G Izumo Cup 22位 Charger MRC 解説
こんにちは、あるいはこんばんは。Felt所属Replicaです。最近いぼ痔になりました。今年はケツを打撲したり蕁麻疹が出たりとなにかとケツに運がない年ですが、あと数か月頑張ります。
さて今回 G Izumo Cup All Division 最終22位を達成することができました。そこで言語化も兼ねて皆様に共有できたらと思います。拙い文章にはなりますがご容赦いただければ幸いです。
全文無料ですが、もし気に入っていただけたら投げ銭いただけますと泣いて喜びます。
”○○” …カード名
【○○】…デッキ名
1.G Izumo Cupの環境
まずは環境についてお話します。
22弾がリリースされ、デュエプレにもついにドラグナーが実装されました。(ちなみに私はE3で紙のデュエマを引退しているため、ここから先は本当に知らないデュエルマスターズ)
しかしこのドラグナーたち、ドラグハートウェポン自体のスペックは非常に高く、斬新で魅力的なのですが初弾ということもあり脇を固めるカードが軒並みカス弱く、大怪獣バトルが繰り広げられるAll環境には全く太刀打ちできません。All環境のTopは21弾環境同様 【青単ツヴァイ】 【MRC】の2強から変化しないように見えました。
しかしドラグナーの中でも異彩を放つ彼が環境に殴りこみます。
そう、皆さんご存じ”グレンモルト&ガイハート”です。
その他のドラグハートウェポンが単色や種族を推しているため癖が強く使いづらいのに対し、”グレンモルト”と”ガイハート”は実質SA、Qブレイカー、アンタッチャブルと汎用性が段違いです。さすがWビクトリー。(マジでビクトリーと同じ生成レートでよかった。)この”グレンモルト”をかつてTCGで最強だった【シータNエクス】が取り込み、基礎スペックの高いクリーチャーでビートする【シータモルト】が【青単ツヴァイ】 【MRC】の2強環境に殴りこみ、Allの環境Topはこれら三強に落ち着きます。
また他にも”オリオティス”や”オリーブオイル” ”ゾロスター”を擁することで理論上【青単ツヴァイ】 【MRC】 【シータモルト】 全てに対応できるようになった【ドロマーオラクル】や、”サイクリカ”と”母なる大地”で”ヴィルヘルム”を連打する【4cサイクリカ】、前シーズンの三強【シータ刃鬼】 、暴力的なパワーを持つ【ライゾウ】 、新たに”デッドリュウセイ”を有した【白緑アガサ】、多数のメタカードとエバーラストによる耐性を持つメタビート【白単サザン】などがTier2以下で鎬を削っています。
現在の環境を整理すると以上のようになります。
2.チャージャー型MRCを選択した理由
さて、ここまで環境についてお話してきました。ではなぜ【MRC】を選択したかお話していきます。(少し自分語りが入りますので、興味のない方は3.チャージャー型MRCの構築まで読み飛ばしてください)
シーズンに本腰を入れ出した時、私が持っていたデッキは【青単ツヴァイ】2種 (ジャック型、ルーペ型)【クリーチャー型MRC】 【白単】 【シータ刃鬼】の5種類でした。初めは前シーズンで高い勝率を出してくれた【青単ツヴァイ】を使用することを検討しました。しかし”青単ツヴァイ”は高い集中力と強い忍耐力が必要なため、短気な私は早い段階で断念します。
そこで【青単ツヴァイ】以外の3種類のデッキを回してみますが、【シータ刃鬼】は”ババン”を早い段階で打てないとキルターンが他のデッキに間に合わない、【白単】は一見”オリオティス”や”シュライバー”が複数のデッキに刺さっているように見えますが、殺されるターンが遅れるだけだと感じそれぞれ断念。
【クリーチャー型MRC】が消去法で残りますが、”べリアル・ワーム”を引けなかった際の出力が非常に低いことにひっかかりを感じます。安定感を上げるため”ロノヴェル”などの採用を検討しましたが、枠を捻出すると妨害性能が下がり結局ピンと来ませんでした。「これなら青単ツヴァイ握ろっかなぁ…」と考えていたのですが、チームDiscordのMRCの部屋を遡っていると一際異彩を放つ構築が目に留まります。
そのデッキが【チャージャー型MRC】です。
チャージャー型の利点として、
