見出し画像

【XTEN GAMING MOUSE PADS CLOTH / CONTROL レビュー】ゲーミングマウスパッド界の伊勢海老

★個人的総合点数 90/100

 ■減点理由
  ・価格(-5)
  ・エッジ加工(-3)
  ・裏面滑り止め性能(-2)
 ■特に優れていると思う点
  ・縦横の滑り差が無いに等しい
  ・初動の粘り感が非常に少ない
  ・抜群に制御しやすくスピード感のある滑り

0.製品情報等

  製品情報リンク

無dsadsa題

1.筆者環境等

 ■プレイタイトル
  ・VALORANT
  ・Apex Legends
  ・原神(?)
 ■使用マウス
  ・SteelSriese Prime 有線(メイン使用)
  ・VAXEE ZYGEN NP-01
  ・VAXEE OUTSET AX
  ・Logicool PRO X SUPERLIGHT
   (いずれも標準ソール)
 ■使用していたマウスパッド等
  ・ARTISAN 疾風 甲 SOFT L
  ・Logicool G640
  ・Xtrfy GP2
  ・Steelsriese Qck
  ・BenQ ZOWIE CAMADEⅡ

2.滑りについて

 初動の粘りが非常に少なく、スッと滑る。

 滑走速度が早い順だと、以下の通りの印象です。
  ARTISAN 疾風 甲 ≧ XTEN ≒ G640 ≧ ARTISAN 零 > QCK   

 筆者が使用した中で最も滑走速度が早いマウスパッドはARTISAN 疾風 甲です。XTENの使用感としては、滑走速度をARTISAN 疾風 甲より若干抑えより制御をしやすくした表面と、極めて均一な中間層によりマウスの滑走を安定させているという印象です。
 Logicool G640と比較すると滑走速度はおおよそ同じと言って良いかと思いますが、滑走面での止め性能がXTENの方が優れていると感じます。G640はヌルサラな感触。またXTENは中間層の硬度が若干硬く密度が高いため、安定した滑りとなっています。

 特筆すべきは、縦横の滑り差(感触を含む)が無いに等しいことです。XTENの滑走速度やその他の性能と同等のマウスパッドで、縦横の滑り差が感じられないものはあまり無いと思います。

 初動の粘り感が非常に少ないのはとても好印象です。個人的にマウスパッド選びで最も気にする部分は、細かくマウスを動かした際に変な粘り・もたつき感や引っ掛かりが無いことです。滑走速度も大事ですが、マウスをブン回すときは滑走速度よりも止め(摩擦感)の方が重要であり、ストレスを感じない程度の滑りで十分ではないかと考えています。

 よく滑る、と書きましたが所謂ハイブリッドパッド(Razer Strider)や、表面にコーティングがされているパッド(Xtryfy GP1)と比べると純粋な滑走速度は遅いです。それ以外、例えばQCKやARTISAN 零のような「通常」の布製マウスパッドの感覚に慣れた人であれば、時間をかけずに慣れることが出来るレベルの滑りかと感じます。

 またこのマウス特有の性質として、力を入れてマウスを止める際に、同程度の中間層硬度を持ったマウスパッドと比べ制動力が強いと感じます。XTENは中間層が硬めのため、制動力の変化は表面素材の特性によるものだと感じます。筆者自身はそこまで力を入れてプレイをするタイプではありませんが、人によっては強いメリットになるのではないかと思います。

 湿度の影響はゼロとはなりませんが限りなく抑えられている印象です。そもそも、表面は繊維なので影響ゼロは不可能では?と考えています。

 耐久性に関しては、メーカ紹介文から引用すると

約200万回に及ぶ摺動テストをクリアする滑り性能、制動性能を実現。

 とありますが、1週間程度の使用のため不明です。
 ただし、耐久性に関しての数値を出しているメーカは見たことがないので、誠実だなと強く感じます。
 →追記分:ざっくり約1年弱、毎日平均で2時間程度のプレイを行い、2ヶ月に1回程度洗いを行った感じではヘタリはかなり少なく感じます。経年変化(?)としてはマウス表面での制動力が若干強くなりました。初動の滑らかさは仕方ないにせよ薄くなった印象です。マウスパッドは消耗品なので仕方ないですね。追記分終わり。

 性能とは関係ありませんが、マウスを滑らせたときに発生する音が、滑る割には静かという印象を受けました。ザラつき感も少なめな印象です。

3.中間層について

 自分は中間層を意識して使用するプレイヤーではないので非常に書きにくいです。
 
 ARTISANのマウスパッドで例えると、MIDとSOFTの中間レベル程度の硬さ、と雑に表現しておきます。また、ARTISANと比較すると中間層の厚みがXTENの方が若干薄い印象です。中間層の柔らかいパッドからの乗り換えの場合違和感を感じ、もっと沈んでほしい!と思われるかもしれません。
 滑りについての部分にも記載しましたが、密度が高く他の同程度の硬度を持つマウスパッドよりも安定した沈み込ませ感は感じられます。

4.下層(滑り止め)について

 可もなく不可もなし。滑りにくいと思います。必要十分。

 筆者はMEDIUM(W460 H400)を使用しています。マウス操作の際に力を入れるタイプのプレイヤーではないので負荷は軽いかと思いますが、特にズレたりしません。SMALLサイズだと机素材によっては少し不安を感じるかもしれません。理由は下層の素材ではなく、中間層のスポンジのクセがあるからです。(後述)

