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【総合評価▲】競馬場探訪:英 ブライトン競馬場/Brighton Racecourse

海岸近くの丘陵地にあり、競馬場から海が見える、言わばイギリスの函館競馬場。第四コーナーの凄まじい下り坂も個性的。大きなレースは開催されないが、その個性的なスタイルは話のネタとしては十分面白い。

イギリスの競馬場を独自の視点で評価しています。総合評価は◎〇▲△の四段階。各評価ポイントは★×3が最高点。全ての競馬場の評価一覧は以下の記事をご覧ください(随時更新中)。訪問を検討されている方の参考になれば幸いです。
https://note.com/ippei_genuine/n/ne3ab24c12e85

ブライトン競馬場 / Brighton Racecourse 概要

所在地:イギリス  Brighton and Hove
創設:1783年
開催競馬:平地競争
馬場:芝(左回り)
主要なGIレース:GIレース開催はない

・ 総合評価 ▲

海沿いの観光都市にある、海鳥が飛び交い、スタンドからゴールポスト越しに海が見える独特な雰囲気の競馬場。第四コーナーから直線にかけての急な下り坂でスピードアップするレースをかなり間近で見ることができ、面白い競馬体験ができる。ただし、施設は老朽化が目立ち、イギリス屈指のリゾート地であるブライトンにしては、華やかさに欠け、競馬場単体の魅力は他の競馬場に劣る。ブライトンへの観光ついでに時間があれば立ち寄るという程度で十分か。

・ ロンドンからのアクセスの良さ ★★☆

- London Victoria駅→Brighton駅(Southern Railwayの直通電車で約1時間)
- Brighton駅→Brighton競馬場(タクシーで約15分or徒歩+バスで約20分or徒歩で約30分)

・ 公共交通機関のみでのアクセスの良さ ★☆☆

【電車+タクシー】
Victoria駅からBrighton駅へ向かう電車は頻繁に出ており、予約がなくても容易に利用可能。ただし、Brighton駅から競馬場まで直接向かうことができる公共交通機関はないため、タクシーかバスを利用する必要がある(バスは路線によっては駅前ではなく駅から徒歩数分の市内中心部から発車するものも多いため要注意)。
駅から徒歩のみでも30分程度でアクセス可能であるが、Brightonの街は坂が多く、競馬場は坂上に位置しているため、地図上の見た目よりも移動に時間を要する。

・ 場内の雰囲気 ★☆☆

ゴール版付近から残り400m付近にかけて、観戦エリアが広がっているが、スタンドやパドック等の施設・設備はごく小さい。スタンドは老朽化が進んでいるように見え、スタンド奥にあるパドックやパドックからスタンドへの導線はごく狭い(ニューマーケット競馬場のジュライコースと似た構造)。なお、パドックは平らではなく、傾斜しており、不思議な感覚を味わうことができるが、周囲に段差がなくやや見づらい。

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・ レースの臨場感 ★★★

芝コース一本であるが、周回コースではなく、カタカナのコの字のような形をしている。その形状の特徴から、スタート地点とゴール地点が遠く、間に住宅地と森林が広がるため、スタートから第三コーナー付近までレースは映像が頼りとなる。しかしながら、芝コース一本、かつ直線が400m以上あるため、直線の攻防をさまざまなポイントから至近距離で見ることが可能。
第四コーナーから直線の入り口にかけては、遠くから見ると壁かのように見える角度の急な下り坂となっている。特にスプリント戦はかなりのスピードで直線に突っ込んでくるため、ゴール前だけではなく、直線の入り口付近でもレースを見てみることをおすすめしたい。

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・ 競馬場周辺の観光 ★★☆

Brightonの街は、市街地至近の長いビーチで有名。イギリス人に人気の観光地なだけあり、パブやレストランも充実している。競馬場帰りに英仏海峡に沈む夕日を見ながら祝杯をあげるのも乙なもの。

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・ 参考情報(競馬場のHP、写真等)

ブライトン競馬場のHP:
https://www.brighton-racecourse.co.uk/

関連写真:以下のとおり。なお、これらの写真はいずれも重賞レースが実施されていない日に撮影。大きなレースが開催される際は、観客数や競馬場の雰囲気、入場可能なエリアに違いがあると思われるため、ご留意いただきたい。

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↑ Brighton駅。サセックス地域の中心駅。

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↑ Brighton競馬場全体図。メインスタンド一つと小さなパドックのごくシンプルな競馬場。パドックの横は厩舎地区。

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↑ メインスタンド外観

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↑ 直線残り300m付近からスタンドを振り返る。ゴールまで緩やかな上り坂が続く。

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↑ メインスタンドから見た直線入り口方向。第三コーナーから急な下り坂が続き直線は一転上りに。場内に海鳥が多いのもこの競馬場ならでは。

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↑ スタンドから見たゴールポスト前の攻防。奥に海が広がる。

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↑ 返し馬の奥にも海。

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↑ 観戦エリア最前列から見たレースの様子。埒までの距離が近く迫力あるレースが見られる。

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↑ スタンド裏手。古さがやや目立つ。

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↑ スタンド奥がパドックとウイナーズサークル。騎手の勝利インタビューはウイナーズサークル横で。

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↑ 正方形に近い形のパドック。手前から奥にかけて傾斜がある独特の形状。 

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↑ 周回コースではないため、ゴール通過後はしばらく続く坂を登って戻ってくる。三着まではパドック内のウイナーズサークルへ、四着以下はコース内で鞍を外し直接厩舎地区へ。

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↑ パドック横の検量室。

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↑ スタンド内のバー。背景画に海と海鳥が描かれているのはBrighton競馬場ならでは。

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↑ Brighton競馬場から海岸へ向かう道。下り坂の奥に、英仏海峡のフランス側に並ぶ風力発電用の風車群が見える。

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↑ Brightonの町中からすぐの海岸。夏は海水浴客で一杯になるが、春の海は日によって姿が変わる(上と中は6月の曇りの穏やかな日、下は5月の大荒れの日に撮影)。

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↑ 海岸以外も観光地としての魅力が十分

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