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【総合評価○】競馬場探訪:英 ソールズベリー競馬場 / Salisbury Racecourse

驚きに満ちた穴場な競馬場。ぜひ長距離レースが設定されている開催日を狙って訪問を。世にも珍しい直線コースを往復するレースを楽しめます。

イギリスの競馬場を独自の視点で評価しています。総合評価は◎〇▲△の四段階。各評価ポイントは★×3が最高点。全ての競馬場の評価一覧は以下の記事をご覧ください(随時更新中)。訪問を検討されている方の参考になれば幸いです。
https://note.com/ippei_genuine/n/ne3ab24c12e85

ソールズベリー競馬場 / Salisbury Racecourse 概要

所在地:イギリス Wiltshire County
創設:1500年代
開催競馬:平地競争
馬場:芝(基本的には右回り)
主要なGIレース:GIレース開催はない

・総合評価 ○

ごく小さな競馬場ではあるが、競馬が好きで海外の競馬場を複数訪れたことのある玄人におすすめしたい競馬場。馬場を横切っての入退場、直線を挟んで対面するスタンド、直線コースを文字通り往復するレース設定等、この競馬場ならではの驚きが多い。ストーンヘンジやソルズベリー大聖堂観光とうまく組み合わせられれば、充実した一日を過ごせるはず。

・ ロンドンからのアクセスの良さ  ★☆☆

- London Waterloo駅→Salisbury駅(South Western Railwayの直通電車で約1時間半)
- Salisbury駅→Salisbury競馬場(タクシーで約10分)

・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ★☆☆

Salisbury駅とSalisbury競馬場を結ぶ公共交通機関はなく、タクシーの利用が必要。復路のタクシーはできれば事前に用意しておきたい。
徒歩でのアクセスは現実的ではないが、競馬場から歩くこと30分ほどでソールズベリー郊外の住宅地(Bulbridge)に出ることができるため、そこからバスを利用することは可能(バスで10分程度で駅に到着)。ただし、道中は森の中の未舗装道路や歩道のない道路となるため、極力避けたい(google mapを信じて歩いたら結構大変でした)。

・ 場内の雰囲気 ★★☆

競馬場の入り口が、スタンドやパドックとコースを挟んで反対側に位置するため、入場にはまず芝コースの上を横切っていく必要があり、のっけからテンションが上がる。
パドックや装鞍所は目立った特徴はないが、パドックの側にバーがあり、馬が現れるのをビールを飲みながら待つことができる。スタンド前にも所狭しとテーブルが置かれており小規模な競馬場ながら賑やか。
スタンドは馬主等関係者が一つと、一般客用が三つ(うち一つは、コースの反対側)。いずれも小さいが、メインスタンドはテラスが二階建ての構造になっており、なかなかの高度感でレースを観戦できる。

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・ レースの臨場感 ★★★

コースは芝コース一本のみで、ヘアピンのような形をしている。観戦エリアが芝コースより少し高めにあるため、目線も自然と高くなり迫力ある直線の攻防を楽しめる。
また、その独特のコース形態から、長距離レース(例えば1mile 6furlong 44yardのレース)は、直線の端にあるスタンド前をスタートして、直線を逆走し、もう一方の端でヘアピンカーブをくるっと周って、直線を戻ってくるというかなり特殊なコース設定がなされている。一つのレースで目の前を馬が往復するのはかなり新鮮な体験。

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・ 競馬場周辺の観光 ★★☆

拠点となるソールズベリーの街は、散策が楽しい魅力的な旅行先。そして、世界遺産のストーンヘンジの最寄りの都市として有名。往復のバスと遺跡周辺の見学で2,3時間は必要であるものの、そのミステリアスな佇まいは必見。
また、ソールズベリーの街中にあるソールズベリー大聖堂の尖塔はイギリスの大聖堂の尖塔として一番の高さを誇る(123m)。マグナカルタの原本や美しいステンドグラス等、教会内部も見所が多いが、時間がない場合は外観だけでもぜひ見ていただきたい。その大きさと美しさに圧倒されるはず。

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・ 参考情報(競馬場のHP、写真等)

ソールズベリー競馬場のHP: https://www.salisburyracecourse.co.uk/

関連写真:以下のとおり。なお、これらの写真はいずれも重賞レースが実施されていない日に撮影。大きなレースが開催される際は、観客数や競馬場の雰囲気、入場可能なエリア等に違いがあると思われるため、ご留意いただきたい。

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↑ メインスタンドへの入退場は馬場を横切って

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↑ コースの両側にスタンドが並ぶ。向かって右手に三つ、左手に一つ。

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↑ ゴール手前150m付近にあるスタンド。小さいが二階からの眺めは抜群。

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↑ 上記のスタンド一階からのレース風景。

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↑ 同じスタンドの二階からはこの景色。人も少なく眺望をほぼ独占できる。

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↑ 馬主等関係者用スタンドとメインスタンドの前は芝生が敷かれ、ガーデンパーティの様相

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↑ 観戦エリア最前列からは臨場感あふれるレースを楽しめる

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↑ パドック。ごく一般的な楕円形。

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↑ 装鞍所からパドックへ向かう馬

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↑ パドックの裏が芝コースのため、パドックから振り返れば本馬場入場を見られる

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↑ 直線コースだけで1,600mのレースを実施できるが、円形の競馬場ではないため、長距離レースは直線コースの往復+ヘアピンカーブというかなり特殊な構造。写真はスタート後に逆走する馬群(上、中)と戻ってきて残り200mに差し掛かる先頭集団(下)

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↑ ウイナーズサークルはパドックの一角。

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↑ ソールズベリー大聖堂。午前と午後で光の当たり方が異なり、多様な姿を見ることができる。

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↑ 個性的な街並みが続くソールズベリー市街地。散歩が楽しい。

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↑ ストーンヘンジ。天気が良い日は、ビジターセンターから遺跡の側まで、草原と森の中を散歩がてら移動することがおすすめ。片道20分程度。

<以上>

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