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Log_2024.04

・まえがき

 自分の産まれた季節、って、好きとか嫌いというよりも「特別」って言葉が当てはまる、というお話。夏は暑くて苦手だし、冬は寒くてイヤだし、秋は比較的マシなのに短いし、、、

 人間と違って季節はものを言わないからマイナスな言葉を投げちゃうくらいにはあまり四季を楽しめない側の自分でも、春、という季節が来るたびに「あ、今年も来たんだな」と少しだけ心が弾む音が鳴るのがわかる。

 そんなちょっと自分にとって特別な季節がさらにスピードを増していった4月の記録。
 合言葉は「労働と記念日は最大の言い訳」で。


・4/5 at 渋谷

先月もここでお世話になったわね〜

 新年度始動とともに無限に降り注ぐ労働の雨にそっと傘をさしてくれるような音楽と女性を求めて飛び込むO-nest。

 蓋を開けたら傘とか持ち込んだら絶対吹き飛ばされるだろってくらい刺激に溢れた空間。リフトって上げる人も上がる人もカッコよくなれる魔法の行為なんだよね。

 自由度の高い小規模対バンの変則タイテから得られる「え?今日2回もライブ観ていいの?」という気持ち、複数回あるからこそステージへの集中を保って観ているから目当て以外も良く見える感覚。この2マンはもう一度観るべき。悩んでいた月末の大阪のムーブを確定させるには充分。

 後半のセットリストの半年船に乗り続けたからこそ肌で感じられるボスラッシュの疾走感もそうなんだけど、船のクルーとして、この日の幕を開けた「Blue days」が自分のなかでQuubiというグループを観るひとつ大事な核のような曲になっていることも実感した日だった。

 ほんとにめちゃくちゃ心配された日。
 睡眠時間はちょっと要因があってだな……

・4/6 at 品川

 上記の画像を見ていただければわかる通り、私はこの時期「繁忙期」というありえないくらい過剰な労働を強いられている時期で思考回路がおかしくなっておりました。実はこの日も休みではなかったのですが、ですが、なぜか気づいたら品川って場所にいましたね。うん。(なぜ休めたのかは労働基準法35条第1項参照)

 なんというか、今自分が「観たい」「追いたい」ものがいくつかあると、そのうちのひとつを観ると他も観たくなるみたいなとこがあって。この日はそんな不足要素を一日で吸いこめる良い機会だった。

ステラ……????????

 はじめて踏み入れたステラボール、想像以上に大きくて「ここに立つんだなぁ」と思いを違う場所に飛ばしかけた自分を、カーテンの裾をギュッと握りしめるように引き寄せるSE、「The Curtain Rises」。久々に帰って来たりんちゃん、5人のシルエット。既に上がっている緞帳が徐々に上がっていく幻覚を観ているかのようだった。これ以降あんま覚えてないんだよね。近くにいたゆうかオタクの手を握って星降るで暴れたことしか。こういう会場に即した一発回答が出来るのってホント凄くて……

 おかえりなさいを伝えるつもりがこの日、この後観る予定の女性の話になってマジで顔無くなった回。下の画像の人には言われないのに。

 たのしそうこのひとたち

 というわけで次の目当てまで8時間以上あったのでお花見をすることになった。

花だね
花だなぁ
重たい花持たせてごめんね……

 花見の途中でかすみ草咲いてた。


 そんなこんなで帰って来て透色ドロップ。8時間後に抱いた、想像以上に大きくて「ここに立つんだなぁ」という思いを適切なタイミングで呼び起こした一曲目、「君が描く未来予想図に僕が居なくても」。緊張というか一音目に集中する顔にすっと見入っていた。再来週の予想図は描けたんじゃないかなって勝手に思うくらいには良い予想図。

 そういうことを直接言いなさい
 →会話の主導権は常に向こうにある

 一生一曲目に殴られてその余韻を味わいながらステージを眺め続けるような一日を過ごした週末。この余韻を持って翌日、日曜日なのに労働の海に飛び込んでいった。

・4/12 at 渋谷

私の時間を盗むのは仕事?
気力を奪うのは仕事?
あれもこれも終わらなくてむりむりDays

ムリムリしごとムリ / 透色ドロップ

 海が深すぎて本気で狂ったので同じライブハウスに同じ時間に二週連続で来てしまったらしい。なんか番号も良かったのでブッチしてきました。

 久々の「アンサー」がとんでもなく沁みたのと気分と運が重なって前で観たこともあったしめちゃくちゃいろいろ受け取って楽しかった。たぶんすごくいい顔してたんでしょう。イジられたし。

