サンタさんはいる、をどうしても信じたい私の話
サンタさんはいない
サンタさんは父ちゃんとお母さん
いい加減24才なのでそうだろうなぁと思っているしきっとそうだった
でもあのサンタさんからの手紙は
本物だったんじゃ
ないかな~
と思う出来事が一つだけ。
・
小学6年生のとき。
実家は「ほしいプレゼントをかいてクリスマスツリーにおいておくとサンタさんが読んでくれる」という制度だったので、その年は「料理の本がほしいです」と手紙に書いてツリーにおいた。
当時すでに、私もバカではないのでサンタは親なんだろうとうっすら思っていた。思っていたけど手紙はしっかりかいた。サンタさんはお母さんでしょ、というとプレゼントがもらえなくなりそうな気がしたので知らない顔をして。
プレゼントに料理本を欲しがるほどお菓子作りに熱をいれていた私は、イブの夜にはヨーロッパにならってクッキーを焼いて、あたたかいミルクティをいれて、サンタさん食べてね、の置き手紙をして就寝。たぶんお母さんか父ちゃんが食べるんだろな、とは思っていたけどそんなことは言わない。
朝起きると、いつものように枕元に料理の本が二冊、食べ終わったクッキーの皿とマグカップ…と、サンタさんへの手紙の封筒。
あれ?
昨日の夜、寝るときまでツリーにおいてあったサンタさんへの手紙。中にいれた便箋はなくなっていて、代わりに「メリークリスマス、おりょうりがんばってね」のメッセージがかかれている。
しかも、父でも母でもない筆跡で。
二人の筆跡は特徴的な丸字なので、しかも二人とも似ているので、かくばったカタコトの日本語みたいな字を見て私は「だれだ???」と首を捻った。
…サンタさんじゃん!?サンタさんからの手紙だ!!と、宝箱にそっとそっとしまった。
・
あれから十年以上。
まだ手元に残っている、これ。
振り返ってみれば、誰かにかいてもらったのかもしれないし、母も父も器用なのでそれっぽく書いたのかもしれないし、やっぱりサンタさんなのかもしれない。
ただ、この手紙のおかげでやっぱりサンタさんはいるんじゃないかなあと思わずにはいられないし、母と父の仕業だとしてもそんな二人の娘でよかったなぁと思うわけで。
…そういえば、この手紙の真相。まだ聞いたことないな。いつか聞けるのだろうか。いや、野暮かな。
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