エッセイ | いつのまにカーネーション
実家に住んでいた頃に、道を挟んだ向かいに花農家の住む家があった。今もそこには花農家の方が暮らしているのだけれど、以前はそこにおばあさんも住んでいた。
そのおばあさんは何歳なのかは分からず、腰が曲がっていてもシルバーカーを押しながら元気に歩いている姿をよく見かけた。
家の前にある道をシルバーカーを押しながら行ったり来たりし、たまに疲れたのかシルバーカーに座って休憩していることもあった。
そんなおばあさんだが、年に何度かシルバーカーにどっさりと花を積んで歩いている時があった