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13 (Buzz72+) 全曲レビュー

BiSH、BiSなど、WACKのサウンドプロデュースを全面的に手掛ける松隈ケンタ。
その松隈ケンタがかつてGt.として所属していたバンド、
「Buzz72+」(バズセブンツー)

そして2020年、13年ぶりに再結成され、
リリースされたEP、「13」


私が松隈さんの名前を知ったのも、
最初はBiSHを通してでした。
もともとバンドマンだった、程度の認識でしたが、
もともと組んでいたバンドの最新EPがリリース、と聞き、
なんだかBiSHの、BiSの、
ルーツとなるような音が聴けるような気がして、
聴かずにはいられませんでした。笑

今回はそんな1枚、
レビューさせていただきます。



#1 Beret city
”心のままにその足を踏み出せ もう一度”
再結成を歌った歌でしょうか。
良い歳をしたオジサンたちの武骨なロック、
最高に胸が熱くなりますね・・・笑
非常にシンプルな、overtureという感じの曲ですね。
アウトロのギターソロ、こんなプレイは絶対にBiSHでは聞けない気がします笑。

#2 光の射す方へ
少し不穏(?)にも聞こえる唐突なイントロからの、
爽やかなメロディ。これは掴まれますね~。
サビちょっとBiSHっぽい??ような気がしなくもない?
そしてホントにVo.の方は#1と同じ?って思ってしまったんですが、
声色の使い分けがすごいですね・・・。

#3 奇跡の歌
松隈さんらしいブラッシングフレーズが特徴的ですね。
本人も言ってた気がしますが、
松隈さんはホントにブラッシングが好きですね笑。
サビの縦ノリがいいですね、
ライブでみんなで歌うの楽しそう。

#4 フライングヒューマノイド
BiSHも、初期BiSもまだない頃、
松隈さんが中川翔子に提供した曲です。
”10年先の未来が見える魔法があったなら”
から始まっていく歌詞。
今のWACKの、”刹那的”と言ったらいいのでしょうか、
そんな歌詞感とも繋がる、
すごく松隈さんらしい詩だと思いました。
サビの、後ろのコーラスがとてもいいですね。
※実は、"WACK & SCRAMBLES WORKS"(2017)というアルバムにて、プールイやヤママチミキが歌っているver.もあったりします。気になった人は聴いてみて。

#5 屋上の空
Buzz72+のメジャーデビューシングルです。
A,Bメロの”静”に対し、一気に来るサビの”動”、
このアレンジが心を揺さぶりますね・・・。
そして、サビのコーラスがまた素晴らしい。
これも、先述のアルバムに、アイナ・ジ・エンドver.があります。
これもまためちゃくちゃいいので、必聴です。

#6 太陽賛歌
カッティングが小気味いい、
疾走感あふれる曲ですね。
同じサビ内でもビートが変わる曲、好きですね~。
なんかVo.の方、
元NICO Touches the Wallsの光村龍哉に似てる、ってちょっと思いました。


こんな感じです。
全体的に、
ダーティ、って言ったら良いのでしょうか笑、
意図的に”音を割らせる”ような仕上げ方がされてますが、
これは一部のBiSHの曲にも見られます。
松隈さんらしさを感じました。

しかし、ギターサウンドは全体的にエフェクトが少ない音作りで統一されていて、
WACKの曲とはまた違った、
バンドとしてのBuzz72+の音として、
棲み分けがなされているようにも感じました。


正直、
BiSHのルーツを求めて聴いた節があった、
と言いましたが、
感じたのはひたすらに松隈さんの音楽性の振り幅でした笑。
こんな武骨なロックのバンドマンが、
どうやってMy landscapeを、NON TiE-UPを、しゃ!!は!!ぬあ!!あぁ。死!!いてぇ。を、書いたのか・・・。謎は深まるばかりでした。笑

でも、改めて、
松隈さんの音楽に対する向き合い方が、
その熱情が、
分かったような気もします。笑

これからも、
Buzz72+のGt.として、
WACKのコンポーザーとして、
松隈さんがどんな曲を作ってくれるのか、
楽しみです。



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