男女差はあっていい。それが前向きな選択の結果、生まれたものならば。
最近「ジェンダー」というものに興味関心を持ち、いろんな方とお話をさせていただいています。ありがとうございます。
先日お話している中で「そもそもジェンダーギャップを埋めていくことってなんで大事なんですかね?」という疑問が投げかけられました。
今の私の考えは
「前向きな選択の結果から生まれたものであるならば、男女差は存在していい。しかし現在話題に上るような男女差は社会から押し付けられた、望んだ"差"ではないはず。今はその望まない差を生むジェンダーギャップを意図的に取り除く時期で、だから大事なのでは」
という考えです。この記事ではこちらについて掘り下げたいと思います。
ジェンダーギャップとは
まずはジェンダーギャップの定義を示したいと思います。
ジェンダーギャップ指数というものがあります。これは「経済」「政治」「教育」「健康」の4つの分野の平等性を示すものです。
そこからジェンダーギャップとは『「経済」「政治」「教育」「健康」における男女間の不平等さ』とすることができます。単純な「男女間における数的差異」とはまた違ったものだと思います。
本当の職業選択の自由はまだまだ遠い
日本国憲法では職業選択の自由が認められています。
しかし実際のところ、社会では意図せず職業選択の自由が奪われているところがまだまだあります。
記憶に新しいところでは、医学部入試の採点ではないでしょうか?
その事実に理解をする医師がいるとのこと。
理由はさまざまあれど、それらの理由は女性が自ら積極的に選んだことでしょうか?
また日本では女性の進学率が各国と比較して低い傾向にあります。そこには「高学歴な女性は幸せになれない。女性に学歴は不要だ」という論調があるようです。
進学がキャリア選択のすべてだとは思いませんが、選択肢を増やしてくれるとは思っています。選択肢を広げることを社会から拒絶されてしまうのは悲しいことです。
本当の意味での職業選択の自由はまだ遠い道のりなのではないかと考えます。
キャリア選択の男女差は幼児期から生まれているかもしれない
よく「空間把握能力は女性より男性の方が優れている」と言われます。
最近こちらの本を読んでいるのですが、その中で面白い主張があります。
「幼児期にレゴなどの組み立ておもちゃで遊んだ子供の方がそうでない子供に比べて空間把握能力が高い」というものです。
確かに「男子はレゴで遊び、女子はおままごと」のような風潮があるような気がします。それは本当に子どもたちが望んだ遊びなのでしょうか。大人たちが思い込みから与えてはいないでしょうか?
その思い込みから能力が育たず、キャリアの選択肢を狭めているとしたら悲しいことです。
海外では理系科目の教育を行うSTEM教育につながるおもちゃが人気となっています。
日本でもSTEM教育をジェンダー問わないものにしようと活動されている方々がいます。
子育てをしていない私がいうのもおこがましいのですが、子供には男女問わず、最大限の可能性を与える子育てが大事ではないかという風に考えるようになりました。
料理を取り分ける合理的で前向きな理由
話は変わりますが、よく食事の場で大皿の料理を取り分けることを「女子力が高い」なんて言われたり、女性は求められたりするのではないでしょうか?
私は男女構わず好きにすればいいのではと思っていたのですが、ある時「どんどん料理来るから、取り分けて大皿を下げてもらってスペース作るほうがいいでしょ」と言いながらテキパキと取り分けている女性がいました。
例が極端ではありますが、このように自ら合理的で前向きな理由により行動を選択することができる世界があるべき姿なのではないでしょうか?
前向きな男女差を目指すべく、意図的にジェンダーギャップを取り除く
昨今、女性の管理職を増やす取り組みをされている企業が多いかと思います。それは今までの男性社会が作ってきたものから変わるための行動や姿勢かと思います。
しかし女性すべてが管理職になりたいわけではないでしょう。それは男性だって同じだと思います。
理想的には適性がある方が適切に登用されるべきで、それぞれ性別問わず前向きな理由から選択した結果、そこに男女差が生まれるのであればそれは自然なことだと思います。
そこへ向かうべく、ある程度「意図的なジェンダーギャップの排除」は、これまでの価値観を変えるためにどうしても通らざるをえない過程だとも思います。
私達が目指すべき男女差のあり方
いろいろ述べてきましたが、私が思う「私達が目指すべき男女差のあり方」は
「女のワタシにはエンジニアリングは無理だからやめとこう。」から生まれる男女差ではなく、「私はエンジニアにも研究者にも保育士にもなれる。でも一番好きでやりたいのが保育だから保育士になる」というような前向きな選択の結果、生まれる男女差
ではないかと思っています。
間違った解釈などあるかもしれませんが、前向きに議論させていただきたいと思いますのでコメントやリアクションお待ちしております。
先日「男性の私にジェンダー問題にできることはありますか?」との質問に「男性からジェンダーについて発信すること。」とアドバイスを頂きましたので、書かせていただきました。
ありがとうございます。
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