インスタライブ補足・その2

その1に続いて、その2です。


ご質問その2:星占いの内容が全然ぴんとこないことがあります。

たまに星占いの内容が全然ぴんとこないことがあります。日々の星の動きと私自身との間にズレが生じているような感じです。

こちらは、しばしば頂くご質問です。以下のFAQのQ23に回答があります。

また、「占いが数日ズレてあたる気がする」というご意見もよくあります。そちらへの回答は、Q19にあります。

占いがぴんとこないときは、基本的には「ハズレ」です。ほんとに申し訳ないです!

ご質問、ではなかったのですが、MOOKに書きそびれた部分。:太陽星座がぴんとこない

MOOKの太陽星座解説の冒頭に、「そこは本書の最終章で検討したいと思います。」と書いておきながら、なんと! 最終章で全部書かれてない! ということがわかりました。

なので、そのあたりをちょっと補足したいと思います。

「太陽星座が、どうも自分に当てはまらない気がする」

という思いを持つ方は少なくありません。

単に占いが外れているだけ、という考え方ももちろん、できます。その方が正しいかもしれません(補足その1をご参照下さい)。

でも、もし占いになんらかの妥当性があると仮定して、「太陽星座に違和感がある」としたら、どんな可能性があるかを、ここで少しだけ、考えてみたいと思います。ちなみに「少しだけ」と書いたのは、実はものすごくたくさん「可能性」があるので、生年月日、時間、場所を聞いてチャート書いてその人のお話を聞くのが一番早いのです。でも、雑誌の記事やこうした多くの方のための記事では、それが出来ないので、自分でも「これかな?あれかな?」と考えてみるためのヒントを、ちょこっとだけお話しします、という意味です。

今回のMOOKでは、「どの星座にどの惑星が入っているか」だけを扱いましたので、あくまでその範囲で考えますと、以下の4つくらいが浮かびます。

・太陽星座と土星星座が一致している場合

・太陽星座から180度・90度の位置関係に土星がある場合

・太陽星座に他の星が集まっている場合。3つ以上集中している場合。

・太陽星座以外の星座に、星がたくさん集まっている場合。

土星は「まず否定から入り、修行の末、大きな力が身につく」ような星です。これが太陽と一緒にいると、「自分自身・セルフイメージ」について「否定から入る」ので、人生の早い段階では特に「自分はそんなんじゃない」というイメージが生まれることになります。ゆえに年齢をかさね、経験が蓄積されていくと、だんだんに「なるほど、自分って、こうだなあ(苦笑)」となっていくことも多いようです。

90度・180度の位置関係は、「同じ星座に位置している」のと多少似たところがあります。自分の内面のどこかから、「批判・ツッコミがとんでくる」感じがあるのです。太陽星座にダイレクトに、大きなツッコミの声が聞こえてくるわけで、「自分はこの星座らしいとは言えない」「この星座っぽさは、自分の価値観に合わない」という印象が生まれて、おかしくないのです。こちらも、土星という「時間の星」が長い時間を経てこなれてくると、だんだんに調和が生まれてきます。

「太陽星座に星が多く集まっている場合」は、その星座の性質が強調されるのですから、「自分はこの星座だ!」というイメージが強まって当然です。でも、実際はそうでないこともよくあります。前述の通り土星が絡んでいるとその傾向が顕著ですが、土星がなくとも、太陽とおなじ星座に星がいくつもあると、「この星座っぽいとは言えないなあ」という思いを抱くことになりがちなのです。たとえば「双子座に星が集まっているけれど、自分はコミュニケーションが上手でもなければ、かしこくもない」と言う方は少なくありません。

この場合、私は「その分野に対する興味関心がとても深いので、簡単に『そうです!』と言えないのではないか」という仮説を抱いています。ある分野の専門家ほど、軽々しく物を言いません。その世界についてくわしければくわしいほど、「自分の知らないこと・できないことがたくさんある」と感じるものだと思うのです。「コミュニケーションというのはこんなに難しいし、ウマイ人はものすごくウマイ」などということが、「詳しい人には解っている」のです。ゆえに「自分などとてもとても、それがウマイなんて思わない」となってしまうわけです。こうしたケースでは、この人の周りにいる人は、けっこう「あなたは言葉の魔術師だよね」「ほんとうに話していて楽しい、おもしろい!」等と言われています。ですが本人は「お世辞だなあ」と感じていたりします。

太陽星座以外の星座に星が集まっている場合、これは解釈がしやすいです。他の星座にぎゅっと星があるので、そっちがアイデンティティに色濃く刻み込まれている可能性があるわけです。ただ、時期モノの占いを読む上では、時計の基準点のようなものがちょっとちがうので、太陽星座、またはアセンダントの星座でOKなのではないかと思います。いわゆる「性格」を占うようなときだけ、星が集中している星座の記事を参考にすると、ぴんとくることが多いかもしれません。

今回のMOOKの範囲には入りませんが、この件は、アセンダントの星座の方がぴんとくるとか、太陽への他の星のアスペクトが関係するとか、エレメンツやクオリティへの集中、ディグニティなど、いろんな方向から検討が可能です。雑誌の記事や多くの人向けの記事では限界があるのですが、太陽星座だけが「自分の星座」ではなく、いろんな要素の複雑な集合体としてホロスコープを捉えることが、星占いの醍醐味と言えると思います。

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で、続いての「その3」は、音声でやってみようと思います。というのも、今回の「事前のご質問」は、インスタライブのためのものだったので、そもそも音声でお答えする前提だったんですね……。なので、初めての試みでちょっとドキがムネムネしますが(古い)、次のエントリは、音声でどうぞ。