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短編物語(フィクション)& 詩

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作った短編と詩を集めています
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#私の作品紹介

LaborDay スケッチ&水彩画&詩

アメリカは、今週の月曜日、Labor Dayでした。Labor Dayは、日本で言えば、勤労感謝の日という感じでしょうか。毎年、9月の第一月曜日になります。夏の終わりで、学校も、新学年が本格的に始まります。 わたしは、17年前のLabor Day直前に、アメリカに来たので、これで18年目に突入することに。最初は、半年くらいの感じできたのですが、結局、長く滞在することになりました。 いやー、17年のアメリカ暮らし、大変でした。けど、考えてみれば、ずっとアメリカに住んでみたい

[詩] この世界が、仮想現実だったとする説について、ちょっとした問答

ここが、仮想げんじつなら、3Dコンピューターゲームに興じてるようなもの。 パイロット見習いが、箱に入って、飛ぶための訓練を、してるようなもの。 ここは、「練習」、「リハーサル」のようなもの。 ならば、「本番」は、どこだろうか。 または、全部、「遊び」で、いわゆる本番は、どこにもないとして。 すべて、眉の間にシワ作るほどのことでは、ない。 今日も、力入っているようすだけど。ともこちゃん。

[詩] 一瞬のもの

こなゆき ちらりちらり 車のライトに てらされて とんでいく 道路のうえで 一秒光り きえていく あるいは、 地上へは たどりつかずに 闇のなかへと すいこまれる 私は 財布のなかの 二十ドルで カリビアンチキンと グリーンプランテーンの フライをかって 教会のかどを 曲がり、家へと いそぐ  教会のなかでは 仕事帰りの人たちが スペイン語で 金曜日の 祈りを ささげているだろう このさきの 地下鉄の駅では 前歯の一本欠けた 巻き毛の若者が 小銭を めぐんでくれと う

[短編物語] 緑の豚

私の住む小さな島は、人間住人の3倍の豚がいるので、近隣から、ピッグアイランドと呼ばれている。人口は、三百人だから、だいたい千匹位の豚がいることになる。豚は、生まれたり、食用にされたり、輸出されたり、たまには、病気で死んだりするのが常なので、正確な数は、いつも上下している。今、正確に何匹いるのか、一般の住民が把握しているわけではないけれど、市役所で、豚の数と所在を、しっかり管理している。 豚たちは、島に5つある、大きな農場で、飼育されている。うちの島は、自然農推奨で、豚舎でず

[詩] スズメ

しっているとおもってたこと ただしいとしんじてたこと ちがってた ちがってるんだろう ちがってるカノウセイがあるぞ となって なんだなんにもしらない わからないじゃないかと ソクラテスが ただしかったんだろう しらないことをしらないのが ぷろぶれむといったらしい そのソクラテスでさえも プラトンが ソクラテスがいったと かいたのだけで ほんとのところ いったかどうかもわからない ほんじゃ ”じじつ”とは じぶんがみたことと あったことがあって しんらいできるひとが み

[詩] るるる

この時代がすぎて、 波のしぶきの先っぽの 水滴が 全部どこかにきえて 数々の ブロークンハートや 残った轍のあとや 重かった荷物や 足の痛み 打ちひしがれて 泣いた時間が どこか なつかしく あれは、あれで るるる となる 必然

[詩] とおくまでいきすぎないこと

どこにもいっちゃだめ と いわれて どこにもいけない 子供がいる   けど 遠くまで、いってしまったら かえってこれないことも あんまり 遠くにいっちゃだめよ と すこし いってくれる人が いないと とおくまで およいでいってしまう おきは しおがはやくて かえりかたが わからないのに

[詩] ボクは スーパーマン

ボクは おそらをとべる どうすれば しんじてもらえる だろうか ボクは スーパーマン いつも わるものとたたかっている ママ ボクは スーパーマン いつもたたかっている しってるよね

[詩] アボカド売り場できいたこと

かたいね、このアボカドぜんぶ、 でも、こうやっておいとくと、 すぐやわらかくなる。 おたがいに、えいきょうするんだよ。 たねがこうしん、するんだ。 こういうの しってるひと、あんまりいない。 ほら、テンガイのこともね。 あ、アボカドと、レモン、 リンゴ、それぞれ、べつのじげんにいる。 ここで、おれらと、いっしょにいて、 こきゅうしてるわけだけど。 うん、リンゴとアボカドは、それぞれ、ちがうから、 こうしんとか、しないんじゃないの。 まぁ、おれも、なんでも しってる