メルマガ発掘シリーズその6「星のはなし。」

[前置き]
もう10年以上前、「筋トレメールマガジン」という無料メルマガで、「星占いのやり方」的なコラムを断続的に配信していたことがあります。
ですが、私はほんとうに物持ちが悪くて、そのログがほとんど残っていません。
というのも、まぐまぐ!さんのシステムで配信していて、バックナンバーはすべて公開していたので、そこから読めたのですね。ですが数年前にまぐまぐ!さんのメルマガを廃刊にしたため、なんと!バックナンバーがほぼ失われました(爆)
で、このほどnoteで何か配信したい、でもゼロからやるのはちょっとなあ、、という思いがありまして、古い記事を探し始めて、
「そうだ!メルマガのコラム、残ってないかな!」
と気づいて探したのですが、ほんの数個しか見つかりませんでした・・・・・・(涙
とはいえモッタイナイですし、ここでなにか書いていくための「呼び水」的な意味合いで、少し、その昔の記事をこちらにご紹介しようと思います。
なにしろ10年以上前のメルマガなので、当時のWebの雰囲気、そして私の若い年齢などもあいまって、かなりなれなれしいというか、軽々しいです。すみません。先に謝っておきますね。
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( 「筋トレ」メールマガジン(2007/6/30号)より)


ホロスコープ、12星座占い、西洋占星術、等々
いろんな呼び方をいたしますが
牡羊座~魚座の、皆さんおなじみのものです。
雑誌に載ってるような
「12星座占い」
というのは、
「西洋占星術」の内容全体から言いますと
ほんのさわり
にすぎません。
西洋占星術
と言い習わされているものはまあ、
権威になる学会とかがあってそれがアカデミズムに認められている
というわけではないので
やる人によってけっこうちがう体系になるのですが、
大まかにスタンダードなところでは

(1)サイン(星座)-10こ(7こ)の星
(2)ハウス-10こ(7こ)の星
(3)星同士の角度(アスペクト)

と、ざくっと3つの理論でできている、といえます。
(もっと細かくいおうと思えば言えるけどここでは割愛。)

12星座
は、太陽が地球から見て、1年でぐるりと一回りする道を
12個に割った、いわば「国境を描いた地図」です。
ぐるりとひとまわり、つまり360度。
これを12個に割ると、1つが30度。
星座は、30度の範囲を持った空の「位置」です。
それぞれの30度の区画は、「土地柄」を持っています。
東北で生まれると東北弁になり、
九州で生まれると九州弁になるように、
星は、その土地のカラーに染まります。
太陽が双子座を通るとき、太陽は双子座弁をしゃべるのです。
郷に入っては郷に従うのです。

ちなみに。ちょっと脱線して、12星座のお話です。

「富士見ヶ丘」という地名なのに富士山はそこから見えない
ということがあります。
これは、昔はそこから富士山がありありとみえたわけなのです。
今は諸事情あって、そこから富士山は見えません。
でも、「地名」は、一度決まったらそういうことではなかなか変わりません。
空の地図でも、現在「牡牛座」と呼ばれる場所と
ほんとの恒星でできた「牡牛座」は相当ずれています。
じゃあ12星座はデタラメなのかというと、
そうも言えません。
現在の「牡羊座」のスタートする位置は、古くから変わらず
「春分点」です。
すなわち、昼と夜の長さがおなじになるとき、
太陽が位置する点が、牡羊座0度です。
恒星で作られた星座が人間や社会に影響を及ぼす
と考える人たちは、
「ずれてるのにオカシイ」といって、
13星座占いとかを作り出しました。
でも、古くからある西洋占星術というのは
べつにあの、星座の形が、何か意味がある、と考えた訳じゃないらしいのです。
そうではなく、
昼と夜の長さ、そして太陽の位置に意味がある、と考えていたのです。
確かに、「星座」の解説を見ると
それはどうしても子犬には見えない
それはどうしても蟹にはみえない
と思うことが多いです。
あれはつまり、何か他の理由があってつくられた
こじつけ
です。
どうしてそうこじつけたのかは
基本的には
古代の天文学者達に聞かなきゃワカラナイのですが
12星座を詳しく考えていくと
けっこう、その星座の神話やモチーフと
その星座が持っている「土地柄」は、
噛み合っているように思われます。

で。
ハナシを元に戻します。

「ホロスコープ」は
ある瞬間の星の位置関係を描いた地図のようなものです。
「恒星」は空のある位置を動くことがありませんが、
「惑星」は、うろちょろします。
たとえば、オリオン座はいつ見てもあの、おなじ形です。
でも、惑星は、ああいう固定した形を描くことはありません。
星座の上を横切って
「あれ?あの蠍座、何か先週と形が違う!」
という具合に、人を惑わせます。

一般的な「12星座占い」は、
その人が生まれたとき、太陽がどこにあったのか
を基準に考える星占いです。
ですが、本式(?)のホロスコープでは
星は10こくらい使います。
「くらい」といったのは、人によるからです。
7こ使う人もいれば、10個以上使う人もいます。
太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星
が、一般的な「10個」です。
雑誌などの「12星座占い」は、
このうち、太陽だけの位置を使う、とてもおおざっぱなものです。
大雑把だから当たらないか
というと、まあそんなこともない気がするのでおもしろいのですが、
まあそこはおいておきます。

