ガザ侵攻で気になった投稿の検索01

イスラエル兵に付き添われる中高年パレスチナ人男性の写真と中高年パレスチナ人男性が死亡している写真の組み合わせ画像

以下の画像がネット掲示板に貼られていた。

https://pbs.twimg.com/media/F-61fRAXYAA7LqM.jpg

画像にある写真は、ガザでイスラエル兵に付き添われて避難する中高年パレスチナ人男性が、その後、イスラエル軍に狙撃され殺害されたという触れ込みで紹介されていた。
掲示板には紹介文と画像URLしか貼られていなかったので、画像の元ソースを辿ろうと検索してみた。

Googleの画像検索では出てこなかった。→これは昔からある画像ではなく最近の画像の可能性が高い(一概にそうとは言えない場合もあるが可能性の話として)。

Twitterの画像URLなのでTwitterで「イスラエル軍 パレスチナ人 男性 殺害」と検索してみたら、すぐに情報が出てきた。同様の画像について、パレスチナ寄りでガザ情報の英語ツイートを翻訳紹介しているアカウントがポストしていた。

元の英語ツイートには「彼らは彼を助けると言って写真を撮り、その数分後に彼を殺した。これは彼の孫娘が少し前に書いたものだ。」と書いてある。
写真のインスタグラムアカウントを見たが、翻訳ニュアンスでは、アカウントの投稿者が「孫娘」かはよく分からなかった。

元の投稿文章はアラビア語だがインスタの自動翻訳ではこう書かれてた。「彼らが私の師匠を助けてくれたこと、そして彼らが人間であることを世界に示してください。そして彼らは真実で彼を殺した。 アッラーは私を十分にしておられる。彼は最高の使い方です。天国の殉教者、私の主人、私の愛」。これは祖父への追悼と受け取って返信しているフォロワーが多かった。

下の遺体の写真は家族が撮影したとして、上のイスラエル兵が付きそう写真の出典はどこなのか、それは分からなかった。

写真に写っていた殺害されたパレスチナ人男性のプロフィールはTwitterのニュースアカウントで紹介されていた。
https://twitter.com/QudsNen/status/1724511307955650955

https://twitter.com/QudsNen/status/1724511307955650955

「ガザのアル・ザイトゥーン地区に住むバシール・ハジ(79歳)は、先週の金曜日、イスラエル兵に写真を撮られ、イスラエル兵が彼を助けていると主張した。しかし、ハジの家族は、イスラエル軍はその直後に彼を処刑したと述べた。」と書かれている。
名前は英語表記では「Bashir Hajji」。アラビア語表記では「بشير حجي」(アラビア語表記は右から左に読む)。

被害者の名前で検索して一番古い今回の写真のツイートにはこれがあった。

被害者の名前で検索していると、11月10日に、この名前の男性がガザで殺害されたことを訴えるガザのニュースが投稿されていた。

「ガザでイスラエル人狙撃兵が高齢男性を殺害 殉教者の息子がアルアラビに詳細を語る」という見出しがついている、現地時間11月9日のアラビア語ニュースである。遺体の写真がないので、同一人物かは分からない。

当初の写真についてはトルコ国営放送TRTが記事にしていた。

「人権監視団:イスラエルは「安全な」避難を促進するために現場で処刑された高齢男性の写真を使用した。」という見出しである。国際人権NGO「欧州地中海人権モニター」が写真を確認し、批判を出したというニュースである。
「欧州地中海人権モニター」の公式サイト(アラビア語版)にも記事になっている。

Twitterには動画もある。

欧州NGOの声明では11月10日に処刑されたとある。先程のアラビア語記事は11月9日付けだったが時差もあるのでよく分からない。

1枚目のイスラエル軍が付きそう写真を誰が撮影してどこで公表されていたか分からないが、イスラエルのプロパガンダに使われたのなら本当に酷い話である。


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