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ありもしないメイド喫茶に行ったという嘘

どうも、東京から実家に帰った石橋です。

東京にいたころはメイド喫茶に行けばなにかしらネタを仕入れることができたのですが、ここではそうもいきません。

というわけで、書きました。
最初はツイートにするはずだったのですが、長いのでnoteにしました。
以下、本文。

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まさかこんな田舎にメイド喫茶があるとは思っていなかったが、試しにネットで検索したら案外普通に出てきた。

駅からは歩いて8分ぐらい、家からだとチャリで行って15分ぐらいだった。
お店の外観はもともとスナックだった面影がある。
立て看板に手書きでメイド喫茶と書かれていて、その周りには大小いくつかの鉢が並んでいる。
名前は知らない白い花が咲いていた。

中に入ると、メイドさんがひとり、テーブルをフキンで拭いていた。
クラシカルなロングメイド服だ。
扉のベルに気づいて僕を見る。
一瞬だけハッと驚いた表情をするが、すぐに笑顔を作りこちらに近づいてくる。

「お帰りなさいませ。ご主人様。…1名様でよろしいでしょうか?」
やや言葉の響きに緊張を感じる。

まだ二十歳かそれ以下か。軽めに化粧はしているがまだ慣れてないのか全体的になんとなく粉っぽい。黒髪のボブ。

「あっ、1名です。」
「ではご案内しますね」

店内はテーブル席が2つと4名ぐらいが座れる小さめのカウンターがあって、その中で30代半ばぐらいのメイドさんが立っていた。

「お帰りなさいませー!」
僕は軽く会釈する。

少しだけポッチャリしていて、髪はセミロング、明るめのやや赤が入った茶髪だがテッペンがプリンになっている

客は僕以外にひとり。
70かその手前ぐらいの枝みたいなお年寄りがカウンターの右隅に座っている。

僕はお年寄りの席の隣のひとつ空けたところに座った。

30代半ばぐらいのメイドさんがカウンター越しに「お帰りなさいませ!ご主人様は初めてのご帰宅でよろしかったですか?」と訪ねてきた。

「初めてです。」
「わぁ、ありがとうございます。ぜひくつろいでいって下さい」

出迎えに来てくれた方のメイドさんがメニューとお冷を持ってきてくれた。

「ご帰宅ありがとうございます。当店のシステムを紹介しますね」

30分ごとのチャージ料と1時間ごとのワンオーダーだという。
田舎のわりにシステムはしっかりしている。
1時間いてワンオーダーで1500円ぐらいのイメージだろうか。

メイドさんの説明は少したどたどしい。
さっきの緊張した感じからしても、きっとこの店には新規客はあまり来ないのだろうと思われる。

「それと、こちら1ページ目にお店のルールが書かれておりますので、必ず目を通して下さいね」
「わかりました。」
「オーダー決まりましたらまたお声掛けください」
「それならアイスコーヒーを下さい」


本当に申し訳ないのですが、ここまで書いてめんどくさくなったので、もう終わりにします。
続きは気が向いたら書きます。

ちなみに30半ばのメイドさんはもともと秋葉原のメイド喫茶で働いていて、20代半ばの時に卒業して一般企業に就職するもまったく馴染めず、30歳で実家に帰ってそのままくすぶっていたが、33歳の時に自分でお店を開いたという設定。
秋葉原の老舗のメイド喫茶の話をすると懐かしそうに当時の話を振り返ってくれる。

ボブのメイドさんはアルバイト。
地元の短大で英米文学を学んでいる。
イギリス好きからメイド喫茶に興味を持った。
スマホはAndroid。
高校のときから付き合っているおとなしくて勉強ができる彼氏がいるのは内緒。

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