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境界カメラ 真偽滞(後編)

さてチハルさんの追加映像検証は皆さんご覧になったでしょうか。
ライトに続き植生、地面の状態等、今回もいかつい検証が進みテラコーからの補足情報もガッツリとはまったかなり説得力のある見解でした。
後半は別物だ!に留まらず明確に撮影時期まで絞り込んでらっしゃるのは流石。

後追いで自分も気になったシーンを時期ごとに比較してみましたが、やはり最近にな撮られた可能性が高いのでは?というものでした。
自分が注目したのはナリモトが一時的に隠れたとされる通路の隅の窪み、そこにある窓です。
【646556gs】でライトが再点灯する、所謂後半部分で真っ先に映るあの画がやたら印象に残ってたんですよね。

で2016年と17年時にその場所が映っているシーンと見比べてみました。
窓の下段、右から二番目の格子内の色を見てください。

18年に訪れた映像では映っていなかったので比較としてのインパクトは薄いですが、少なくともナリモトが失踪した日の映像とは違っています。
やはりあの後半部分は当時撮られたものではない可能性が濃厚になってきました。

チハルさんの検証ではそこからこの動画を撮影、加工ができる対象からイカワ氏・青木氏の名前が上がりました。
やっぱり怪しいですよねー、この人たち。
皆さんもその方向で色々と推理が進んでいるんじゃないでしょうか。
はーい、一旦手を止めて先生の話聞いてー。(誰)
ちょっと思考の幅が狭まってる可能性がありますよ!
今回出てきた理論は

映像の後半部分は偽《false》である=霊も偽《false》である

というものです。
実際に自分も
映像の後半部分は偽《false》である
に関しては今の所異議はないです。
でももう一つ可能性ありますよね?


映像の後半部分は偽《false》である=しかし霊は真《true》である

というものです。

前回の考察では「そもそもナリモト本当に霊撮ったの?」まで妄想進めてましたがここではナリモトは実際に撮影した、しかしそれは【646556gs】のものではない前提でとりあえず進めます。
最初に謎の動画として視聴した際には「すげー!あの動画がついに!」という感じでしたが、徐々に真偽が怪しくなってきてどうやら映像は偽物ではないかという流れに今はなっています。
結果として映像は作り物であり霊も作り物であると自分も思い込んでたところはあります。
しかし上述したように霊自体は本物だったりはしないんでしょうかね?
カズさんも「あれだけの暗がりに合成するのはかなり大変なんじゃ?」といった趣旨の疑問を挙げてらっしゃいました。
2体共なのか片方なのかは分かりませんがその辺りも本物であれば?・・・

イカワ氏や青木氏が線上に上がった理由の一つは「霊を映した加工ができる、またはそのつてがある」というものです。
以前の検証では〈手段〉という言葉で表していました。
では霊が本物だった場合にその〈手段〉がとれる人は誰でしょう?

1人目

菅野君
「パーン!」と唱えながらカメラをパンさせれば百発百中で霊を捉える伝説のスナイパー。
そのゴッドハンドにかかれば謂われ因縁の廃墟にいる霊の姿も撮影可能でしょう。
まぁ違いますよね。キンタと違って最初から関わってもいないですし。
彼が撮影したなら後から霊に気づくパターンではなく、映したと同時に存在に気づきピャーと悲鳴を上げながらダッシュで逃げるはずです。
あんな落ち着いて階段降りません。
躓いて転げ落ちて救急車呼ぶケガぐらいまでやってくれる人です。

2人目

キリタニ
「菅野とかボケいらないよ!キリタニしかいないだろう!」という声が聞こえる・・・
まぁキリタニさんですよね。
VHS内の心霊映像に関しては真《true》であるとして話を進めますが、あれほどしっかりと霊を映せるのは誰かとなれば霊能力をもつ彼でしょう。
島田さんが撮影する映像に映る霊ははっきりとした形をとるものと黒い影の様に見えるものとありましたが、キリタニが撮影する霊であれば【646556gs】のようにしっかりと映っていても不思議ではありません。
彼の場合は立つ場所や向きなども事細かに指示できるというのも島田さんの証言から分かっています。
映像がナリモトの証言とわずかに違っているという点も、ナリモトの証言をすぐ近くで聞いていたイカワ氏と違い例えば放送などで見たり人伝に聞いた人間が撮ったのであれば説明はつきます。

