『12星座』新装版が出ます。
2007年に出ました拙著、『12星座』が、この2月16日に、新装版となって再び、出版されることになりました。
内容はほぼ、そのまんまです。ただ、改めて校閲を入れて頂き、最低限の手は入れました。さらに「おわりに」は、「新装版によせて」ということで、新たに書き下ろしました。
今回も、すみれ書房の編集者・飛田さん、しまりすデザインセンターの石松さんが手がけてくださいました。
オリジナル版をお持ちの方はぴんとこられたと思いますが、装丁はオリジナル版のカバーをはずした、本体の意匠を継承しております。
冥王星移動直前の2007年に出たものが、再び冥王星移動直前の今、新装版になるというのは、とても印象的です(狙ってません。偶然です)。
更に言えば、去年出ました『星占い的思考」は、あとがきにも書いたのですが、この『12星座』の続編のような内容だなと、自分では思っていました。なので、このタイミングで両者が書店さんに並ぶ可能性があるというのは、嬉しいというのか、不思議というのか、ちょっと特別な感慨があります。
誰もが知っている12星座、語り尽くされているはずの12星座を、私はこれでシリーズもの含めて4作、出していることになります。『12星座』、「12星座シリーズ」、「12星座シリーズジュニア版」、そして『星占い的思考』。どんだけしつこいんだ。すべて12星座の世界観を書いている「だけ」なのです。
また、『星ダイアリー』をご愛用くださっている皆様はご存じと思いますが、毎年、『星ダイアリー』の12星座プロフィール(性格占い的なもの)は、短いですがこちらも16年ずっと、書き下ろしています。
もちろん内容は、かぶっているところもたくさんあります。でも、その都度、どこか新鮮な気持ちで、「今回はこういう切り口で書いてみよう」というふうに、立ち位置を変えながら書いてきたつもりです。
一人の人間が、何度も繰り返し書いてもどこかに新鮮な部分が生まれる、12星座。何千年も揉まれているのに、今でも新しい発見やひらめきをくれる、12星座。本当にすごいシステムだなあと思います。
「占いは、(少なくとも今のところ)科学的な根拠がない、インチキだ」と書きながら、その一方でこれだけしつこく12星座を書き続けています。自分というものが矛盾だらけで、ほんとに奇妙だなと思うのですが、多くの読者の皆様もまた「私は占いを信じるわけでは無いけれど」と言いながら読んで下さっていて、みんな同じだなあという妙な連帯感が、じわっと湧いてきたりします。
100人占い手がいれば、100通りの「12星座」がある。以前、私はどこかで、そんなことを書きました。12星座というのはひとつの世界観、人生観のようなものなんだろうと思います。ゆえに、100人いれば100通りの世界観があるように、100人いれば100通りの12星座があると思っています。
そういう意味で、この『12星座』は、16年前の私の「12星座」です。もちろん、普遍的なラインは抑えた上で、限りなく自由に書いた、若い日の12星座です。お楽しみ頂けたら、とても嬉しいです。