初めてダークソウルをやってみたけど、エルデンリングがいかに性格が悪かったか理解ってしまった
私は今まで、ブラッドボーン、エルデンリング、デモンズソウル……という順で、いくつかフロムゲーをプレイしてきた。けれど一番代表的なダークソウルには手を出したことがなかった。
そのことは以前書いたデモンズソウルの記事の冒頭でもちょっと触れていて、「あえてダクソには手を出さないのも良いかもしれない」なんてことを書いたのですが、結局やってしまいました……!
フロムゲーってなんだか定期的にやりたくなる中毒性ありません? なんでなんだろう……?
プレイ中はあんなにストレス溜めながら——
なんて思ってるのに、気がつけばまたフロムゲーをやりたくなってしまっている……。
それでブラックフライデーセールのときにダークソウルリマスタードもセールになっていたので、ついにダクソデビューをしてしまいました。
さすが、ダークソウルシリーズの記念すべき一作目なだけあってかなりやりごたえもあって面白かったです……!
リマスターだからというのもあるかもしれないが、正直今の時代に出しても全然差し支えのないクオリティで、昔のゲームゆえのやりにくさみたいなものは全く感じなかった。
特にマップ構造がかなり作り込まれていて、城下不死教区からエレベーターで火継ぎの祭祀場に繋がった時は驚嘆してしまった。震えた。
エルデンリングのオープンワールドも良かったけど、こういう限られた空間の中を無駄にならないよう余すこと無くみっしり詰めて使っているのが普通に探索していて面白い。
一見複雑なように見えても、ちゃんと探索しながら脳内マッピングして進めば特に迷うこともない。
ボスも全体的に素直な攻撃をしてくれるのが多くて、割りと行けてしまうのでそこまでストレスを感じるようなこともなく、かなり楽しい。
しかしこうしてクリアしてから振り返って見ると、思ったよりも難しくなかった。
いや、決してダクソが難しくないというわけではない……! 充分に難しいゲームだと思う。
実際私はいくつかのボスで初見の時「こんなの勝てねえよ……」と絶望させられたことが何度もあった。
けれどそれでも諦めずに挑戦してみると、意外とすぐに勝機が見つかってなんだかんだ行けちゃうのだ。なんならボス部屋まで走り抜ける道中の方が危険だったかもしれない。
ではなぜ難しいはずのダクソを意外と簡単だと思ってしまったのか。
もちろん私自身がフロムゲーを経験してきてうまくなったというのもあるかもしれないが、それだけではない……。
何かプレイしていて根本的にエルデンリングと比べて明らかにやりやすい何かがある。
おそらくそれはすでにエルデンリングというド級の”性格の悪さ”を誇るフロムゲーを浴びていたからに他ならない……!
その”性格の悪さ”に答えがある。
ダクソとエルデンでは性格の悪さが明らかに違うのだ……!
もちろん、ダクソも充分性格が悪い設計をしていると思う。そのことは実際にクリアまでプレイした私自身が強く実感している。
けれどエルデンリングと比べると、ダークソウルはかなり温情のあるゲームだと思ってしまう。
それほどにエルデンリングはプレイヤーを虐待するためのフロムの悪意が凝縮されたのものだったのだ……!!
エルデンリングの性格が悪い部分
例えば山羊頭のデーモン。
私がダクソで、最初に脳内に汚い言葉が浮かび上がったボスだ。
しかしこの山羊頭のデーモン本体自体は大した問題ではない。所詮のちにデーモン遺跡で、雑魚としてヤケクソに大量配置される程度の存在だ。
このボス戦は異様に狭くて縦長のマップと、なぜか犬が二匹いることが問題だ。
マジでなんでフロムはここに犬二匹も配置した?
狭すぎる上に敵が合計三体いるので、壁際で囲まれたら身動きが取れなくなり、一方的にボコボコにされて詰みだ。どうにかうまく立ち回ろうにも、エリアの狭さと犬の小刻みな攻撃で怯んでしまう。
しかも壁が平らじゃなくてボコッとしてるから、攻撃に仰け反ったり吹っ飛んだりしてそこにハメられると脱出できなくて終わる。
けどなんとか試行回数重ねて奇跡的に犬二匹処理できた後は、階段を使って逃げながらチクチクしていたら勝てたから、何とか平静を保っていられた。山羊頭のデーモン本体は何とかなるというのはフロムの温情なのかもしれない。
けれどこれがもしエルデンリングだったらどうなっていただろうか……。
きっとディレイ尽くしの攻撃をしてきていたに違いない。絶対に山羊頭のデーモンだけならなんとかなるというようにはしてこなかったはずだ。
なんなら「デーモン一体+犬二匹」じゃなくて、デーモン二体配置してきたんじゃないか?