5.その他

 外観で気になるのは、エッジ加工がされていないことです。但し滑走性能等、マウスパッドの性能とは何ら関係が無いことを付記しておきます。使用し始めて1週間程度ですが、ほつれ等は大丈夫そうです。さすがに数ヶ月するとスレない部分との差が出るかと思いますが、マウスを滑らせる表面部分とは関係が無いので気持ちの問題です。
 →追記分:1年弱も使用すれば毛羽立ちは出てきます、仕方ない部分ですね。半年ぐらいまではほぼ毛羽立ちがなかった記憶です。追記分終わり。
 個人的に、エッジ加工はどちらでもよいです。理由は、エッジ加工をされているマウスパッドのほぼ全てが、滑走面より盛り上がっており手首付近と「変に」当たることが一つ。もう一つは、そもそもエッジ部分がモケモケになり買い替えとなるより前に、マウスパッド中心の滑走面が本来の性能を発揮できなくなることが多いためです。

 また、恐らく中間層の問題かと思いますが、マウスパッド四隅が若干浮きます。上から抑えてもミリ単位で浮きます。

画像1

画像2

 上記画像は、①指でマウスパッドを持ち上げて ②離してそのまま下ろす という動作をした後に撮影したものです。浮いちゃうんですよね。滑走性能とは関係ないです。仮に浮いていたとしてもマウスで押さえれば簡単に設置するので。滑り止め性能は若干落ちてしまいますね。精神的にも美しくない...となります。

 追記2021/7/18:同日の公式twitterによると「多少の事では剥がれたり変形はしませんが端部は少しほつれやすくなりますので全体を水に浸しての丸洗いや洗濯機の使用はお辞めください。」とのこと。優しく洗っていれば問題無さそうです。元の記述を削除しました(取り消し線が使えないので)。邪推大変失礼しました。

 最後にあえて書きますが一番の欠点は「価格が高い」ということにつきます。いいマウスパッドであることは神に誓えるレベルなのですが、手を出しづらい価格なのは間違いありません。光ったり派手な柄だったりと、一般ウケしそうな明確な飛び道具もないのでなかなか難しいのではないかと思います...純粋につくりが良いマウスパッドが欲しい玄人向けかなと。
 →追記分:それなりに認知され始めて欠品が若干目立ちます。公式Twitterでは海外勢のツイートが目立ちます。パッケージ絵柄の影響でしょうか。ひとまず、XTEN製品は欲しいとき、商品があるときが買い時。

6.まとめ

 素晴らしいゲーミングマウスパッドだと強く感じます。高額ですが、購入してがっかりした部分は極めて少なく、時間をかけて触っていくほど「なるほど」と関心する部分が多いです。
 仮に購入したいという人がいれば自信をもってオススメできます。布パッドの滑走速度に慣れており、縦横の滑り差が少ないものを求めている人には特に使用してもらいたい製品です。
 値段の部分では、清水の舞台から飛び降りるレベルの覚悟が無くても、ゲーミングデバイス好き、または「極めて高品質なマウスパッドとはどのようなものか」を試してみたい方であれば、一度試してみることをおすすめします。
 
 蛇足:同じ日本のメーカ ARTISANとどちらが勧められるかと言えば、ARTISANの方が総合的な完成度やカスタマイズ性(優れたエッジ加工、底面の防滑性、中間層の硬さが選べる等)は高いと思いますが、滑走面だけで見ると甲乙付けがたく、お世辞抜きでXTENの方が一枚上手では?と感じます。極めてまじめなゲーミングマウスパッドです。

7.雑記

 タイトルに「ゲーミングマウスパッド界の伊勢海老」と書きましたがその理由は、やはり値段が高いものには理由がある、ということです。
 「このマウスパッドじゃないとダメ!(エビ食べるなら伊勢海老じゃないとダメ!)」といった強い思いは無いが、実際に使用してみると「高いなりの理由はあるな(オマールエビとは違うな)」と感じることからです。
 分かりにくい例えをして見づらいですね。あえて果敢に他の例えをすると、ペペロンチーノってあるじゃないですか。筆者はサイゼリヤのペペロンチーノでも(Disではない)美味しく頂けますし、何なら「サイゼ飲み」をガンガンする(1会計で5000円くらい使う)程度にはサイゼリヤ大好き人間なのですが、給料日等で他のお店の高いペペロンチーノを食べると、やっぱり値段なりの違いなのか、サイゼのコスパ最強ペペロンチーノより美味しいと感じるわけです。

 Logicool G640等の価格が安く、性能もそれなりに良いマウスパッドで大満足している人は、XTENの高いマウスパッドを買う必要は1ミリもないわけです。ただ、ゲーミングデバイスが好きな人だったり、現在使用しているマウスパッドに対して「もっと滑ってほしいな」「縦横の滑り差がない方がいいのかな?」と色々な想いを持つ方も人は、色々調べていくにつれ「なんだこの高いマウスパッドは!?」と、XTENを発見し、購入するかもしれません。

 そもそも、マウスよりもよりアナログなマウスパッドにおいて、100%最強と呼べるような製品は存在しない可能性が極めて高いはずです。
 その中で、日本の技術や素材をふんだんに使用し、頑張っているメーカーを応援したくなるのは、筆者が優しく、物好きだからに他なりません。同郷のよしみです。
 
 以上、XTEN GAMING MOUSE PADS CLOTH / CONTROL レビュー でした。このレビューによって同マウスパッドを発見・購入する方が1人でも増えれば大変嬉しく思います。

2021/07/18 追記・編集
2022/03/19 追記・編集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?