ヒゲ
株式会社石黒金属製作所の北山です。東大阪市で製缶、鈑金、溶接業をしています。
忙しい毎日を過ごしています。そうこうしている間に今年ももう12月です。
会社の事務所棟の建て替え工事も、予定では10月末引き渡しと言われていたのが、のらりくらりと日が過ぎて、あっちの部材が値上がりしてます、こっちの部材を見積り忘れてましたなど、モヤモヤする事態が色々起きて、未だに完成していません。12月中頃には使い始められるのでしょうか。
それはさておき、ヒゲというのは何故生えてくるんでしょうか。
僕は体毛が濃い方ではありません。高校生の頃から足の毛も腕の毛も薄く、髭もありませんでした。
ところが、35歳を越えた辺りからなんとなくヒゲの一本一本が太くなってきた気がして、なんとなくおっさん化してきているのを感じていました。
髭が濃くなって、おっさん化するというのは、オランウータンの赤ちゃんは可愛らしいのに、おっさんのオランウータンは、顔にひだみたいなフランジという変なやつがでてきます。その、ものすごい貫禄がでてくるやつに似てる気がします。
オランウータンのフランジはリーダーの強さ、貫禄みたいなやつらしいです。
ということは、僕もそういう年頃になったので、髭を蓄えてリーダーたる貫禄を出せということでしょうか。
それでざっくりと髭を伸ばして様子をみてみましたが、ただただ汚らしい雰囲気になりました。
伸ばし方が悪いのかなと、夏目漱石先生みたいに口髭を蓄えてみましたが、時代にあってないのか、すごく変な嘘くさい感じがして途中でやめました。
毎日剃ると肌が負けて痛いし、放置しておくと汚らしく生えてきます。
髭剃りも、電気式やT字のカミソリのものもあり、選ぶのも手入れも面倒くさいです。
めんどくさいと言っていても、それでも髭は生えてきます。死んだ人もしばらく髭は伸び続けるとか村上春樹の本に書いてありました。
毎日毎日髭が伸びてくることに苛立ちを覚えています。しかも髭はきちんと剃らないと、ピョコンと1本残っていてもかえって不潔な変な感じになるし、ほんとに腹が立ちます。
いっそのことダリの様な髭にして、髭を楽しんでますみたいにしてみようかな。でも、知らん人がみたらどう見ても変人です。しかもこのご時世でマスクから髭の一部が飛び出していたらそれこそほんとに不気味です。
もういっそのこと脱毛もひとつの選択肢かもしれないと思い、奥さんに相談してみました。
しかし奥さんは、脱毛して、もしもやっぱり髭伸ばしたいとかなったらどうするの?って言います。
こんなにイライラさせられる髭が恋しくなるとか、そんな状況になることは絶対ないんじゃないかと答えました。
しかし、奥さんは食い下がります。
例えば年齢がいって、隠居して、山小屋に住むとかなった時に、髭が伸びてないとサマにならないって言って伸ばしたくなるんじゃない?と奥さんは言いました。
確かに想像してみると、僕が山で暖をとりたくて山小屋に尋ねることがあったとして、ベルを鳴らして、木の扉がギイと開いて、中から髭のないつるんとしたおじいさんが出てきたら、なんか嘘くさい雰囲気を感じてしまうかもしれません。
木を焚べて燃やす本格的な暖炉かな?って思ったら、なんだレプリカでほんとは暖房かかってんじゃん。山小屋もよく見たらウッド調で本物の木じゃない。チーズフォンデュも明治のチーズやん。
そして何より山小屋のオーナーの髭がなくて、つるんてしてる。
たしかに、そこは髭がサンタクロースとまでは言いませんが、髭があった方がなんか本物ぽい、信頼できる感じがします。
そうだな、やっぱり脱毛はやめとこうかなって奥さんに言いました。
隠居して、山小屋で暮らす予定は全然ありませんが、もしかしたら髭が欲しくなるシチュエーションがあるかもしれないので、なんで髭なんか生えるのかと言いながらもう少し付き合っていこうとおもいます。
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