見出し画像

映画「ボストン市庁舎」

274分(4時間34分・休憩あり)
長い映画でした。

特にストーリーがあるわけではなく、淡々と市長・市役所が関わる様々な場面を映していく映画です。場面の切り替え時にはボストンの町並み、建物が映し出されます。

終盤、ボストン交響楽団ホールで行われた2019年施政方針演説はとても感動的です。その時点ではトランプ政権であり、そして大統領選挙の前年ということがすごく意識されていると感じました。

そういえば、ホールは映されたけど、この映画ではボストン交響楽団については何も触れられませんでした。レッドソックスのことはよく出てきましたが…。

印象に残ったシーン。
■大麻ショップの出店申請に関する意見交換会
『新しく出店が検討されている大麻ショップの申請者と地域住民との意見交換会。地域の経済発展を促し雇用を生み出す効果もあるというが、貧困地域として治安に悩まされている住民からは周辺地域への悪影響や店舗の計画案について鋭い質問が投げかけられる。住民の訴えに最善を尽くして応えたいと語る申請者たち。』
申請者と地域住民のそれぞれの言い分のぶつかり合い。どういう結果になるにせよ対話がしっかりなされるということが感じられます。

これに関しては、対話ももちろん大事なのですが、「そもそも大麻ショップが出店できない国」の方がいいと感じました。

大麻もそうですが、「銃規制」「退役軍人問題」「若者のホームレス問題」「マイノリティの若者たちへの就業支援」「ラテン女性に同一賃金を」等アメリカと日本の社会問題の違いを強く感じました。

それにしてもウォルシュ市長は素晴らしいと感じました。「対話」とそれに基づいた「リーダーシップ」をしっかり実行されています。制度は違いますが市長の役割が市民にとって大きなものであることは、日本でも変わりありません。

ウォルシュ市長は昨年3月に市長を退任し、バイデン政権の下で労働長官を務めています。現在ボストン市長は台湾系の女性市長が就任しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?