①3→5のマナカーブで綺麗に”超次元呪文+ヴォルグ・サンダー”につなげられる
②マナが溜まるターンが早いため”スクラッパー”や”デスゲート”などの除去呪文を比較的早く打てる
③呪文が多いため、”ヴォルグサンダー”で安定して墓地が肥やせる
などが挙げられ、仮組して回している中でこれらの利点が現環境では有効だと感じ、チャージャー型MRCに本腰を入れて調整することにしました。
3.チャージャー型MRCの構築
私が今回使用したリストは以下の通りです。
リストをコピーしたい方はこちらから。
このリストではチャージャーでマナを伸ばして早期に”ヴォルグ・サンダー”をプレイして墓地を肥やし、7~8ターン目のMRC着地を目指します。中盤はリソースを稼ぐことに重点を置きながらSTで相手の盤面を捌き、最終的に”シューベルト”や”ランブルレクター”などで過剰打点を形成し制圧することを目的にしています。
3-1.採用枠
特攻人形ジェニー
言わずもがな、最強のハンデスカードです。特にクリーチャーが少ない【チャージャー型MRC】にとっては自壊+ハンデスは非常に優秀であり、確定枠と言って差し支えないでしょう。
【クリーチャー型MRC】と違い、豊富なハンデス手段がない【チャージャー型MRC】では"ジェニー"を打つタイミングを見誤らないことが大切です。
特に”MRC”はメタが刺さりやすいデッキです。
”コンクリオン”
”マーキュリー”
”オリーブオイル”
”お清めトラップ”
”N・ワールド”
”オリオティス”
…etc
挙げればキリがありません。特に墓地メタは致命傷になりえます。
ではこれらのメタカードを対策するにはどうするか?
…プレイされる前に叩き落せばいいんだ!(脳筋)
【クリーチャー型MRC】ではこの脳筋理論の元、”ゴーストタッチ”を採用し端からメタを叩き落して行きます。ですが【チャージャー型MRC】では”MRC”の超探索の観点からこれ以上ハンデスを積むことは困難です。そのため【クリーチャー型MRC】のように脳筋ハンデスでマウントを取ることは難しくなっています。
では【チャージャー型MRC】ではどうするか、シンプルに”ジェニー”を打つタイミングを見極めるしかありません。相手の手札が少ない時に”ジェニー”を当て、キーカードをピンポイントに落とすプレイが要求されます。
”ジェニー”を打つタイミングを理解するために「先2ではジェニーを打たないが、後2ではジェニーを打つ」という話を考えてみましょう。
以下の状況を考えてみてください。
こちらは先攻2ターン目の画像です。
ここで”ジェニー”をプレイすると
相手の手札は5→4枚
自分の手札は4→3枚
になり、相手のリソースをあまり削れていないことが分かります。
更に自分も”ジェニー”をプレイしたことで手札が細くなり、今後のプレイが制限されます。
このように先攻2ターン目の”ジェニー”にはあまりメリットがないことが分かるでしょう。
では後攻2ターン目ではどうでしょうか?
こちらが後攻2ターン目の画像です。
ここでジェニーをプレイすると
相手の手札は3枚→2枚
自分の手札は5枚→4枚
となり、大きくリソース差をつけることができます。
”ジェニー”をプレイする際はこのように相手の手札が少ない時を見計らうようにしましょう。
またジェニーは自身の自壊と相手のハンデスを合わせてお互いの墓地の総数が2枚増えます。ジェニー自身が2コストであるため、実質0コストでMRCの進化元を用意することができます。特にヴォルグ・サンダーで十分な墓地の枚数を確保することができても、進化元が足りずMRCが着地できない状況では”ジェニー”をプレイして進化元を増やすプレイに救われるシーンも多々あります。
ロスト・チャージャー
チャージャー1種類目。チャージャーは確実に3ターン目に打ちたいため計8枚採用。MRCを確実に墓地に落とすチャージャーです。
このデッキにおいてMRCが墓地に確実に落ちることで幾つかのメリットが挙げられます。
具体的には
①墓地にMRCがあることで”ヤミノオーダー”がシールドトリガーになる。
②3マナ”ロスチャ"→5マナ"リバイヴ”で確実にMRCを回収できる。
の2点です。
特に【青単ツヴァイ】の”マーキュリー”や【ライゾウ】の”ナンバーナイン”をSTで処理できれば返しのターンに”MRC”から逆転できる可能性が大きくなります。またこの2対面以外にも純粋にシールドの受けが厚くなることのデメリットはありません。
