何をこんなに渇いているのか
やがて吸い込まれる身であれば
求めたところで何も残らない

砂上に足跡を刻む
風も吹けばやがて消えよう
刻んだ先に何があるのか
それでも僕は

何をそんなに掴んでいるのか
やがてこぼれるものならば
手にしたところで何も残らない

砂上に爪痕を刻む
明日になればそれも消えよう
刻んだ事に意味はあるのか
それでも僕は

僕の足跡がどこかで途切れ、
身体を覆い隠しても、
砂は覚えているだろうか
そこに朽ちた愚か者のことを

風がすべてを運ぶだろう
どこかへ飛んで薄まっていく
形も記憶も何もかも
すべてを忘れさせてくれる
生きたことも倒れたことも

それでも僕は



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