女性声優大好きハートに響くラジオ一生続けてほしい

 いちばん右はにゃんにゃんポーズですね。いいね。

・4/13 at 立川

 別のライブを観ていた目の前で終電を逃した人が行くから「せっかくだし着いて行くか〜」くらいの気持ちでしたね。この日のモチベーション。

 そしたらこのロケーションで勝利を確信。
 裏被りで観に行けなかったり、もともと別のライブに行ってたり、労働だったりで逃し続けてきた野外tipToe.の味、ホントに格別だった。

 普段「アイドルを観たい」という目的をいちばんに据えている人が集まるライブハウスだと「楽しませて帰らせないと」、という緊張感をステージから否が応でも感じてしまうんだけど、リリースイベントならではの「軽い気持ちで観に来た人たち」が居ることで、ステージにいる5人がその緊張から解放されているように見えた。

 あと……思い付きでパラバルーンもどきのことをやったらめちゃくちゃ喜んでくれたのが嬉しかったねって話。会場に足を運ぶ以外ではじめて、藍田あらんって子に何かを返せた気がする。自己満足だけどこの日の解放感に免じて許してほしい。

 自然光だし私服だしなんだこの日。サービスタイムだろ。思わずALTが気持ち悪くなったけど。

 この日の帰り道。懐かしい思い出にさらに色を重ねた立川の街並みを歩きながら、この日「軽い気持ちで観に来た人たち」が、彼女たちの最後の日を迎えたあとでも構わないから(できれば最後の前に一回でももう一度触れてほしいけれど)、どこかでこんな日、こんな歌を聴いたなぁと思い出してくれたら嬉しいな、そういう気持ちが芽生えていることを自覚した日だった。

 ↑この日イチのお気に入り写真


・4/14 at 品川

 三週連続品川の刑、ステラボールに向かおうとしたら逆側のインターシティホールだったのでホントに危なかった。逆だったら入場間に合ってないからかまビラ貰ってないからね。ちなみにサイコパスなので「祐衣ちゃんの指紋どこかな~」って言いながら貰って3秒で半分に折り曲げました、かまろんごめんね

 この日は主催が3回、その間に色々なグループがライブをするという感じ。1回目は「桃郷事変」の鎌房の煽りがとんでもなく良くてこれ観てない人間全員バカだと思ってテンションが上がったあとの「りちりち」で思わずエアギターを発動。2回目は体制初披露の「戻ることないこの瞬間」を歌詞から考えられないくらいいい笑顔で歌っている様子が印象に残っている。

 その他のいろいろなグループは曲に跳びポが無いか探してずっとヘラヘラしてたのであんまり記憶ないんだけど、トリ前のドラマチックレコードがいろんなところから「ヤバいから気を付けたほうがいい」と言われていたので観たらホントにヤバいヤツだった。
 曲の振り付け、曲調、ところどころ浮かびあがる光景に文字通り頭を抱えて観ていた。4月14日。去年のこの日も、そういえばあのグループと自分にとって大切な日だったな……そう思いながら観るステージ。
 言い方を選ばずに言えば紛い物なんだけど、しっかり熱が伝わるパフォーマンスをしているという点ではあの子たちと同じだから、苦しいのに目が離せない、そんなライブだった。

 そんな「何か」を思い起こさせる日付に、「何か」を思い起こさせるものを観た後の透色ドロップ3回目。とても楽しかった。この場所が苦しいものを吹き飛ばす側になってくれたんだなという気持ち、鎌房祐衣というファインダー越しにこういう景色を観ていたいのかもしれないな、という気持ちのふたつ。これだけあればなんとかなる、んじゃないかってくらい。

 大きなものに向かってる段階ってすごい良い顔するんだよな〜

・4/17 at 渋谷

 ↑午前の予定

 五年間地元の狭い道以外をほぼほぼ運転したことがないおかげで優良運転者になったワイ、ありえない速度超過。この日は誰よりも楽しんでもいいかもしれない運転で渋谷へ到着、2X歳最後のライブへ。

 NightOwlから大阪のアイドル最高界隈としてくねくねした後に浴びる最高のAxelight、そしてtipToe.。50分間動き続けてどろどろに溶けてしまったし、セットリストに「be my light」「Silent Sign」で多動スイッチ入りまくりだし、0への道が常に空いて前に突っ込み放題、常時アクセルベタ踏み。話したふたりからもめちゃくちゃ楽しそうだったねと言われてニコニコしちゃった。

 この日はとことん最後まで楽しむことだけを考えていたから途中ライブを観ていたのに「この日は列を守るんで」と鍵閉めまで譲ってもらって、お祝いもされ、人のやさしさに触れすぎてなんかジエメイ聴きながらちょっと泣いちゃってた、良いレアリゼだった。この日もトリのTOKYO(札幌のグループ)を観ることなく満足して退場。いい2X歳だったな…….

