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感想:IN SILENCE/プロローグ〜第一話「殺意無き殺人」

※当記事は移行のため、2020年5月15日にTumblrにて投稿したものに一部の修正を加えて再掲載しています。

※ネタバレを大いに含んでいるのでご注意ください。


ひょんな事から書くことになりました、私井弦の感想帳。
記念すべき最初の感想は、こちらの作品になります!!

IN SILENCE/制作:stalemate様
https://stalematevd.web.fc2.com/is/index.html

自分の信念を真っ直ぐに貫く新米弁護士・井上カンナを中心に繰り広げられる人間ドラマ、INSILENCE。
stalemateの主宰であるイチコさんが脚本の進捗を発信されている頃からとても楽しみにしていたタイトルで、本格的に制作が決定した時には飛び上がるほど嬉しかった覚えあります。
ツイッターからその様子を眺めつつ、今回ようやくプロローグから第1話まで聴けました!

最初に本編の主軸になる事件のアナウンスから始まり、お母さんに見送られて「見守ってあげてね」という台詞までの流れが新しい一日の始まりを思わせる良いシーンでした。
主題歌も相まって、ニュースの内容がシリアスな雰囲気を出しながらも井上家の温かい朝の様子が垣間見えた気がします。
カンナちゃんの家族思いな面だとか、弁護士として決意を新たに歩み出す所とか、音だけでしっかり情報が伝わる表現が出来るって凄いなぁって思います。まさにこう、音をフィルターにテレビドラマを観てるような…!真似したい!!←

そしていよいよ事務所のシーンですね…!児玉さん飄々としていながら徐々に敏腕弁護士の顔を出してくる辺り、デキる男というかスマートな印象がビンビン出てました。南さんには頭上がらない感じが個人的に美味しいですね笑
優しくてふんわり包み込むような雰囲気が素敵な南さん…。コーヒーきっと美味しく淹れるんだろうな…ノミタイ…←
stalemateさんの前々作品「Switch—異常犯罪捜査—」に登場する心理学者、楢崎硝子を担当されていたイチコさんの演技を初めて聴いた時は、役柄もあってか繊細で真っ向からぶつかっていくタイプの印象が強かったんですが、今回は打って変わって魅力的な女性パラリーガルの南史緒さんをとても素敵に演じられていました…凄い…。仕事で失敗した時に一番によしよしされたい…←
今後の回でこの二人の展開がどうなるのか楽しみです!

そしてツンツンと尖った櫻井くん!
初っ端からカンナちゃんとぶつかる訳なんですが、パラリーガルの仕事を誇りに思っているからこそついつっけんどんな態度だったりキツい物言いになってしまう。でも最後カンナちゃんの頑張りを認めてあげた所はさすがというか…何だかんだ言いながらちゃんと弁護士としての彼女と接しているんだなって感じるシーンが良かったですね…。たぶん加賀谷所長は色々な可能性を信じて二人を組ませたんだろうな。
貫禄もあって、さすがはベテランであり頼れる所長さんですね。見習わなければ。
そして櫻井くんを担当されている鏡玲一さんのお芝居が等身大でフレッシュさもあって、本当に良かったです。
これからカンナちゃんとどのように櫻井くんも変わっていくのか、今後の展開が気になります…!
いやー…ほぼ凄いしか言ってないですね、だって凄いんだものシンプルに←

かつて中毒事件を起こしたとされている岡田一臣。本編において重大な人物の一人で、どこか諦めというか人物紹介にもある通り遠くを見ているような虚ろな態度を見せる雰囲気が切なく感じましたね…。一体事件の背景で何があったのか。そんな彼にカンナちゃんが国選弁護人として対等に向きあおうする中で、とある病院で患者の安楽死事件が起きます。
内容こそ重く感じつつも、決して他人事に思えないような複雑さをひしひしと感じました。そう思ったのはやはり、事件のキーパーソンである看護師の松川悦子を演じた霜月彗さんやエキストラのみなさんの存在感のあるお芝居でしたね。
事務局長も早急に解決して欲しいと早く片付けてしまいたいといったあの感じとか、どこか既視感も覚えました。
最後カンナ達に真相を明かされて感情的になる場面を見た時はびっくりしたんですが、それでも心に過ぎったのは松川悦子の怒りが滲んだ悲痛な思い。看護師である以前に個人的な強い思いがあっただけに、カンナちゃんに向けた言葉が鋭く刺さるような、悲しさを孕んだ刃みたいに思えました…。
どっちが正しかったのだろうって私も考えてしまったんですが、それでも間違った事は正さなければならない。どんな事があろうとも、本来被る必要のない罪を背負おうとしているのならばそれを止めてあげたい…。お節介だと思われようと、それでも事件に真剣に向き合おうとするカンナちゃんの存在は、一筋の光みたいな存在です。がんばれカンナちゃん…!!

次回2話の公開が予定されている連載型の社会派ボイスドラマ、IN SILENCE。
イチコさんの切り込んでいくような展開を見せる脚本と編集、存在感が際立つ出演者の皆さまのリアルで迫真のある演技。
人間の温かさと現代社会に蔓延る闇が折り重なりながら、果たしてどういった結末を迎えるのか…。そして事件は無事に解決するのか…。今後の展開に期待MAXです!!
さて珍しく長々と書いてしまいましたが、読みづらかったらすみません…!(滝汗)
最後までお読み頂きありがとうございました!!!
それではまた!!

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