また後述する”クルセイド・チャージャー”と違い単色のチャージャーであるため、4マナ下で”ロスチャ”+”ジェニー”をプレイしたり、6マナ下で”ロスチャ”+”ホネンビー”で確実に”MRC”を回収することもできます。もちろん最速3ターン目にチャージャーを打つことがこのデッキの理想ではありますが、3ターン目に引けない状況も時たま発生します。チャージャーを初動で引けたかどうかに一喜一憂せず、マナカーブを意識し最大限有効に活用できる方法を模索することが”チャージャー型”をプレイする上で必要なスキルだと私は考えています。
クルセイド・チャージャー
チャージャー2種類目。前述したとおり計8枚採用。こちらは手札を捨てつつMRCを確実に手札に用意できるチャージャーです。また手札を捨てるかどうかは任意のため、MRCのサーチよりも優先したいプレイがある場合は少し重たいフェアリーライフとして利用することもできます。
”クルチャ”で落とすべきカードは対面や状況によって冷静に判断すべきですが、唯一何も考えず落としても良いカードが存在します。
それが”MRC”。なんとも皮肉な話ですが、”ロスチャ”でも述べた通り、”MRC"が墓地に落ちることはそれだけでメリットになります。
また”ロスチャ”と違い確実に手札にMRCを用意することができるため、”ヴォルグサンダー”と合わせて確実にMRCの進化要件を満たすことができます。
しかしこのクルチャは長期戦になればなるほど価値が落ちていく呪文です。特に公開領域にMRCが3枚以上見えてしまった場合は山札にMRCが残っていないことも往々にしてあるため、”クルチャ”で無駄に手札を切ってしまわないよう”MRC”の枚数に常に注意してプレイするようにしましょう。
白骨の守護者ホネンビー
言わずと知れた墓地肥やし&回収札。ブロッカーが付いている点も優秀です。初動カードではなく、”デスゲート”で使い回すこともできるため、手札か墓地に1枚見えれば有効に使用できると判断し2枚採用。環境によって”ヤミノオーダー”と競合する枠だと思います。
4マナ下にプレイすることはほぼなく、基本的には6マナ以上で”ホネンビー”+”ジェニー”でプレイしたり、終盤に”リバイヴ”の5枚目以降としてMRCを回収するために使うことが殆どです。
しかし相手がビート対面、特に【シータモルト】や【ドロマーオラクル】の場合は超次元呪文よりも優先してホネンビーをプレイすることもあります。特に”デスゲート”を絡めることで3面止めることができたり、”雷獣ヴォルグティーガー”で蘇生したりと、使いまわすことでかなり長い時間耐久することができます。(ホネンビーを使いまわして耐久した試合も多くあり、チームメンバーからホネンビーコンやホネンビートリーヴァと揶揄されたこともあります笑)
”ホネンビー”を使う上で注意しなければいけない点は「墓地肥やし&墓地回収」は任意ですが、「墓地回収」は強制である点です。例えば”MRC”+”ホネンビー”でプレイしたいときにうっかり”ホネンビー”からプレイしてしまうと進化元の枚数が足りなくなる可能性があります。そのため"MRC"と一緒にプレイする時は必ず”MRC"からプレイする、もしくはそもそも”ホネンビー”の効果を起動しないなどのプレイを心がけるようにしましょう。
邪眼獣ヤミノオーダー
こちらも【MRC】では御用達の墓地肥やし&除去札。”ホネンビー”と同様の理由で2枚採用。数少ないクリーチャーの除去札です。
こちらも4マナ下でプレイすることはほぼなく、専ら”マーキュリー”や”ナンバーナイン”の専用処理札として利用します。
【青単ツヴァイ】や【ライゾウ】に対しては”ヤミノオーダー”を如何に有効にプレイできるかが勝敗を決すると言っても過言ではありません。”ヤミノオーダー”が多色であるため早めにマナに埋めてしまいたい気持ちは非常に良く分かりますが、相手の対面を確認するまでは絶対に埋めないようにしましょう。前述したとおり、”ジェニー”を2ターン目にプレイすることはほぼないので、相手のマナゾーンを確認してからでも遅くありません。
