第15章 アクアマリンの守護者(Aquamarine)〜輝き 「石の精霊の叡智」 Michael Katz (著)
私のスピリチュアル・マスターは、私たちを黄金の国から連れ出し、虹色に輝く巨大な透明なベールのトンネルを通り、その先へと導いた。そこには、緑豊かな田園が広がり、生い茂る草や豊かな木々、花々、小川が鮮やかに輝いていた。目の前に広がる風景は格別で、まるで生命が躍動しているかのようだった。
緩やかな丘を越えて小さな川にたどり着くと、私たちは半円形に座り、スピリチュアル・マスターの前に集まった。その後すぐ彼は後ろに下がり、やがて姿が見えなくなった。彼の存在を近くに感じつつも、私は川辺に打ち寄せる水の音に意識が移っていった。しばらくして、空気そのものが躍動感あふれるメロディーを奏でていることに気がついた。耳を澄ますほど、その音はますます大きく、鮮明になっていった。
そこに、一人の女性が私たちに近づいてきた。彼女のオーラは鮮やかな水色で、まるでアクアマリンそのもののように見えた。ガーディアンは二十代に見え、豊かなライトブロンドの髪が肩まであり、瞳は淡いブルーだった。彼女は私を見て、皆に声が聞こえるまで何も話さないとテレパシーで伝えてきた。彼女のオーラの中に入ると、私は自然に、彼女が伝えたい一語一語を話すことができた。
ここに来てくださった皆さん、そして将来この体験を読んでくださるかもしれない皆さんにご挨拶します。あなた方はそれぞれ、いつでもこの場所に来て、この会話を聞くことができます。ここでの時間はフレキシブルで、ここに住む者たちは時間に縛られていません。
私の役割は、人々の内面に焦点を当てることです。私は内なる世界を深く理解しており、アクアマリンと調和する人々とこの気づきを分かち合うことを使命としています。私の子供ともいえるアクアマリンのクリスタルは、内なる海、つまり心の中に広がる流動性や知識、叡智といった広大な領域を映し出しています。私は人々がこの内なる海と繋がり、その深い知識と叡智に気づけるよう導いていきます。
私の仕事は繊細で静かなものです。嵐の中でも暴れることはめったにありません。私の使命を阻害し、内なる海を見えにくくしている浮きカスを取り除くときだけです。
アクアマリンはスピリットによって、スピリチュアルな栄養源として現れました。私は成長を促しますが、ラベンダーのような方法ではありません。私の効果は私のもたらす気づきの結果として、直接起こります。これは肉体、感情、精神、霊的なすべての次元における真実と現実に対する気づきです。
また、私はこれらの次元において、現実や真理が一見対立しているように見える部分に人々の意識が向くように努めます。これは、各次元に異なる自然の法則が存在するためです。私はこのパラドックスに気づけるようにします。つまり、次元ごとに現実は異なり、焦点も異なり、意識の状態も違うということに。
私が地球という惑星に現れたのは、単に地球の進化の産物としてではなく、すべてのレベルで絶えず起こっている壮大な進化の結果なのです。純粋なスピリットは生命力の源泉であり、精神と感情を経て肉体レベルへと流れるエネルギーの源でもあります。このエネルギーが流れる際、次元によって色や濃度が変わっていきます。メンタル(精神)の領域では、この流れはよく「癒しの水」や「甘露水」、または「青春の泉」と呼ばれています。感情の領域に達すると、このエネルギーはより物質的な形になります。人々はこのエネルギーをボウルのような形にし、生命の源を思い起こさせるオブジェに作り上げていきます。この流れが最終的に物理的な領域に到達した時、それがアクアマリンと呼ばれる宝石として現れるのです。宝石とは、ただ私の振動数に見合った光と音を物理的に表現しているに過ぎないのです。
隠された真実を照らす
オーラの中にアクアマリンがあることで、あらゆるレベルで意識が開かれ始めます。アクアマリンがどのようにそれを行うかを説明するために、私は「人」を「たくさんの部屋がある大邸宅」にたとえます。この大邸宅の階は人の内なるレベルに相当し、各階にはたくさんの部屋があります。アクアマリンは、その邸宅の部屋のドアを次々に開けていきます。ちなみに、私が開けるのはチャクラの扉ではありません。
