わたしのたりないふたり

南海キャンディーズ・山里亮太と
オードリー・若林正恭によるユニット
それが“たりないふたり”
＊敬称略で失礼します

コロナ禍2021年5月31日
無観客配信のみのライブをもって解散した
そのライブが“明日のたりないふたり”

解散ライブ直後の感想
できがよかったかといえば
そうとは言えないかもしれない
前ライブ“さよならたりないふたり”で終わったほうが
美しかったのかもしれない
でもそんな美しさは求めてなくて
これでよかったんだなあと思う

若林さんは最初から顔がぱんぱんだった
きっとしばらく眠れていなかったのだろう
特異な環境でのライブに
かなり緊張されている様子だった

お客さんがいたらまた違ったと思う
でもその分むきだしだった

“さよならたりないふたり”の時はすいすいと
自由に自然に泳いでた
いきいきと無邪気にじゃれあって
1年半経って
よりおじさんになって
身体の自由もきかなくて
もがいているように見えた
必死にしがみついて
中堅のベテランになって
水面ではきれいに魅せてるけど
水の下では懸命に脚をバタつかせている
シンクロみたい

わたしは水の上にはそれほど興味がなくて
たりないふたりは
水の中を魅せてくれるとこが好きなんだな
それこそ魂すり減らして
散りゆくさまを魅せてくれた
ほんとにふたりは運命で相思相愛で
一生最高の愛人でいてほしい
どこにも見せなくていいから
公園で漫才やって
後日談をラジオで聞かせてくれたら嬉しい

自分と同世代で中堅で
社会的にはステップアップしてるけど
中身はこどもおじさんで
相変わらずたりてない
たりてないままでいいんだね

たりてないままのふたりは
いつまでもたりないふたりで
たりてないから魅力的
これからもバタバタもがいてる
水の中をずーっと魅せてほしい
それを約束してくれた
“明日のたりないふたり”
だったなと思う

解散から2年以上が経った
山里さんは朝の情報番組のMCになり
若林さんは東京ドームでラジオ番組のイベントをされる
努力が実り
着実にキャリアアップされているが
深夜帯には変わらずのたりなさを魅せて
たりないわたしたちを置いていかない
お互いの番組で時々名前が出てくるのが
密かな楽しみ
まさか2人の生き様がドラマになるなんて
誰が想像しただろう！

たりないわたしの希望のふたり
たりないままでいいと教えてくれたふたり

いつでも振り返られるから
Hulu解約できない
たぶんずっと

お題=好きを語る