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子供のクルアーン神学 40問の回答 問33


慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名によって
おぉ、アッラーよ!祝福くださいムハンマド様を
そして彼の御一門の人々を
そして彼らの救済を近づけてください
著者:ゴラームレザー・アブハリー師


カミサマはなにも必要とせず、あなた方人間はなにかを必要とするのです。 ムハンマド章38節

聖クルアーン
訳者が邦訳

問.33
すべてを創ったカミサマを、いったい誰が創ったの?


キミのその質問、ほんとうに多くのお友だち、そしてとても多くの大人たちからも来るんだよ。ほんとうのところ、カミサマについて私たちが抱いてるイメージは正しくないんだ。もし、だれかに創ってもらわないといけないカミサマだったら、それはもうカミサマではないんだ。カミサマは、なにも誰も一切必要としない存在なんだよ。クルアーンはカミサマについてこう語るよ:「カミサマはなにも必要とせず、あなた方人間はなにかを必要とするのです」

もし、カミサマをだれが創ったか?とキミに尋ねたら、またこの質問「カミサマを創っただれかを、いったいだれが創ったの?」が出てくるね。するとつまり、答えにたどり着くことなしにこの質問を永遠に繰り返さないといけないね。

思うんだけど、次の例で正しい答えをキミに伝えられそうだよ。5階建てのお家を思い描いてごらん。五階は四階の上にあるよね。四階は三階の上、三階は二階の上、そして二階は一階の上だし一階は地面の上に建っているよ。見てごらん、このお家、各階がその前の階の上にあって地面にたどり着くけど、地面はなににも乗っかっていないね。地面は全ての上層階のもとになっていて、しっかりとそこにあって、地面がそこにあるのは地面そのもののおかげだよね。

カミサマもすべての世界のもとなんだ。もしたとえば、カミサマにもカミサマを創っただれかがいるのであれば、それはまるで、しっかりとした基礎の無いところに建ったビルのようなものだね。

もしよかったら、もう1つ別な例を紹介するよ。いいかい!もしキミにこう尋ねるとするよ「どうしてこのキミのシャツはいい匂いなの?」きっとキミは答えるよね「だって香水をつけたからさ」もしこう尋ねるとするよ「どうして香水はいい匂いなの?」きっとキミは答えるよね「だってお花のエキスが入っているからさ」けど、もし「どうしてお花はいい匂いなの?」と尋ねたらどう答えるかな?「お花のいい匂いはお花のものだからさ、どこからか持ってきたわけではないよ」

カミサマがいることもこれと同じなんだ。カミサマをいったい誰が創ったの?って尋ねるように、カミサマの存在っていうのは、どこか別なところからだれかが持ってきたわけではないんだ。

この世界で私たちが目にする存在はみんな弱くてなにかを必要とするから、なにも一切必要としないカミサマを思い描くことは私たちにとって、ちょっとムズカシイよね。

クルアーンはこう言うんだ:⦅カミサマを唱えることによってのみ、心の安心が得られます⦆もし、キミの頭にいくつか浮かぶ質問のうち、そのせいで少し気分が悪いなぁと感じたら、カミサマを念じてカミサマに気持ち悪さを治してくださいってお願いしてね。 キミの質問の答えにたどり着くことを急いじゃダメだよ。もっともっと勉強すれば、もっとイスラームの先生のお話を聞けば、たくさんお祈りすれば、キミの質問の答えにより早くたどり着くはずだからね。

カミサマやカミサマがやることについて尋ねることは罪じゃないよ。けれどね、正しい答えにたどり着くためには少しガマンができないとダメなんだ。カミサマはクルアーンで約束してるんだよ、人間はガマン強さを鍛えて訓練しなくてはなりませんってね。カミサマはキミのことも助けてくれるよ、きっとキミを答えにたどり着かせてくれるさ。


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