星ダイアリーと星栞。

2019/10/30、新刊が14冊(!)発売されます。
こう書くとモノスゴイ感じですが、シリーズとしては2つです。

『星栞 2020年の星占い』牡羊座-魚座 12冊

『星ダイアリー2020 総合版・恋愛版』 2冊


企画の経緯。

『あしたの星占い』のご紹介でも書きましたとおり、2007年版から出しております『星ダイアリー』について、毎年

「手帳部分の使い方がよくわからない」
「読み物として買っている」
「スケジュールはスマホアプリで管理しているので、紙の手帳は要らない」

といったご意見を頂いておりました。

「読み物として買う」のに、1500円は、高すぎるよね……。と、ずっと思っていたのです。そんな折、ふと気づきました。

電子書籍版では、読み物部分だけになっている……!

そう、電子書籍では手帳部分は必要ない(書き込めないから使えない)ので、占い記事だけを切り出した形で(そしてそれ相応の値段で)販売されていたのでした。

じゃあ、紙のほうも、そうすればいいんじゃないか……。

しかし、もう15年近く続いてきた星ダイアリーには、長年使って下さっているユーザの皆さんがいらっしゃいます。改良を重ねてきて、今に至っているわけで、これは残したい気持ちがあります。

さらに、12星座別の「年間占い本」とするなら、これまでのダイアリーの「年間占い」「月間占い」に加え、「毎日の占い」が入っているのが自然だろうと思いました。でも、366日の占いを12星座分、私一人で書くのは、不可能です。

難問でした。

このシリーズを一緒に作ってきた担当編集者の齋藤さんと、去年の秋から冬にかけて、何度も相談しました。1つの案件でこんなに頻繁に打合せを重ねていくのは、正直、初めてでした。

「12分冊の星ダイアリーと、占い部分のみの文庫も12星座別で、計24冊ではどうか」という案も出ました(無謀)。一瞬それに決まりかけたのですが、出版社さんの中での相談の結果、24冊は大冒険すぎる、となりました当然です。そこで

「占い部分だけをまとめた文庫サイズの本を、12冊作る」
「星ダイアリーは、2016年版までの元の形に、もどそう」

ということになりました。

『星栞』で占い部分が一星座一冊になった分、内容は多少増えました。単に「後半を切り離した」というわけではなく、一冊の本としてしっかりまとまるよう、ゼロから考えることになりました(その分、発売日が例年より遅くなってしまい、すみませんでした--;)。
内容的には、特に恋愛部分が増強されたので、「ここだけほしい人もいるのではないか」となり、

では、恋愛は恋愛版で!

として、星ダイアリー2分冊と相成ったわけです。

12星座別『星栞 2020年の星占い』の懸案であった「毎日の占い」は、どうしてもムリでした。ですが、「星ダイアリー」で記載していた「星の移動日・一言コメント」と「ボイドタイム」の情報を、一ヶ月分のカレンダーに記載した上に、「月の位置による、12種類の日」即ち『月で読む あしたの星占い』でご紹介した内容にかさなるコメントを掲載することにしました。これで、カレンダーの全ての日になにかしら、星のコメントがはいることになりました。

さらに、『星ダイアリー2020』には、ガントチャート的な(?)星の位置の表もつけてみました。これは、私が例年、年間占いを書くときに使っている、エクセルで作ったワークシートをキレイにデザインして頂いたもので、正直、便利です(えへ)。

↓これが元ネタ

画像1

↓これがキレイにデザインして頂いたもの

画像2

秋号の『マイカレンダー』に数年間の長期占いでも、動きの遅い星だけを掲載したこんなかたちのものが掲載されていて、おっ、と思いました。みんなああいう形のが欲しいですよねやっぱり。

ニーズ別、購入パターン例

・2020年の自分の星座の占いだけ読みたい、手帳部分はいらない
 →『星栞 2020年の星占い』自分の星座の分

・2020年の自分の星座の年間(テーマ別含め)・月間占いの全てが読みたい、星の位置が書いてある手帳も欲しい
 →『星栞 2020年の星占い』自分の星座の分と、『星ダイアリー2020 総合版』

・2020年の自分の星座の年間占いの総論だけを読みたい。月間占いは短くてもいい。星の位置情報と手帳が欲しい。
 →『星ダイアリー2020 総合版』

・星の位置情報がわかればよい 
 →『星ダイアリー2020』の総合版か恋愛版

・12星座すべての分の占いをダイジェストで読みたい 
 →『星ダイアリー2020』の総合版

・12星座全ての分の恋愛占いをダイジェストで読みたい
 →『星ダイアリー2020』の恋愛版

みたいな感じです。

『星栞 2020年の星占い』を見て頂くとおそらく、月で読む「○○の日」の詳細を読みたくなる方が多いと思います。『月で読む あしたの星占い』を併せてお読み頂くと、そこがたっぷり書いてあるので、より深くお楽しみ頂けるはずです。


この企画の、バックグラウンド的なところ。

実は10年くらい前から、今回の『星栞 2020年の星占い』のような企画はうっすらとありました。ですが、そんなに大量の原稿を毎年書くことは、私一人では不可能だ、ということで、検討すらしていませんでした。

しかし2017年版の『星ダイアリー』を12分冊して、そこから三年続けてこられました。よく考えたら、12星座分の年間と月間占いを、ひとりで書けていたのです。

忍者がタケノコを毎日飛んでジャンプ力をつけていくように、「これができるなら、年度版をちゃんと作れるじゃん……」という地平が、ここで見えたのでした。

そもそも、例年、筋トレ年報や上半期、下半期の記事、雑誌の特集記事等を書かせて頂いていますが、その中で「石井ゆかりの年間占いの決定版」みたいな、まとまったものがあってもいいのかも、という思いもありました。figaroのMOOKを出したとき、「内容は、来年の占いだろう」と思って手にとってくださった皆様がたくさんいたのを知って(全然違うナカミでした、すみません--;)、更にその思いを強くしていました。

そんなわけで、今回の14冊の挑戦は、突飛なようでもあるのですが、自分では「着地点だったのかも」という気もしているのです。

とはいえ、2017年版から2019年版の、星ダイアリー12分冊スタイルがいい、と仰る皆様もいらっしゃいました。申し訳ない気持ちと、有り難い気持ちでいっぱいです。ほんとうにすみません。

『星ダイアリー』シリーズは、毎年毎年変更を重ねてきました。「何も変えなかった年」は、多分一度もなかったと思います。
ただ、やはり一番大きかった変更は、2017年版の12分冊化と、今回2020年版の変更でした。これが本当にユーザの皆様、読者の皆様にとって、望ましい選択だったのかどうか、まだ発売前なのでわかりません。おそらく、ガッカリされる方もいらっしゃると思います。「おわりに」にも書きましたとおり、ご意見やご感想など、編集部にお寄せ頂ければと思います。

書店さん等でお見かけの際は、どうか一度、お手にとってご覧下さいませ!