 飲みに行ったら誕プレ貰った。ぴ!←かわいい


・4/19 at 新宿

 ぴぃ高ちゃん生誕祭、当日___

 いろんな人にたくさん祝われてめちゃくちゃ幸せだなとしみじみ。返そうと思って返せてないリプライすんません。

 こういうときに都合よく良いライブやるグループ無いかな〜と待機していたらすぽっとハマってくれたさとりモンスター。「楽しくなりたいとき、楽しくなるために行く」最高の手札を持っていて良かった。コレに尽きる。

 透色優色のときも思ったけど、なにか大きなライブだったりツアーだったり、そういう脂ののった期間の様子を肌で感じられるの、とても良い。

 久々に会うとなんかめちゃくちゃ「こっち来い!こっち座れ!」みたいなジェスチャーしてきてなんかえ?そういう子だっけって思っちゃった

 そんなこんなで2X歳最初の一日。
 自分で仕掛けた爆弾と、ひっそり届いた向こうから仕掛けられた爆弾をひとつずつオープンしていき、無事布団の中で大爆発して眠りにつくのであった。

・4/20 at 渋谷

 前日、布団で大爆発してたら開場開演間違って汗だく登山することになりました(照)
 母校の悪しき風習として毎朝あった補習、「頭回ってないのに行っても無駄」って言って週に1回しか行ってなかったのを思い出したね。

 そんな自分が補習という単語を好きになっちゃいそうなくらい魅力的な学習プログラム。満遍なくレア曲だけで構成された1時間の音楽と体育の合わせ技。久々の「プリズム」で会場が静まり返るなか、とくせい:すいすいを起動したキングドラのりゅうのまいがカメラにバッチリ抜かれていて後日恥ずかしくなった。目の前のあいりちゃんが「わかる、わかるよお前の気持ち」と言わんばかりにいい笑顔でレスをくれたのでこの舞も報われた。

 個人的にもうひとつ大きかったのは「Merry Merry Night!!!!!!」との雪解け。歌いだしでパッと咲くような笑顔を観て、どうしても去年のクリスマスを「楽しくて、明るいもの」として受け入れられなかった自分のことを、今になって許せるようになったんだなと思った。
 これもまた補習、なんでしょうね。

 2X歳最初のtipToe.さん、アッついアツい補習授業でした……あらんちゃん一緒に補習だね……動画編集とオタクを病気にさせる単位は満点取得かな……

・4/21 at 品川

 ぴぃ高ちゃん生誕祭day5、グランドフィナーレ。それに相応しい(何様だよ)規模のデカライブ、蓋を開けたら身内だらけの集団でワイワイしながら観ていた。

 終演後のメンバーの挨拶で「幸せ」が強調されていたとおり、「ここに居られてよかった」というのが素直に出てくる時間。普段「苦しい」「しんどい」「痛い」(←物理的に)が出てくるマゾヒストのような現場選択をしているから、透色ドロップはそれとは違う余韻に浸れる場所になったんだなと。

 初披露の「君へ花便り」。春の曲をまたひとつ好きになれたな、と思いながら観ていた。何かと手探りだった冬を越えたからこそ効く曲調だし詞。どの曲が好きか、っていうのがあんま固まってないんだけど確実に上には入る。

 あとは静かに移行したアンコールの「≒」の壮大さ、スイッチの入った感じ、3/14に見たAxelightの「ハローワールド」の映像がダブって、方向性は違えど何か大きなものに向かってるグループってこういう景色を見せられるんだ、そしてそういうものを観られるから今、足を運んでいるんだと腑に落ちるところがあった。

 本人にもさんざん加速加速言われてイジられてるんだけど、それよりは走った先にようやく見つけられた場所であり人、みたいな気持ち。です

・4/26 at 梅田

 ひとつ気持ちに整理がついてアクセルを緩めつつウィンカーは西の方角、大阪に。

 この日の大阪、実は心の師とも言えるBase Ball Bearのツアー、本番大阪で観るAxelight、そしてこのtipのリリイベと選択肢がたくさん。どうしろって言うんだ!と思いながらもtipToe.を選択したのは、立川の景色が浮かんだから。この前のように飛び道具は持ち込めなくとも、5人のパフォーマンスは立川と同じような気持ちの解放があった。任意のフォロワーと「なんだかセンチな気持ちになる」と終わった後に話していた理由、このデジャブに当てられたからかなぁ……

 みんなハイタッチで狂っててウケた。他の現場でハイタッチした経験を生かして狂わなかった。それはそうとみんな「あらんちゃんがいちばん勢いすごい」って言ってたけど自分のとき目を合わせたらなんかソフトタッチになってたんだけどこれってもしかして僕のこと

