配信PCのパーツ選定のおはなし

そのままです。前回はどちらかといえばコンセプトを書いたつもりだったのですが、やや文章が雑だったのでレポート書くついでに書き直したような形。
質問の多かったものだけ。

3900XT、3900X

コストと入手性、性能のバランスが良く、マルチスレッドに向いているから。GPUエンコーディング全盛期とはいえ、CPUの絶対性能は相変わらず必要なので。

X570 Steel Legend

プロがPCを入れ替える頻度が5年周期になるケースが多かったため、製品寿命が長めかつ耐久性がある程度以上に必要かつ、冷却性能とのバランスも考えた。
同じレベルのマザーボードはあるものの、USBの相性チェックの結果が良かったため採用。5000時間のエンコードをクリアした実績もあるので選びやすかった。

センチュリーマイクロのメモリ

予算が許さなくても商業としてストリーマーをするならこれを選んで損はない。これでメモリのエラーが出たらマザーボードが悪いと言われるほどの絶対的な信頼性と実績がある。

Radeon 5700XT

一番問い合わせが多かったGPU。先に宣言しておくと、性能は2080Tiのほうが強い。もちろん予算を考えなければ、だが。

価格と性能のバランスが良い5700XTだが、それ以上に負荷の上限が近いタイミングでのエンコードの安定性が別格であり、これに限ってはNVIDIAよりも相当な優位性がある。
今回の配信PCのコンセプトは「商業としてストリーマーを行う顧客が迷わず選択出来るもの」なので、絶対性能を求めるゲーミングPCとは方向性が違い、どちらかといえば「深く設定を煮詰めなくともエンコードが安定する」ものを選んだ結果こうなった。

また、Radeonはしっかり出来ることをやってくれるが、逆に言えば出来ないことはしないタイプでもあり、これが配信にどう関わるかといえば、エンコード設定に無理があるとすぐにゲームがカクつくから分かりやすい、という「アタリ」をつけやすい仕様でもある。さらにいえばCPUとGPUを同一メーカーで揃えられるため、PCに入れるソフトウェアを1つ減らせる利点も。

最後に

このPCは結局誰が使うべきなの?という質問が多かったので答えると、やはりコンセプトでもある「商業としてストリーマーをやっている方」になるのだろう。配信が出来ない=仕事が出来ない訳で、それがもし案件の絡むものとなるとダメージは推し量れない。
そうなると、絶対的な性能よりも失敗しない性能を重視する必要がある。

今回のPCのメリットは分かりやすく、
①PCの安定性、信頼性が高い
②ハードウェアとしてのエラーを出来るだけ減らせる
③規格、パーツが好評されているため情報が得やすい
④③の結果、企業がこのPCで統一することでサポート体制を盤石に出来る
⑤それらを総合すると、「配信に失敗しないため案件を受ける体制が作りやすく、かつスペックがある程度統一されているためどのようなゲームやコンテンツが表現できるか判断しやすく、企画が作りやすい」となる
また、どれが故障でどれがエラーなど、複雑なPC
トラブルの要因が絞りやすいため何かあった際の対応がしやすい。深夜帯も活動を行うストリーマー達にとっては間違いなくメリットは大きいはず

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