これらの部屋の扉が開くと、私の周波数がその部屋の電気をつけます。つまり、私の光と音があなた方のインナーボディーのあらゆる側面を照らし、よりたくさんの領域で意識を高めていくことになります。その結果、あなたは感情や記憶、心の影や奥に隠れているものに気づくようになるのです。また、洞察力が高まり、自分が何者であるか、自分の可能性が何であるかを十分に理解できるようになります。
アクアマリンに対する反応は人それぞれです。なぜなら、真実を受け入れる方法や度合いは人によって異なるからです。実際、私はとてもパワフルに意識を開くので、アクアマリンを初めて身につけた時、多くの人が不快に感じます。それは、意識が開かれた時に明らかになった真実が、精神や心がすぐに受け入れるには重たすぎることもあるからです。自分自身に関するある真実を受け入れる準備がまだ整っていない場合、それに直面することに抵抗し、その結果、不快になったり、不機嫌になったりするかもしれません。また、アクアマリンを外したくなったり、外さなければそわそわするかもしれません。
そんなとき、あなたが本当に抵抗しているのは、あなた自身の成長なのだと気づくのは難しいかもしれません。この新しい気づきがあまりに不快であれば、アクアマリンを身につける量や頻度を調整することで、どれだけ真実を見たいかをコントロールすることができます。いずれにせよ、アクアマリンをしばらく身につけ続けていると、徐々にリラックスし始めるでしょう。
このリラックス効果は、アクアマリンの色の周波数によるものです。自然の色が深ければ深いほど、その効果は強力になります。私の色は、人々が抵抗を手放すのを助けます。リラックスすると真実を受け入れやすくなるのは、そのような状態にあるとき、真実がより簡単に意識へと流れ込んでくるからです。内なる意識の高まりに慣れてくると、抵抗やそわそわ、不機嫌になる時期は過ぎ去っていきます。
意識が高まり、自分自身をより深く理解できるようになると、いくつかの変化が起こり始めます。人生のあらゆるレベルで新しいチャンスが訪れるのです。人生そのものをより理解し、自分の本質やすべての生命とより調和して働くことができるようになっていきます。人間関係も深まり、より調和の取れたものとなるでしょう。スピリチュアルな道を歩んでいる人は、その大きな可能性に目覚めるかもしれません。一方で、自分の歩んでいる道の限界を超えた理解に到達し、新たなスピリチュアルなサポートや糧を他の場所に求めざるを得ない場合もあるでしょう。
アクアマリンは、目覚めの道を歩む人にとって非常に有益です。自分自身や運命、そして自分の可能性についてもっと知りたいと願う人を助けます。私は、スピリチュアルな成長において行き詰まりを感じている人に特に役立ちます。新しい展望に目覚めさせ、より高いレベルへの成長を促すことができるからです。
私は忍耐力があります。穏やかで冷静、理解力もありますが、同時に痛いほど正直で、誠実で、澄んだ存在です。この忍耐力は、私の正直さを適切に調整してくれます。例えば、私を身につけていると、成長を促すために必要な分だけ、あなた自身のことを見せます。そして、成長し波動が高まるにつれて、私はさらに多くのことを示します。こうして、あなたは再び成長を重ね、さらに高いレベルへと達していくのです。
私を身につけている限り、このサイクルは続きます。各段階で私が人々に示す真実の量は、私の本来の色の深さによって決まります。つまり、私の色が深く明るければ明るいほど、私はより多くを与えることができるのです。
病気の原因を発見する
より大きな肉体の癒しを経験するためには、現代人は肉体に注意を払うだけでなく、内面にも目を向け、気づきを深める必要があります。誰かがある症状を患っている時、生命力が物理的に妨げられているように見えるかもしれませんが、実際には多くの身体疾患の原因は内的なレベルで起こることが多いのです。私は肉体的な症状を直接取り除いたり、肉体を癒したりすることはしません。しかし、意識が向上すれば、体も変化します。場合によっては、意識がより開くことで、ある身体症状を引き起こしていた力がまったく存在しなくなることもあります。