そもそもダークソウルにはディレイが全然ない。いや、もしかするとあったのかもしれないが、少なくともそれを認識できない程度には大したことのないディレイということだ。
その点、エルデンリングの場合は最初から最後までディレイたっぷり。
ストーリ上のボスとして最初に挑むプレイヤーが多いであろうマルギットの時点で、かなりエグいディレイをかけてくる。ある意味、マルギットはエルデンリングにおけるディレイの象徴かもしれない。多くのプレイヤーの”おねロリ”を狩り、心を摘み取ってきた。
他にもボスや強敵のほとんどがド級のディレイをかけてくる。
それはもうほんともはや不自然なほどに……。
攻撃直前の態勢を維持し、プレイヤーのローリングなどの行動入力に合わせて上げた腕を振り下ろしてくるのが本当に性格が悪い……!
感覚での回避はなかなか難しく……しかしちゃんと意識して回避しても確実に避けきるのはかなり難しい。ただディレイをしてくるのではない、ディレイにディレイを重ねてくるようなその動きは、もはや隙にすらなっている。でも結局プレイヤーからは敵がどれぐらいディレイをかけてくるかわからない以上、その隙を狙うことが出来ないのでひたすら待つしか無いのがもどかしい……。
そう考えるとマレニアはそんなにディレイがないので優しい方なのかもしれない……。
ちなみに私はエルデンのボスでマレニアが一番好きです。どのボスも化け物みたいな見た目の人外ばかりの中、たとえばブラッドボーンの時計塔のマリア様みたいに普通サイズの人型でクソ強いボスが好きなんだ……。
オンスモと神肌の二人
そして次にクソだと思ったのはオーンスタイン&スモウだ……!
片方を倒すとムービーが入って、生き残った方のボスは強化されて配置がリセットされる。
しかしプレイヤーの位置はリセットされないから、場所によってはムービー直後に一発もらうことがあるのがずるかった……。
倒す場所を意識すれば対処できる話だが、さすがにあんなの二体同時に相手しながら、片方をどこで倒すかなんてところまで気をつかってられないわ……!!
けど慣れてくれば同時に相手するのは自体はわりとどうとでもなるので、二体ボスという部分には問題はなかった。
特にエルデンリングの”神肌の二人”と比較したら、かなり温情のある二体ボスだろう……!
オンスモは結構片方ずつ攻撃して来てくれるのに対し、神肌の二人は平気で同時に近づいて攻撃してくる。見た目的にもおそらく神肌の二人はオンスモオマージュだと思うのに、なんでオンスモと比べてこんなに鬼なんだ……!
そもそもボスエリア自体オンスモと比べると狭いし、障害物が全然障害物になってくれないし、遺灰がなかったらマジで勝ててなかった気がする。
まさに性格が悪くなったフロムが改めてオンスモ戦を作ったのが神肌の二人と言えるだろう。
鐘と英雄のガーゴイル
オマージュといえば、途中から二体同時ボスになる英雄のガーゴイルはまさにダクソの鐘のガーゴイルのオマージュだろう。
元々ダクソにも二体同時ガーゴイルがいるのは知っていたが、しかしそのクソっぷりでいえば、英雄のガーゴイルの方が圧倒的にクソだッ!!
マジで英雄のガーゴイルはめちゃくちゃ苦戦させたれた記憶が蘇ってくる。
ダクソのガーゴイルはオンスモと同じで、片方が近づいて攻撃してくる時、もう片方はちょっと離れて炎を吐いてきたりする。なのでめちゃくちゃ対処がしやすい。
近づいて来てる方のガーゴイルを攻撃してもいいし、ちょっと走って炎を吐いているガーゴイルの後ろにまわって攻撃するのもいい。
動きも全体的に緩慢だから、こちらも落ち着いて対処することが出来る。
しかし英雄のガーゴイルは例のごとく、普通に同時にプレイヤーに近づいて攻撃してくる。
てかそもそもダクソに比べて大きさが圧倒的にでかいので、当然攻撃範囲も広く、攻撃を避けるだけでも一苦労だ。
しかも炎じゃなくて毒吐いてくるからカス!
それを二体ってキツすぎたわほんと! ボスエリアがだだっ広いから、ひたすら走って逃げて、運良く二体を引き剥がせた隙にちょっとだけ攻撃してまた逃げて……を繰り返してめっちゃ時間をかけて倒した記憶がある。
絶望したボス
そして複数体同時ボスの極みである四人の公王。
ダクソのおける初見の絶望度で言えばこいつが一番だった。
最初は一体だけだったので、名前的に4連続でボスを倒していくのかな? と思いきや時間が経つと普通に二体目が出現してくる……!
結局一体も倒せないまま”四人の”四人の公王が出現しつくしてしまった時は本当に絶望した。
は……? 四人同時はさすがに無理だろ……と勝てるビジョンが見えなかった。
とはいえ、二体目以降が出現し始めるまでには多少時間がある。
鐘のガーゴイルのようにHPが半分切ると二体目が出現するのではなく、一定時間後に出現するタイプだったのが救いだった。
だったらもう二体目以降が出現する前に一体ずつゴリ押して倒していくしかない……!
