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ipc入学への思い 生徒の声:ひより

カウンセリングをすると聞いた時、正直何が分かるのかなと疑問に思いました。きっと自分のことは自分が一番よく知っていて、自分のアイデンティティはそう簡単に理解できるものではないと。
今まで生きてきた中で「得意」とするもので友人や家族、学校の先生などに褒められた記憶。必要とされたり、良い成績をもらえて、きっと今後もその「得意」なものを極めることが成功であり、その「得意」とされるものは自分のアイデンティティなのだと。中学中退という学歴の私は私が小さい頃から描いていた成功とは真逆の立場にあり、「得意」なものはいつしか恐れに変わり、第三者にこれからの私のことを考えてもらうというそんなファンタジーのようなことはあり得ないと思っていました。

私は小学校のコンピューターの授業中のある日、相対性理論についての動画を見つけました。「重力は時空間の歪み」というコンセプトにショックを受け、素粒子物理学・量子力学に熱中するようになりました。素粒子物理学・量子力学は物理学を専攻する高校3年生の最後に授業に出てくる程度で、もちろん小学校・中学校では教えないことでした。小学生の私はYouTubeや海外の大学のウェブサイトなどで情報を集めて、日々反物質や標準模型について調べていました。その時クラスメイトの中でまだ誰も興味を持っていない物理学が自分のアイデンティティなのだと確信し、私は物理学が「得意」だから有名な大学へ行ききっと物理学者になるのだと信じていました。
中学3年生の時経済的な理由で学校を退学になってしまい、鬱やパニック障害になりどんどん勉強が遅れていき、一度も他の学校にも再入学できないまま何年も過ぎていました。「得意」だった勉強や素粒子物理学・量子力学の世界からも離れ、夢へと進んでいくクラスメイトとも連絡を取るのが怖くなり孤立し、自分のアイデンティティが薄れていく気がして、「得意」を極められない自分は成功から一番遠い存在なのだと思っていました。生活のために日々飲食やサービス業でアルバイトをしていく中で、褒められることもあり、またそこで新しい「得意」というものも見つけても、小さい時から好きだったもの、「得意」と思ったものからあまりにも遠く感じ、出会う人たちにも心を開けずまた孤立していました。

今回ipcさんで高校の授業を受け、単位を取れると聞いて嬉しい気持ちの反面恐れもありました。高校の勉強をすることで、挫折を初めて感じた学業というものにまた自分の身を置き、努力をして社会一般のレベルにやっと辿りつくためにまた苦労しなくてはならないのだと。
浅井さんとのzoomでのカウンセリング前はとても緊張していました。私は頑張って自分の全てを理解してもらわなければと力んで臨みましたが、浅井さんは自分の話も交えながら、しっかりと会話をしてくれました。何を緊張し、心配してたか忘れるくらい心地よい空間で、気づけば夢や希望のある話が自分の口からどんどん出ていきました。
すると浅井さんから、投資のことについて学んでみるのはどう?と聞かれました。勉強・学歴という形式的な話というより、こういう世界を少し知ってみるのはどう?という楽しい提案で。それから一週間新しい世界を見てみようという好奇心で、気づけば毎日何時間も投資について勉強していました。学校や勉強に対する恐れは一度も感じず、没頭していました。それは小学校の時に出会った物理学の世界のように、知らない事がたくさんあって、楽しい気持ちでいっぱいになりました。
一週間で得た知識を持ってまたカウンセリングを受けた時はまた浅井さんは色んな話をしてくださって、新しく覚えた言葉や仕組みをさらに深く理解できるようになりました。
カウンセリングと聞くと何か診断されるのではないか、何かの結論に至るために質問攻めにされるのではないかと怖く感じました。しかし浅井さんとのカウンセリングを通して、自分の可能性や夢だったこと、さらに新しい「得意」を増やして、楽しい未来を自分が作るということを考えるきっかけになりました。孤独を感じながら勉強をするのではなく、誰かに応援されているというその気持ちの支えがあればどんなことも成し遂げられる気がします。



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