アクアマリンは、自分がなぜ特定の状態にあるのか、その原因を自覚する手助けをします。自分の体調不良の理由を認め、受け入れることができれば、治療の道の半分は越えたと言えるでしょう。人はよく、自分の症状を環境や誰かのせいにします。例えば、病気を化学物質など外的な要因のせいにすることは簡単です。しかし、実際には、自分自身の内なるパターンや意識状態に原因がなければ、その症状を発症することはなかったのです。内側と外側の両方のレベルで、あなたは自分の症状をもたらす状況を作り出してきたのです。成長し、その状態に伴う教訓を学ぶためには、その状態にあるという経験が必要だったのです。
あらゆる物理的な状況は、内なる条件や障害、パターンの結果です。これらの内なるパターンは、スピリットがあなたを身体症状へと導くための道標のような役割を果たします。なぜなら、あなたの魂がその経験を必要としているからです。過去に特定の行動や反応、思考、感情が引き起こしたこと、つまり自分自身の創造物の結果を経験する必要があるのです。
例えば、現世で鉱山労働者として働き、肺病にかかったとしましょう。肺病を職業のせいにするのは簡単です。劣悪な労働環境を提供した経営陣のせいにするかもしれませんし、一族の伝統を守るよう説得してきた父親や祖父のせいにすることも考えられます。しかし、実際に非難できる唯一の相手は、自分自身の魂なのです。あなたの魂が、あなた自身が設定した経験を提供するためにその状況を導き、それが現実となって現れているのです。
あなたがこの体験をしているのは、自分が引き起こした影響に対する責任を取るためです。最終的には、あなたはこの責任を負わなければなりません。過去も現在も、人生を通じて自分が作り出したもののカルマを刈り取らなければならないのです。この肺の病気の経験、あるいはどんな経験でも、多くのカルマを解決することになるでしょう。同時に、この経験は、あなたの精神、感情、肉体がこの病気を解決したり、治したり、あるいはおそらくこの病気で死んだりすることに関わる教訓を学ぶ機会を、魂に与えているのです。
クリエイティブなインスピレーション
クリエイティブなプロセスを高めるために、アクアマリンを使うことができます。アクアマリンを「使う」と言ったのは、人は道具を使うからです。アクアマリンは道具なのです。
その使い方は、アクアマリンの能力である「気づきを促す力」を、あなたの創造的な活動に生かすことです。例えば、あなたが技術者で、ある仕組みを設計しているとしましょう。アクアマリンを首にかけ、アイデアやインスピレーションが生まれる内なるレベルに繋がろうとするなら、アクアマリンはあなたが取り組んでいる仕組みや実行可能なデザインに対して意識を開かせてくれるでしょう。このテクニックは、特にデザインに問題がある場合に役立ちます。アクアマリンは、あなたの意識をより大きな可能性に開かせ、問題を解決するために必要な洞察を導いてくれます。
また、このテクニックは、創造的な流れで物事を進めるためにも有効です。例えば、原因がはっきりしない、あるいは治療に反応しない患者を抱える医師にも役立つでしょう。医師がどのような方針を取るべきか迷っている場合、アクアマリンは助けになります。患者が次に予約を取った際、患者と医師の両方がアクアマリンを身につけるとよいでしょう。医師はアクアマリンの力と、それを身につける理由を説明し、患者と医師の両方が患者のために何をすべきかに意識を集中させます。
ただし、アクアマリンをこのような目的で使用する際、継続的に身につけるのは避けるべきです。そうしないと、集中力が失われるからです。例えば、芸術家がアクアマリンを身につけるのは、絵を描いたり彫刻をしている時だけにしてください。トイレに行く、電話に出る、軽食を取るなどの理由で中断される際には、アクアマリンを外すのが良いでしょう。これには規律が必要ですが、純粋な集中力を保つために必要なことです。
学生であれば、試験中や特定の授業中にアクアマリンを身につけるとよいでしょう。ただし、二、三回以上続けての授業でアクアマリンを身につけるのは賢明ではありません。意識がさまざまな方向に開き、集中力を失う可能性があるからです。
アクアマリンを使う際には、集中することが最大のパワーと効果を発揮する鍵であることを忘れないでください。
ジェムストーンと意識の成長