 予定外のアンコール(リリイベでアンコールってあるんだ)で戸惑いながらも「夏祭りの待ち合わせ」の歌い出しにスン、と入っていくときの表情がこの日イチ。ここでしか観れない顔だった。

・4/27 at なんば

 結論。
 「tipToe.ってホントにすごくて」しか出てこなかった。

 夜を書いた楽曲を手札に何枚も持っているはずなのにそれを使わず、雨編のアルバムを通し切って(しかも、これを拠点以外でやるって……)海の底に潜るような雰囲気を醸し出し、そこから「Hello,World」と交信してきたわずかな光を辿って浮上していくかのように世界が進んでいき、本編ラスト、「長い坂の途中で」を解禁して明るく別れを告げていく。

何度も息を呑んだし、何度も呼吸を忘れる、そんなひととき。その場に居た誰もが水中から顔を上げたダイバーの最初の呼吸のようなため息をついていた。

 こういう没入感のなかで浴びるいちばん大好きな曲「ユナイト」ってめちゃくちゃ効く。普段のどんどん感情を底からかき混ぜていくようなギターInterludeとは違ったInterludeから入ったイントロで文字通り床に沈むダイバー。潜っていたからね、目元からだらだら流れている塩辛い液体は海水だった、ということにしておきたい。

 こんなすごいライブを観たあとに、普通の会話をする温度差。これもあと何回味わえるんだろうな。そんなことを考えちゃった。

・4/28 at 心斎橋

 みんな東京に帰っちゃった。残ってるの俺だけ。
 ひとりで大阪に残った理由は4月5日参照。

 大阪で観るQuubi、実はツアーファイナル以来なんだなと。というかめちゃくちゃ遠征した気になってたけど遠征もこのとき以来なんだね(帰省があったから)あのときから大きな変化があって、その変化もひっくるめて追いかけたいと思って3か月。

 正直この日は前日の余韻がすごすぎて大丈夫かな、と思っていたけれど「Still Walking」のギターアルペジオで一瞬でスイッチが切り替わった。この血の巡りが良くなるイントロ、多分日本の平均寿命を3年引き上げる。

 ホームタウンの雰囲気、やっぱり東京とは違うものがあるなと感じながらステージを観ていた。ぎらついた雰囲気というより、どっしりと目の前のステージを受け止めようという感じが見える、と言えばいいのかな。

 ただ、荒々しくも、観ている人たち全員が隣人に愛を注ぐような雰囲気を味わえる場所であることはどんな土地で観ようと変わらない。この日いちばん聴きたかった「Ragnarok」、グループの持つ荒々しさが全面に出たこの曲で激しく身体をぶつけ合いながらもステージの3人、フロアの知らない誰かと交わすアイコンタクト。良い時間だった。

 「若者に不足している藤宮と申します」←めっちゃ見られてて激照れしてしてしまった。照れ照れ。

・4/29 at 渋谷

 関東に朝帰還。この日は相当良いメンツのライブがありましたね。体力的にダメでした。すいません、、、

 いや、メイドとかそういうの全然好きじゃないから。メイドとかに釣られてきたとかそういうアレじゃないんですよ。うん。いや、いろいろ観てきたこの段階で原点帰りしたいというか、、、メイドじゃないですよ。

 代行として谷ちゃん冨樫さんに久々に行ったら「え!!!レアキャラ!!!ヤバい!!!!!」の反応×2。あなた達最後に話したの去年7月の福岡なんだけど……(うれしい)

 どんどん大きくなって、圧倒的なライブをして、インフラのように地道に北海道に根付いていく人とこうやって自分の特別な日を数日遅れで話せるの、当たり前じゃないんだよなと。
 終わった後は壊れてしまうかもしれない大きなライブの前に、立ち寄って良かったなというのが正直な気持ち。心残りも無し。

・あとがき

 「労働と記念日は最大の言い訳」ということで。だいぶはっちゃけたなと自分でもわかるくらいはっちゃけたひと月、そのぶん得られる気持ちも濃くて大きかったし、直接もらう言葉や、見せてもらった景色も濃いものだった。

 どうしても過去の自分って比較対象になってしまうんだけど、去年の4月は思いがけず気持ちが空っぽになるイベントがあって、そこを埋めるための素材を取り込もうという焦っていたから、そこと比べると「大きな舞台、新しい出発」に向かうものに寄り添っている今年はものすごく安定していたのも事実。はっちゃけの原因、実は労働の発散だけかも……

 この先何を、どう見ていきたいかを作りきって迎える終わりは、きっと去年の春よりも、冬よりもうまくいくはずだと信じていたい。そんなことを思った特別な季節の、特別な月だった。

 ここでとっておきの春曲を投下ドラゴン……

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