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『リベラルの育て方』前書き


先日、Amazonの電子出版で、『どうしましょうニッポン① リベラルの育て方』という対談本を出しました。

部分的に、Noteにアップしていこうと思ってます。今回は、前書きを載せます。Amazonで買えますし、Kindle Unlimited登録者の方は無料で読めます。気になった方はぜひ手にとって読んで見てください。

前書き

読者の皆さん、短足ドジ馬です。本書を手にとっていただき、ありがとうございます。

2020年3月末、いま私たちは新型コロナウイルスの大流行という、疑いなく世界史に残る大事件のまっただ中にいます。

世界中のあらゆる国の政府が、大規模検査と封じ込め対策を行い、巨大規模の経済対策を打ち出しています。当初は事態を甘く見た国も、その後、事態の深刻さに気づき軌道修正を行えています。

そんな中で、我が国日本だけは未だに、東京オリンピック開催に拘り、その後も危機管理能力の欠如を示し続けています。たとえば、厚労省が公表するデータで累積検査人数がマイナスになるという、ありえない事態が繰り返し発生しています。これは、政府が事態を正しく把握できていないどころか、把握しようとすらしていないということを示唆しているからです。現状を理解せず、どのようにして適切な政策判断を下せると言うのでしょうか。実際、それが政府による政策の支離滅裂さに表われています。「和牛商品券」・「旅行代補助」などを経済対策として打ちだそうとしている政府を見て、この国の何かが根本的にぶっ壊れていることに気がついた人も多いのではないでしょうか。

だけど、日本は民主主義国家です。政府に問題があるならば、私たち日本国の主権者にその責任があるということです。現政権がおかしいのだとすれば、そのおかしさにこれまで国民が目を瞑ってきたということでもあるでしょう。自分が見たいようにしか物事を見ず、都合の悪い事実に蓋をしてきたのは、日本政府だけではないのです。

今、緊急事態に適応させるように社会や制度を変えようとする提案を、市民が率先して叩いています。「実態をきちんと把握するために検査人数を増やしましょう」という提案をすると、ありとあらゆる専門家や一般市民が、出来ない理由を探して非建設的な批判を行い、潰してしまう。市民が自ら、自分と他人に目隠しをしようとする。私たちが住んでいる日本は、この緊急事態に全体主義に陥り、恐怖のために身動きが取れなくなってしまっているのです。

この本のベースになった対談は、2019年の10月から11月にかけて行われました。その中で私たちは日本社会の過去と現状を分析し、ありとあらゆるものを批判しました。でも、それは単に、この国を憂い、この国の悲観的未来を予測するためではありません。
「日本はこれからどうなるの?」という疑問には、本当は答えがありません。なぜなら、それは私たち次第だからです。私たちが行動を変えれば、日本の未来は変わるのです。だから今、求められているのは、「私がこの社会をどうするのか、そのために私たちはどう変わらなければいけないのか」という、生き方・考え方の転換なのです。

私たちは、対話を深める中で、日本社会がここまでダメになった本質的な原因を、ほぼ掴むことができたと思っています。詳しくは本文に譲りますが、それが教育の問題です。
全体主義の流れに抵抗し、自分たちで社会を創ろうとする民主主義の担い手。それを私たちの対談では「リベラル」と呼んでいます。本物のリベラルは、日本社会には、ものすごく少ない。政治的に、野党支持か与党支持かとは関係なく、ほとんどいません。
この国を変えるためには、本物のリベラルを少しずつ育てていくしかない。
じゃあ、具体的にどうしたら良いの?そう思われる方は、ぜひ馬とシロクマと羊、エキセントリックな動物たちによる複眼的思考の旅にお付き合いください。
それでは出発します。

というわけで

みなさん、気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。

ご批判や感想・レビューなど大歓迎です。

『どうしましょう、ニッポン① リベラルの育て方』


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