やっと言えた。
20年以上前、義父から言われた言葉がずっと忘れられない。
私は子供の頃から写真を撮ることにとても興味があった。
しかしそれは父のカメラを借りたり、写ルンですで撮ったもの。
スナップ写真だ。
大人になり、フィルムカメラを買った。
一眼レフなどとは違うコンパクトなもの。
自分の撮った写真を、誰かから下手だと言われたことはなかった。
むしろ褒めてもらえるのでそれがとても嬉しかった。
唯一、下手だとかダメだしとかされたのが義父だ。
しかもまだ結婚してすぐの頃。
その時、悲しくて悔しくて、泣いたのだ。
義父は私が生きてきた中で会ったことがないタイプの人。
人のすることをすぐ批判するような人。
だから、その時悲しくて悔しくて泣いた事を伝えたところで相手は変わらないし、なんなら100倍で返ってきそうなのでのみこんだのだ。
私はその時のことを夫にも話さずずっとずっと胸に秘めてきた。
でも、先日ふと夫に話そうと思った。
夫はとても驚くと同時に、それは辛かったね。と寄り添う言葉をかけてくれた。
話してよかった。
胸のつかえがひとつ、流れた感じがした。
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