ウラジオ

私は不定期でネコニスズのヤマゲンさんとラジオをしている。

なので、東京で一番お世話になっている先輩はヤマゲンさんということになるが、それは拒否したい。拒否したいという表現を額面通りにとるやつがいると大変困るのだが、拒否したい。
理由は私が圧倒的に人と仲良くなれないからだ。ヤマゲンさんにとっては大多数いる仲のいい後輩の一人であるかと思うが、私にとっては大阪のバネの東方さん、東京のネコニスズのヤマゲンさん、というお二人しかいないという絶対数の少なさからくる事実が、拒否したいということになる。
能力も段違いに違う。私のツッコミは沿岸でキャアギャア叫ぶ猿のような、まあ遠くで見るには幾分かマシ近くにいたらゾッとする。というものであるが、ヤマゲンさんは違う。対岸から蔦でターザンのようにアーアアーと野太く叫びこちらに向かってくる。そして辿り着いたあとがっちり肩を組んで夕日を一緒に見て自然と涙が出るようなツッコミなのである。だから拒否したい。
そしてまっすぐな男なのだ。樹齢何百年の縄文杉のようなまっすぐさ。キルビルの時の栗山千明の髪の毛のようなまっすぐさ。全盛期の大魔人佐々木のストレートのようなまっすぐさ。私は佐々木のフォークよりストレートを評価している。私はなんだ?佐々木のフォークよりストレートを評価するようなもう見るからにひんねじ曲がった人間であるという時点でもうダメだ。拒否したい。

ここで一番いい文言は「拒否したい」じゃなく「申し訳ない」という辞退の言葉ではないのか?という質問があろうかと思う。はっきりと言えるがそれは違う。申し訳ないですという言葉は謙遜の意味があるかと思われるが、実際に使うタイミングを鑑みれば、実は相手に許されようとしているタイミングに発言する言葉になるのである。レベルが段違いに低い私には使える言葉ではないのだ。
つまり一番仲のいい先輩後輩という関係になるためには、私が、社会的、内面的、芸事的、人間的、それ相応の人間になったときであるということだ。

そんな先輩に失礼よろしくしているラジオを是非聞いてみてください。

話してほしいテーマも募集してます。

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https://anchor.fm/gedatsu-radio/episodes/5-2019531-e46upl

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