対面によって使い勝手が大きく左右されるクリーチャーですので、初手で引いても無意識にマナに埋めるのではなく、必ず相手のデッキを確認するようにしてください。
超次元リバイヴ・ホール
”ヴォルグ・サンダー”を射出して大きく墓地を肥やしたり、”MRC”から打つ呪文としても出力の高い呪文。リソース兼フィニッシャーのため当然4枚採用です。
”リバイヴ”は後述する”超次元ライデン・ホール”に比べ、中盤以降に輝く呪文です。理由として墓地回収効果が強制効果であることが挙げられます。例えば3マナ下チャージャー→5マナ下で”リバイヴ”+”ヴォルグ・サンダー”でプレイしたとしても墓地のクリーチャーの枚数は3枚に届かず、MRCを着地させることはできません。”ライデン”には墓地回収効果がそもそもないため、5マナ下では”ライデン”を優先して打つことが多い印象です。
しかし7マナ以上溜まっている状態では”リバイヴ”で”MRC”を回収し、”ヴォルグ・サンダー”をプレイ、そのまま回収した”MRC”が着地することもあるため基本的に”ライデン”を先打ちし”ヴォルグ・サンダー”で落ちたクリーチャーを確認して”リバイヴ”を打つことがセオリーになります。
また”MRC”の呪文で射出する際にも、”ライデン”で攻撃中のMRCを自壊してアタックキャンセル、”リバイヴ”で自壊したMRCを回収する動きはコントロールに寄せた【MRC】ではテンプレの動きです。呪文を打つ順番を間違えないようにしましょう。
超次元ライデン・ホール
”シュバル” ”サンダーティーガー” ”ヴォルグサンダー”の3種のみを射出する専用呪文です。"リバイヴ"と同様に4枚採用。
”リバイヴ”で前述したとおり、中盤に輝く超次元呪文でありチャージャーから繋げたいのは”ライデン”の方になります。
”ライデン”は射出できるサイキックこそ少ないものの、自壊を絡めることで2面サイキックを展開することができます。
MRCを砕いてアタックキャンセルをするほかにも、”ホネンビー”を砕いて”サンダーティーガー”と”ヴォルグサンダー”を揃え、”雷獣ヴォルグ・ティーガー”にリンクする動きや、使い終わった”勝利ガイアール”を砕いて”リバイヴ”で出し直すなど、器用に立ち回ることができます。
しかし、自壊は状況によっては悪手になる可能性があります。特に自分が受け身のプレイをしている場合は要注意です。不用意に”ホネンビー”を砕き、相手のリーサルが通ってしまうことも起こりうるため、状況を見てしっかり判断するようにしてください。
地獄門デス・ゲート
処理+蘇生を行える受け札。ST筆頭候補のため4枚採用。
現在のall環境では、速攻の類や”マーキュリー”が立った【青単ツヴァイ】、”ナンバーナイン”が立った【ライゾウ】以外のほとんどの対面に対して刺さる非常に効果的な呪文です。特に”リュウセイホール”が採用された対面(【シータモルト】【4cサイクリカ】【刃鬼】など)には非常によく刺さります。”パンツァー”を破壊して”ジェニー”を蘇生することで相手のリソースを大きく奪うことができます。特に最近の傾向として、相手を妨害する”勝利リュウセイ”よりもリソースを伸ばす”パンツァー”を優先することが多いため”デスゲート”が刺さりやすい環境になっています。
また”ドラゴ大王”+”Van”をそろえられてしまった時も、”ドラゴ大王”に”デスゲート”を当て、”Van"に対して”ヤミノオーダー”を当てることでロックされた盤面を打開することもできます。
以上のように劣勢を優勢にできる逆転の可能性を秘めた呪文です。私は手札に1枚キープしつつ、2枚目以降をマナに置くように意識しています。STだからと無意識にマナに埋めないようにしましょう。
スーパー炎獄スクラッパー
広範囲除去を行える受け札。【青単ツヴァイ】や【シータモルト】に対して非常に有効なため4枚採用。
意外に思われるかもしれませんが、速攻系や【青単ツヴァイ】に対して手打ちする場面がそこそこあります。このデッキには小型への除去札が多く採用されているため、速攻系や【青単ツヴァイ】は想定通りのゲームプランで進めることはかなり難しいです。そうしてキルターンが遅れたところに”炎獄”を当てることで、こちらのリソースを稼ぐ時間を確保できます。速攻系や【青単ツヴァイ】に対しては手札に来ても不用意にマナに埋めず、”炎獄”をキープしながら相手を妨害する動きを心掛けましょう。
