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115)15/09/

NHK BSで『必ず よみがえる~魂のオーケストラ 1年半の闘い~』を見た。
コロナ禍でコンサートができなくなった東京フィルハーモニー交響楽団のこの一年を追った番組。音楽が好きでも、クラッシックやオーケストラの演奏には無縁で、この番組に登場する著名な指揮者、チョン・ミョンフンさんも知らなかった。

コンサート事業が出来なくなってしまい、経営側は楽団を何でどう支えていけばいいのか、演奏者は仕事もないし、練習も出来ずに演奏のクオリティをどうキープしていくのか。みんなが悩み苦しんでいる。その中で、感染症対策を万全にするシュミレーションを繰り返し、なんとか公演へ向けて走り出していく楽団のドキュメンタリー。

パリから来日した指揮者、チョン・ミョンフン。楽団のメンバーたちを家族と呼び、メンバーたちはマエストロと呼んで心から尊敬している。音楽との向き合い方を、哲学的に教えてもらったと語る若手のスタッフがいたが、確かに音や音楽の捉え方、感じ方を全体で整えつつ、その中でそれぞれが自由に解釈していいと伝えていく。リハーサルの意味。綺麗にピタッと合ってることだけが演奏ではない。ググッと、ギュッと合わせていくのだと。
呼吸するようにパーフェクトな演奏力が前提の状態。そこから深層心理で感じる音を全員で追求していく。
ラスト、指揮のもと、演奏している皆の表情!緊張感、研ぎ澄まされた集中力の中、自分の奏でる音と全体の音に包まれている喜びと感動の充実感で溢れていた。

その演奏を生で共有するのが、演奏会、コンサートである。豊かな音楽の中に身を置くことで、心が解きほぐされていく素晴らしい空間。
コロナ禍においては、よくない場所とされているのは残念ではあるが、最近はまた少しずつ日常を取り戻しつつある。

キャパの制限も続くだろうし、フェスなどでのトラブルもなくなりはしないと思うが、衣食住に彩りを与えてくれる音楽を止めてはいけないなと心から思った。

#東京フィルハーモニー交響楽団 #チョン •ミョンフン #音楽を止めるな


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