チハルさんの放送ではテラコーから廃墟探索時のライトやカメラはイカワ氏からの提供だった事が知らされました。
「LEDライトもカメラもある」→「後半動画もやっぱりイカワ氏が撮った」と言うのは〈手段〉の観点からはしっくりくる説明ではあります。
しかし、そもそも豆球のライトが今の時代珍しいのであって、別の人間が持ち込んだライトであれば反射板が付いて白い光を放つLEDライトである可能性は十分に高いですよね?
さらにカメラに関してもそうです。
後半動画がスマホなどのお手軽なものだったかは分かりませんが、プロ様の機材でなくても一般人が手にできるカメラも十分な撮影ができるものがあるはずです。
以前にはUPされた動画のサイズ、画質は落とされているという話もでました。
前半と後半のカメラの違い、画質の差等が分かり難くする必要性があったために解像度が落とされたのだとしたら?

ライトとカメラが完全に同一という判別がつかない現状ではイカワ氏ではない人たちにも〈手段〉は問題なくあるんですよね。
そのうえで心霊を映すことができるのは・・・と。

3人目

「え?キリタニで終わりじゃないの?」という声が(略
境界DVDの感想で実は怖いシーンそれほど映ってないなんて言われたりしちゃってますが、VHSの映像以外にもう一つだけ心霊映像があるのを覚えてらっしゃいますか?
そうです青木氏の実家の映像です。

青木氏
キリタニが引っ越してきてから彼の近所ではラップ現象や心霊現象が起き、ある日その撮影に成功した。
ガタガタと玄関が鳴る音がしガラス越しには人の影が見えるものの、開けてみればそこには誰も居ない・・・
様子をうかがいに来た家族へとカメラを向けるとその後ろには女性の霊がひっそりと佇んでいた。

あの映像です。
極論かつ暴論ではありますが、青木氏は霊を映像に収めることができるのです。
もちろんそれは彼が意図しての事なのかとなるとキリタニ程自由にできるとは思えませんが。
少なくとも何度も謂われ因縁の廃墟に行きながら一度も霊を映していないイカワ氏と違い、環境さえ整えば撮影することは可能な人物なのです。
彼の心霊コーディネーターという仕事内容も「僕が紹介した場所で実際に映るとは限らないので、最悪取れなかった場合にはそういった素材もあった方が良い。」という部分から「あー最終的には合成するのね」と思い込みがちですが、「映ったとしても地味な感じになる場合がある。」と言う様に霊が映ることも多い様子です。
それに趣味が高じてそんな職業になったほどです、心霊体験をしたり霊現象を撮ったりすることは昔から度々あったかもしれません。
やはり彼は「霊を撮影できる人間」と言えるのではないでしょうか。

今回は〈手段〉を中心に考察を進めたので、〈動機〉に関しては深く掘り下げていません。その為説得力はあまりないかもしれませんが・・・
映像の後半部分は偽《false》である=しかし霊は真《true》である
という仮説、皆さんはどうお考えでしょう?


最後にもう一つ、映像の真偽に関して提唱があります。
【646556gs】についてではありません。
そう、今しがた挙げた青木氏の実家の映像です。
今回に限らず「映像の加工ができるって点なら青木氏が怪しいな!」と名前があがるにも関わらず、青木氏から提供されたこの映像に関しては一切疑われていませんよね?
青木氏の映像の霊は真《true》である。その思い込みもまた思考の狭まりかもしれません。
あの映像は偽《false》である。という可能性はないのでしょうか?
おいおい、さっきまで「青木氏は霊が映せる」とか言ってたじゃねーかと。ごもっとも。
もちろん真偽は不明です。
しかし、ナリモトを廃墟へと向かわせる決め手の一つとなり、我々にキリタニという存在への興味を高めさせる要因の一つとなったあの映像が、もしも作られたものであったとしたら色々な事柄の根底がひっくり返ってはこないでしょうか。
まぁ失踪事件の調査してるって人間に「ウチで撮った心霊映像(捏造)あるんすよ!見ます?」って話てたとしたら相当ヤベェヤツですよ。
あれ?ヤベェヤツ?
確かに過去に愉快犯説で青木氏の名前挙げたことはありましたが・・・まさかね。


※参考画像・資料は全て『境界カメラ』内の物を使わせていただいております。


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