また小技として”炎獄”は6,000「まで」クリーチャーを破壊することができます。そのため裁定としては「パワー0破壊する」という選択も可能です。稀に相手のクリーチャーを破壊したくない時は、何も破壊しない選択ができることも覚えておきましょう。
デビル・ハンド
”デーモンハンド”に任意の墓地肥やしが付いた受け札。わずかに”デスゲート”より除去範囲が広いですが、”デスゲート”ほど多くの役割を持てるわけではないので2枚のみ採用。環境に合わせて”地獄スクラッパー”と競合する枠です。
「今更”デーモンハンド”に毛が生えた程度の呪文採用してんのエアプやろ(笑)」と思われる方も多いかもしれません。実際私も採用されたリストを見たときはさすがにゴミカス弱いだろうと思っていました。しかし実際に使用してみると、その使用感の良さに驚くことになります。
具体的には
①タップしたクリーチャーも処理できる
②”任意”の墓地肥やし
③”MRC”の探索が濁らない7マナ
の3点です。
①について、従来の"MRC"はドラゴ大王がタップすると処理する手段がないため投了するしかありませんでした。しかし、”デビルハンド”が採用されたことでタップしている”ドラゴ大王”も処理することができるようになり、逆転の目が開けたと言えます。遭遇する場面は稀ですが、相手が油断した隙に打つ"デビル・ハンド"は非常に効果的です。
②について、墓地のリソースは十分に揃っているもののMRCが手札にないため足止めされているといった状況もあるでしょう。そうした場合には”デビルハンド”の墓地肥やしを使用せず、デッキトップから”MRC”や、”リバイヴ” "ホネンビー" "クルチャ”などの回収札を引く可能性に賭けた方が勝ち筋が太いこともあります。また山札が残り少なく、墓地を肥やしたくない場合もあるでしょう。そういった場合に墓地肥やしが”任意”である点は使い勝手が良いと言えます。実際私も任意効果であったが故に助けられたこともそこそこあります。
③について、従来のMRCは呪文の受け札を増やすと”MRC”の超探索が濁り、思った通りのプレイが難しいことが数多くありました。しかし”デビルハンド”は”MRC”の探索範囲外の7マナであるため、”MRC”の動きを阻害することなく純粋な受け札として機能します。
以上のように”デビルハンド”は”MRC”というデッキと非常に相性が良いため、【MRC】を構築する方は頭の片隅に入れておくようにしてください。
地獄スクラッパー
前述した”炎獄”の5枚目以降としての採用。”デビルハンド”と競合する枠です。
役割は”炎獄”で述べた通りですが、炎獄の完全下位互換であるため、手札に来たらノールックでマナに埋めてもらって構いません。また7マナであるため”MRC”の超探索も濁りません。
煉獄邪神M・R・C ロマノフ
実装当初から一生環境にいる最強のフィニッシャー。当然4枚採用です。
このデッキでは”MRC”を2体以上同時に立てることは不可能に近いため、2枚まではマナに埋めてしまっても構いません。私は初手に来たら埋めるように心がけています。
このデッキでの”MRC”は
①”デスゲート”か”炎獄”を使い、STを山札に戻す。
②余った2枠で”ライデン”+”リバイヴ”で動き、”MRC"のアタックキャンセルをしつつ回収、スペックの高い超次元クリーチャーを並べる。
が基本的な使い方になります。
前述したとおり、この【MRC】はコントロールに寄せており、”シューベルト”を利用して盾を増やし、受けを厚く取ることがメインプランです。そのためSTをMRCで唱えることで少しでも山札のSTを増やし、”シューベルト”で増やした盾にSTが埋まればより強固な受けを作ることができます。”シューベルト”で盾を増やす際に少しでも早くSTを埋めるため、先にST呪文を唱え超次元呪文を後打ちすることがセオリーになります。
また後述する対面解説で詳しく述べますが、対面によっては”MRC"を自壊せずそのままリーサルを狙うこともあります。
サンダー・ティーガー
小型除去と覚醒リンクを持ち小回りが効くサイキックです。サイキックは多種多様な戦略を生み出すために1枚採用がセオリーです。基本的には“ライデン”で自壊して“ヴォルグ”とセットで出します。