私は永遠の若さを持っています。私はどこへ行っても若々しいエネルギーをもたらします。物事を知りたい、成長したい、もっと気づきたいと思うのは若さの特徴なのです。気づきの成長には終わりがありません。ですから、この地球上のアクアマリンにも終わりはありません。地球に人が存在する限り、アクアマリンは存在し続けます。
人々の意識が拡大するにつれて、この地球上にヒーリングに必要な強力な力が存在していることが認識されるでしょう。人々は宝石の力に気づいていくようになります。宝石は、この地球上でもっとも強く、凝縮された癒しの力、すなわち生命力の器なのです。ひとたび人々がこの癒しのエネルギーを解き放ち、活用する方法を学べば、医学やその他の医術分野、そして自分自身のスピリチュアルな成長においても、大きな進歩を遂げるでしょう。
宝石は、霊的な進化と意識の成長を加速させます。あなたが宝石の力に目覚め、自分の進化を加速させるために宝石を使い始めると、そのさらに偉大な使い方に気づいていくでしょう。そうなれば、あなたの進化はさらに加速していきます。アクアマリンとして、私は挑戦を投げかけます。あなたは自分自身の真実を見るために、その扉をくぐることができるでしょうか。アクアマリンは、その扉をくぐり、自分と向き合う勇気を持つ人のためのものです。その勇気に気づいていようがいまいが、アクアマリンは勇敢な魂のためのものなのです。
もう十分に話したかと思います。すべてを話したわけではありませんが、今回はこれくらいでよいでしょう。今、あなたは物理的な領域に戻らなければなりません。肉体の外で働きすぎたり、集中しすぎることはバランスを崩す原因となります。あなたが次に会う宝石のガーディアンは、より物理的なことに焦点を置いています。あなたは彼をグリーントルマリンの守護者として知ることになるでしょう。私は彼の名前しか伝えることができません。なぜなら、私たちは異なる世界から来た存在だからです。あなたが彼に会う準備ができたら、スピリットがお互いを引き合わせるでしょう。
「あなたのお話を聞けて光栄でした。」
アクアマリンの使命と効果を明らかにすることは、私にとって喜びであり、嬉しい出来事でした。この機会に感謝します。私を受け入れて身につける人が増えていくこと、それが私の願いです。そうなることで、私はもっと力を発揮できるようになるでしょう。今こそ、アクアマリンがあなたの惑星で、その適切な目的のために使われる時が来たのです。その可能性が実現される時です。
「気づきに祝福がありますように!」
「祝福がありますように」とマイケルは答えた。
私は難なく彼女のオーラから抜け出した。彼女は優雅に、そしてとてもありがたそうに微笑んでいた。愛と理解が混ざった、これほど純粋な感謝を見たことがなかった。もしアクアマリンがこのような資質を教えてくれるのなら、それはきっと地球から人々への特別な贈り物なのだろう。
聴衆は黙ったまま、美しい田園風景を楽しんでいた。周りを見渡すと、アクアマリンが話し始めてからというもの、現地の野生動物たちが私たちの輪にどんどん近づいてきていた。仲間意識、理解、そしてすべての生命への愛が、私たちがいるこの空間を和ませていた。ここでは、動物たちは人々と共に暮らしており、彼らの間には恐怖心がない。何頭もの鹿が私たちの隣で草を食べ、アナグマは私たちを気にすることなく川へ歩いていき、水を飲んでいた。ウサギや鳥、その他多くの森の生き物たちが私たちを取り囲み、まるでアクアマリンのオーラから放たれる優しさのエネルギーに引き寄せられ、それを感じに来たかのようだった。
私は少し残念に思いながらも、肉体の意識に戻った。この場所は私の中のどこかに存在し、アクアマリンが話し始めた時に言ったように、いつでも望む時に戻ることができる。そう自分を慰めた。
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▶アクアマリンの選び方、使い方など
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「石の精霊の叡智」マイケルカッツ(著)
"Wisdom of the Gemstone Guardians" by Michael Katz (Author)
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