と、当時最強火力だった結晶ハルバを担いで、自分のダメージを気にせずゴリ押しで攻撃をしていったら意外と二回目で勝ててしまった。
初見の絶望が強かった反面、思ったよりあっさりと倒せてしまって拍子抜けしたが、ダクソの難易度は案外何とかなるということを再認識した。
やっぱ火力が一番なんよ……!!!
初見の絶望度で言えば四人の公王が一番だったが、しばらく絶望感が継続し、何回やっても勝てる気がしなかったのは深淵の主マヌスだった。
図体の割に全体的に動きが速めで、当然火力も高い。
股下に空間があるので、突攻撃が主体のハルバを愛用していた私にとってはロックオンして攻撃するとスカったりしてとても大変だった。
特に慣れないうちは格ゲーの如き連打コンボに一生当たって確実にダメージをくらっていたのがきつかった。
楽しかったボス
逆に、個人的に一番楽しかったのはアルトリウスだ。
モーションが全体的にかっこいいし、攻撃の軌道もわかりやすいものが多い。だから避けるのはそんなに難しくないけど、隙がなかなか無くてお互いが避けて避けられての繰り返しなのが殺り合ってる感があって楽しかった。
さっきも書いたけど普通の人型でクソ強えヤツが一番かっこいいんだ……!(アルトリウスはちょっとでかいけど)
ダクソの性格が悪い部分
でも、ダクソのボスで倒したあとから思うのは総じて「意外と行けたな」ということだった。
エルデンリングのボスは毎回余裕で試行回数二桁はいっていたのに、ダクソのボスはだいたい5回もいかないうちに倒せた。
かなり苦戦したマヌスとオンスモも、最終的な試行回数は二桁いっていなかったと思う。(道中死含めたらいってるかも……)
エルデンリングは、ほんと敵のターンが長すぎるんだ……!
いわゆる「敵だけ楽しそう」と揶揄されるようにめちゃくちゃ動きまくって強い攻撃を擦ってくるからプレイヤーがもはや動くサンドバッグの状態になってしまっている。
ダークソウルの時のまだ良心的だったフロムはどこへ行ってしまったんだ!
……しかし一方で、よく考えるとマップという点で言えばダクソの方が性格が悪いかもしれない。
例えば病み村だ。
言うて探索する分にはフィールドがそんなに広くないし、自分で言うのもあれだが私はあまり方向音痴ではないので、丁寧に探索して頭の中でマッピングしながら進んでいけば特に道に迷うということはなかった。
けどアイテムを取ろうとして上から飛び降りた時だけ抜ける床があったり、ダクソ随一のクソモブである羽虫がいる。
マジであの羽虫何なん? 倒しても倒しても何故か湧いてくるし、ロックオンしてるのに武器攻撃なぜか全然あたらんし、ハシゴ登り降りしてる時とか、NPCと会話してるときにもいつの間にか近づいて来てて攻撃してくるからマジでクソだったッ!!
そしてマップで一番苦戦したのは多分センの古城。
自分で操作した後も岩の転がってくるルートが勝手に変わるのがクソ!
あと地下の楔のデーモンが同じ部屋に2体いるやつが最悪だった。てか楔のデーモンつよすぎだろ。
でも巨人墓場もクソだった。マジでクソだった。
初めてここに来た時、私は明かりになるものを持っていなかった。だからひたすら一歩ずつビクビクしながら進んでたけど、無理すぎて戻るのめんどくさかったけど一旦戻って、太陽虫取ってきてから再挑戦した。
そして骸骨が強すぎる。特に四足歩行の獣型骸骨が強すぎるし、狭いエリアにびっしり詰め込まれてるから、他の骸骨と戦ってる時に別の骸骨に感知されたりする。
あれ……? そう考えるとダクソの時からすでに普通に性格悪いなフロム。その性格の悪さがマップに現れてるかボスに現れてるかってだけの話じゃねーか!!
エルデンリングの場合は、ボスの性格が悪い代わりに、ボス直前に祝福を置いて、ボス戦の試行回数を稼げるようにしている。
一方でダクソは篝火の数が限られていて、ボス前に置いてあることは稀だ。デモンズソウルもそうだったが、道中とボスをあわせて攻略していかなければならない。
確かに道中がクソなのと、ボスがクソなのどっちが良いかと言われたら後者の方が良いかもしれない……。といってもダクソもセンの古城と巨人墓場と病み村の羽虫以外はそこまでではなかったが。
なんだ! ダクソもエルデンリングもどっちも性格が悪いのは変わらないじゃないか……! 安心したぜフロム!
これで安心して寝れます! 全部私の勘違いでした……!
ありがとうございました!
ん……? でもエルデンリングは別にボス前に祝福があるから便利ってだけで、道中も性格悪くないか?
ダクソと比べても明らかにエルデンリングの方が道中死多かった気がする。
……やっぱりエルデンリングの方が性格悪くね?
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