吾輩の幸せとは② 運転しない自動車会社の一般職

幸せな人生を歩むためには、「楽しい」「心地よい」と感じる時間を増やすこと。
そしてもう一つ、ストレスに感じる時間を減らすことである。

私にとってストレスに感じること、それは車の運転である。

ん?
アンタ自動車メーカー勤務なんだろって?
あ、お、覚えてた⁉︎
いいのいいの、こういう人間が社員にいる方が、多様性があって良いサービスにつながるから(正当化っ)。

運転の何がストレスかって、ビューンと移動していくのが怖い。自分の脚で移動できるスピード以上の速さが怖いのだ。
同様の理由で、絶叫系アトラクションはもう一生乗らなくていいと思っている。
そして、私は自分の身体能力を信用していない。
動体視力、反射神経、同時にあちこちに注意しながらのマシン操作、すべての能力に自信がない。

子どもが就学前はやむを得ず、こども園の送迎で運転していた。
自転車で対応したかったが、雨の日や荷物の多い日は車の方が安全で快適なのだった。
下の子が小学校に入り送迎不要になった後もしばらく、週に1回は近所のおでかけに車を運転し、運転に慣れた状態をキープしようと努めた。
何かあったとき、急に運転する必要に駆られるかもしれない、と思っていた。

しかしある日、悟ったのだ。
「何かあったとき」というのは緊急事態なのであり、そういう時ほど運転してはいけない。
そう悟ると同時に「だったら普段も運転したくない」という自分の気持ちも悟った。

運転をやめると決めて、心が軽くなった。
一気に日々の幸福度が上がった。

私自身は運転が好きではないしクルマというプロダクトにもさほど興味はない。
しかし、勤務先の会社が掲げる理念には賛同している。
移動がもたらす人々の幸せ、砂漠など厳しい気候下に住む人たちにとっては命綱とも言える乗り物。
運転しなくても、自動車会社で社会貢献できていると実感しながら幸せに働くことができている。

ではまた。

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