日本人の食事摂取基準(2025年版)案 その2(総論 策定方針)
今回から総論に入りますが、その前に
食事摂取基準ってページ数がめちゃくちゃ多いから読むのも、ひと苦労すると思います。
その個人的攻略法として目次に従って細かく「今からどこを読むか決めて」から読むと気持ちが楽になります。
例えば、
・食事摂取基準(全文) → 532ページ
・総論(参考文献含む) → 53ページ
・総論(参考文献含まない) → 49ページ
・策定方針 → 3ページ
どうでしょう。
532ページという膨大で読めそうにない読み物から、3ページの5分程度あれば読める読み物に変わった気がしませんか?
私はします。笑
なので、「今からどこを読むか決める」ことがオススメです。(ただし、総論→各論の順で読んでいく)
では、本題に戻りましょう。
●1 策定方針
1-1 対象とする個人及び集団の範囲
ここは前回からあまり変更されていない気がします。(私の感覚です。見比べていません。)
・健康な個人
・健康な者を中心として構成されている集団
基本的には上記2つで、その中に生活習慣病等やフレイルの危険因子を有していても、おおむね自立した日常生活を営んでいる者や集団も含まれています。
また、食事摂取基準ではフレイルを「健常状態と要介護状態の中間的な段階」とする考え方を採用しています。
1-2 策定するエネルギー及び栄養素
策定されるエネルギー及び栄養素は、健康増進法で定められています。
また、2025年版ではアルコールが炭水化物の章ではなく、エネルギー産生栄養素バランスの章で書かれるように変わりました。
1-3 指標の目的と種類
・エネルギーの指標
エネルギー摂取の過不足の回避を目的とする指標を設定する。
・栄養素の指標
ここはまず図が素晴らしく分かりやすい。
3つの目的に5つの指標があります。
各指標についてはまた別の機会で触れるので、今回は目標量のみについて触れます。
目標量は「生活習慣病の発症予防」を目的としています。(例:健康な人が糖尿病にならないように予防する)
食事摂取基準では主に下記4つを生活習慣病として扱います。
①高血圧
②脂質異常症
③糖尿病
④慢性腎臓病(CKD)
「生活習慣病の重症化予防」と「フレイル予防」を目的にした摂取量は目標量とは区別して示されます。
1-4 年齢区分
ここも前回からあまり変更されていない気がします。(私の感覚です。見比べていません。)
2020年版から、高齢者の年齢区分が65〜74 歳と75歳以上の2つに分けられました。
背景としては「高齢者の医療の確保に関する法律」(昭和57年法律第80号)で
・65-74歳まで → 前期高齢者
・75歳以上 → 後期高齢者
と分けて定義しているから、それに合わせた感じだった気がします。(うろ覚えです。)
●お疲れさまでした
策定方針3ページ分でした。
食事摂取基準の根っこみたいな部分なので、
大きな変更点はあまりないように思います。
グラグラした不安定な根っこより、
しっかりした根っこの方が良いと思います。
食事摂取基準には、しっかりした根っこがあるということだと思います。
次回は「2-1指標の概要」だけかなと思います。ボリュームがあるので。
それではお疲れさまでした〜。
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