生まれたときに太陽が射手座にあったら、
射手座っぽい人ができあがる
と星占いは考えます。
でも、人間はいろいろな側面からできています。
「人間の性格がたった12個に分類できるワケがない!」
と決めつける人がいますが
ご無理ごもっともです。
で、星占いではもっと詳しく細かく考えます。
つまり

生まれたとき、太陽から冥王星までの星が
一体何座にあったのか

を考えるわけです。

星はそれぞれ、「機能」を担うとされています。

太陽:意志、行動パターン
月:感情、体質、クセ
水星:思考、コミュニケーション、学習、言葉
金星:スキなもの、愛情、金銭感覚
火星:情熱、意欲、攻撃性、性的傾向
木星:理想、成長力、財産、拡大する方向
土星:コンプレックス、権威、コントロール、時間、努力

などがざっとしたところです。
これは、これに限定されません。
もっといろんな読み方ができます。
辞書的に意味がくっついているのではなく、
「スジ」というのがあるわけです。

私から見ると、これらの星の意味づけは
太陽系の軌道に沿って、内側から外側に向かう人間のありかたを
イメージしているように思われます。

即ち、地球の軌道は金星と火星の間にあるわけですが
太陽から金星までの星は、
その人個人の個人的世界にある、と言える気がするのです。
で、火星以降は「外側」です。
人間にとって「外側」とはなにかというと、
「社会」です。
火星から順に、木星、土星へと向かうこの意味のスライドは
その人が身近な世界から遠い世界に向かって関わる方法
を示唆している気がするのです。

火星は、外からの刺激に反射的に反応したときのあり方を感じさせます。
イヤなら怒りを感じますし、好きなら夢中になります。
情熱、攻撃。人が外の世界に初めて触れて、
そこでぱっと反応する感じが火星に現れる気がします。

木星は、もう少し遠い世界の人々とふれあう段階に思えます。
相互に理解し、受け入れあい、お互いの力や財をシェアします。
成長し合うためになにができるか、
社会の理想とはどうあるべきか、
そこにむかって、どう進むべきか。
木星は、その人が社会に対したときに使うポジティブな面を示唆します。

更に遠い世界と向き合うとき、土星が出てきます。
外側の世界と接する点では、人は強硬になります。
攻め入られることもありますし、
利害が拮抗すれば、油断してると痛い目に遭うでしょう。
中には酷いことをしてくる人もいます。
宗教や人種が違えば、簡単に他者を傷つけることができたりします。
このような「異界」との接点では
自分を制限し、時間をかけてねばり強く行動し、権威を保持し、
強くあらねばなりません。
楽観的に相手を信用することは、危険です。
自分についても、過信はできません。
遠い世界との関わりを成り立たせるのが、土星の機能かな、と思うのです。

内側の星々は
その人が幼い頃からすぐに現れる感じがします。
言葉遣いや好き嫌い、クセや感情の動きなど、
わかりにくい場合もありますが、本人にも容易に実感できます。
でも、火星以降の星の特徴は
社会に出てからでないと、気づきにくいように思えます。
社会に出てみて初めて「自分はこういう人間なんだ」ということがわかった
という方、少なくないと思います。
私自身、自分がどういう傾向を持っているかということは
勤めに出るまでまるっきり自覚していませんでした。
火星以降の星はそんなふうに、
「大人の」星、という感じも、します。

惑星をとりまとめているのが、太陽です。
太陽は最も中心にありますが
最も外側の星にまで力を及ぼしています。
太陽系は、太陽のものです。
ですから、「12星座占い」が太陽を中心にしていることは
そうそうデタラメなこととも言えないとおもいます。

12星座の各星座に星が来ると
果たしてどういうふうに読むのか。
これが初心者の興味です。私もそうでした。
基本的には

「○○星が○○座にある」
イコール
「○○の機能が、○○座訛りになる」

となります。

水星が山羊座にあれば
山羊座っぽい言葉遣い、山羊座っぽい勉強の仕方、山羊座っぽい思考回路
になります。
甘い言葉をささやくのが苦手で
コツコツ積み上げて結果に最短距離になるように勉強する、
でもさくっと結果が出ないとすぐ放棄する。
明確な目標があるときはモノスゴイ馬力で勉強する。
物事を現実的に考えるため、「これしかない」と断定的な言い方をする
悩むけど、長く悩むのがイヤで、答えっぽいものを見つけると悩みを「終わらせよう」とする傾向がある。
とかそういうふうになります。
これは、山羊座の「物事を確実に実現させたいと願う」傾向と
「思考・言葉・コミュニケーション」を結びつけて考えるとこうなる
ということです。
でも、はたして、山羊座に水星を持てば全員、そうなるのでしょうか。
この2つの要件を結びつけたときに出てくる「症状」は
本来、千差万別で、ほんとに人によって違います。
おなじ風邪でも、喉に来る人もいればお腹に来る人もいます。
体質みたいなのがあるのです。
この体質は、その人の生きてきた道筋によっても決まりますし
他の星とのかねあいによっても、決まるだろうと思います。
要するに、
どの星がどの星座にあるか
ということだけで
具体的で明確な「鑑定」などはできません。少なくとも私はできません。
だけど、「こういうスジじゃないか」ということは
いくつか並べることができます。
上記の山羊座水星の例も、あれこれ書いていますが
なんとなくある「カラー」があるのは、おわかりいただけるかと思います。