メルマガ発掘シリーズその3「獅子座。」

[前置き]
もう10年以上前、「筋トレメールマガジン」という無料メルマガで、「星占いのやり方」的なコラムを断続的に配信していたことがあります。
ですが、私はほんとうに物持ちが悪くて、そのログがほとんど残っていません。
というのも、まぐまぐ!さんのシステムで配信していて、バックナンバーはすべて公開していたので、そこから読めたのですね。ですが数年前にまぐまぐ!さんのメルマガを廃刊にしたため、なんと!バックナンバーがほぼ失われました(爆)
で、このほどnoteで何か配信したい、でもゼロからやるのはちょっとなあ、、という思いがありまして、古い記事を探し始めて、
「そうだ!メルマガのコラム、残ってないかな!」
と気づいて探したのですが、ほんの数個しか見つかりませんでした・・・・・・(涙
とはいえモッタイナイですし、ここでなにか書いていくための「呼び水」的な意味合いで、少し、その昔の記事をこちらにご紹介しようと思います。
なにしろ10年以上前のメルマガなので、当時のWebの雰囲気、そして私の若い年齢などもあいまって、かなりなれなれしいというか、軽々しいです。すみません。先に謝っておきますね。あまりにもひどいところは一応、加筆修正しました。

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蟹座の次に来るのが、獅子座です。
北半球でうまれた西洋占星術の上で、
獅子座と蟹座は、夏の星座です。
空で最も強い輝きを持っている天体は太陽と月ですが、
この2つを西洋占星術では文字通り「lights」と呼びます。
ライツ。光あるもの。
おそらく聖書にある「光、あれ」という神の言葉に
何らかのイメージが重なっているのかもしれません。

夏は一番「光」の多い季節です。
だから、「ライツ」も、夏の星座に当てはめられました。
蟹座を支配するのは、月
獅子座を支配するのは、太陽。
獅子座は12星座のうちで、
もっとも「輝き」が強い星座と言えるでしょう。

蟹座の世界では、
「ウチか、外か」
が基準となります。
ここでは、「自分」は、つねに内側にいます。
そして、自分の見内である人々や事物がみのまわりにあり、
それらすべてが「我」です。
甲羅の内側にある存在は、いつも共感を持って絶対に肯定されます。
それでよし、なのです。
普通は、自分自身を自分で攻撃することはありません。
どんなことをしても、
つつみこまれるように、
蟹座の甲羅の世界の中では常に安心で、差別もありません。

こんな「絶対に大丈夫」な中にいると
意識はなぜか、鬱屈してきます。
たとえば、年功序列・終身雇用のイメージです。
仲間だから、人生を完璧にまもる。
外の攻撃から、絶対に守ってあげる。
それは最初は居心地がよいのですが
人間は不思議なもので、
危険があっても、また一人で飛び出したくなるのです。
自分の力を試したくなるのです。
自分とは何か。
周囲に飲み込まれない「個」の手応えが欲しくなります。
見内といえども、人は人です。
自分は自分、自分以外の人間はみんな「他者」なのです。

蟹座の「甲羅の中の世界」から、
獅子座への飛躍はこうして起こります。
獅子座は「個」です。
自分が自分としてあること。
他人と自分とは切りはなれていること。
獅子座を支配する太陽は、だれに頼まれたわけでもなく
自ら煌々と輝いています。
燃えています。
自分から光を発しているのは、
太陽系では、太陽だけです。
獅子座は王様のような星座といわれます。
獅子座の人の周りに集まる人たちは
なぜか不思議と、獅子座の人の表情を見ます。
その人が楽しんでいるかどうかが気になるのです。
獅子座の人が心からリラックスして楽しんでいるとき
その周りの人は、心から安心して
自分も自由に楽しめるようになります。
獅子座の人が自分自身を肯定して満たされているとき
周囲の人も安心して、自分が自分であること満喫できるのです。

自立心、独立心が強く、誇り高く、大胆。
獅子座に冠せられるこういう表現はみんな、
「家族が待つ暖かい家」から出て行くときの気概
みたいなものを感じさせます。
でも、そこには、へんな悲壮感や攻撃的な要素は感じられません。
情熱的な火の星座である獅子座ですから
怒ると、無論徹底的に怖いのですが、
元々の魂の底には、怒りはありません。
むしろ、強い強い肯定力が生きています。
自分が自分であることの肯定は
蟹座の世界で培われたものです。
すなわち、
自分は絶対的に「ここにいて良いのだ」という確信です。
これをめいっぱいにやり抜いたとき
人は、一人で外に出て行けるようになるのです。

獅子座についてくるもうひとつのキーワードは
「表現」
です。
自分を表現すること。
獅子座の全てがアーティストであるというわけではありませんが、
なにかしら「自分が自分である」ということの表現手段を持っているようです。
組織の歯車になるなんてもってのほかですし
「その他大勢」扱いにはガマンできません。
変わってる、といわれる方が
「おとなしい普通の人」といわれるより
ずっとイイのです。
注目を集めること。十把一絡げに取り扱われないこと。
「個」であるということは、
一つの輝ける星として認識されるということです。
輝ける星、というのは、
別にアイドルや映画スターとして、という意味ではありません。
ただ、他の人たちの渦に埋もれたくない、ということです。
ですから、獅子座の人には、
「自分はこういうふうである」
という、その輝きのイメージを頭の中にしっかりと描いていて
それを演じているような面が、どこかにあります。
ゆえに、内面がどんなに不安定であっても
少なくとも外から見ると、
態度はいつも安定していて、落ち着いていて、
ブレがすくないのです。
弱みを見せない強さがあります。
心がどんなにへこんでいても
「別に平気」
という顔を、ほとんど無意識に作ってしまうのです。
スキがない、といわれる人も多いようです。

「自分が自分であること」。
この肯定を、獅子座はしっかり手にしています。
ですが、これをやっていくと、
どこか行き詰まりが生じます。
これは、とどのつまり
一番最初、牡羊座で「生まれおちた」場所というのがくせ者なのです。
そもそも、この「生まれ落ちた命」は、
一体どこにいるのでしょう。

それは、自分以外の他者で溢れた「この世」です。
この「この世」では、「他者」に出会わずにはいられません。
もちろん、牡羊座からこの獅子座までの間にも
たくさんの「他者」に出会ってきました。
牡羊座の段階では、自己主張して存在を受け入れて貰いましたし、
牡牛座の段階では、相手と自分の境界線を感じ取ることで
心地よい居場所を確保することができました。
さらに、双子座の段階では
自分のエリアから外に出て、かなりやりとりをして他者を理解しましたし、
蟹座の段階では、他者を身近にぐっとひきつけて、
自分と同化し、他者によって自分を変化させることもしてみました。
こんなプロセスを経て生まれた「個としての自分」。
その「自分」の目から、「他者」はどんな風に見えるのでしょうか。

獅子座が「他者」と出会ったとき、そこで
乙女座への飛躍が起こります。

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ちなみに、ここで「○○座の人」といっているのは
その星座に太陽やアセンダントを持っていたり、
その星座にたくさんの星が集まっていたり、
そのホロスコープのアセンダントルーラーが入っていたり、など
その人を表す重要なポイントがある場合を意味すると考えて下さい。
通常の12星座占いは「太陽のある星座」を指しますが
個人のホロスコープでは、いろいろなかたちで
「星座」が体験されていることを知ることができます。