“サンダー・ティーガー”自体の役割は除去にとどまりますが、注目するべきは“覚醒リンク”です。このメリットについては”雷獣ヴォルグ・ティーガー”の頁で詳しく後述します。
また”サンダー・ティーガー”での除去ラインに届かずとも、”炎獄”と組み合わせることで複数の面を処理することができます。
例えば相手の盤面に4,000のクリーチャーが2体、合計で8,000のクリーチャーが並んでいると仮定します。この盤面では”炎獄”をプレイしても1体しか処理はできません。では7マナ下で”ライデン”をプレイし、”サンダー・ティーガー”を出すとどうでしょう。”サンダー・ティーガー”で相手のクリーチャーが-2,000されるため、相手の盤面のパワー合計は6,000。その後残った2マナで”MRC”を着地し、”炎獄”をプレイするとちょうど”炎獄”の除去ラインに届きます。このように”サンダー・ティーガー”の使い方を工夫することで盤面を複数捌けることは覚えておきましょう。
しかし、”MRC"で”ライデン”と”炎獄”をプレイする場合は注意が必要です。デュエプレの効果の処理順は盤面に出た順番ではなく、発動した順番になります。そのため、見た目としては”サンダー・ティーガー”→”炎獄”で発動するように見えますが、実際の処理順は”炎獄”→”サンダー・ティーガー”になります。(最近私はこの処理順を間違えて負けました。)注意しましょう。
ヴォルグ・サンダー
サイキック2種類目。【MRC】には必須の墓地肥やし札。一体出すだけでは墓地の枚数が不十分なことが多いため2枚採用。
このデッキでの”ヴォルグ・サンダー”は体感で5~8枚程度の墓地を肥やします。しかし記事を執筆するにあたり、期待値の正確な計算方法が必要だと思いました。生憎私は高校で文系を選択したため期待値の範囲を履修しておりません。
そこでチームメイトのへいたんさんに助けを求めました。
へいたんさんの知見をパクリお借りし、最速ヴォルグの期待値を求めます。
5マナ下での残りの山の枚数が24枚前後(24枚で仮定)、手札及び墓地に見えるクリーチャーの枚数は大体2~4枚+チャージャーを利用して+1枚で平均4枚と仮定。山札に残るクリーチャーの枚数は12-4=8となります。その場合の期待値は24/(8+1)×2=5.3333…
ということで期待値は約5.3枚と分かります。ありがとうへいたんさん。
そのため、20マナの”MRC”を着地させるためには他の墓地肥やし札を使用しても1回の着地では不十分なことが分かるでしょう。特に構築上”ベリアル”などが採用しづらい【チャージャー型MRC】では、”ヴォルグ・サンダー”に墓地肥やしを依存している節があります。必ず2枚以上採用するようにしてください。
断言します。1枚では絶対に事故ります。
またこの”ヴォルグ・サンダー”のパワーは7,000と多くのサイキックのパワーラインである6,000を超えたパワーを持っています。そのため、大半のサイキックを上から殴ることができたり、”スーパーヒーロー”を避けることができます。特に6,000ラインで殴ってくることが多い【シータモルト】に対しては”ヴォルグ・サンダー”で殴り返すこともそこそこあります。
雷獣ヴォルグ・ティーガー
”サンダー・ティーガー”と”ヴォルグ・サンダー”が自ターン開始時にリンクすると現れるクリーチャー。
“雷獣ヴォルグ・ティーガー”は他のサイキックリンククリーチャーほどの派手さはないものの、相手のリソースを確実に奪い自らの戦術を広げられる、相手からしたら非常に厄介なクリーチャーです。また2体リンククリーチャーには珍しくリンク解除も持ち合わせており(SRだから?)、詰める時には後続に残しておくことで”吸い込む”の除去を1回実質的に無効にできたりと幅広い役割を持つクリーチャーです。
アタック時の「ハンデス+蘇生」も非常に優秀で、幅広い戦術を取ることができます。【白緑アガサ】相手に”ジェニー”を蘇生して2枚ハンデスしたり、【ライゾウ】の”ナンバーナイン”に対して”ヤミノオーダー”を蘇生して処理したりと墓地を事実上の手札にすることができます。
様々なデッキが闊歩するAll環境で複数の戦術を中継できるこのクリーチャーは皆様が考えているよりも優秀です。是非一度使ってみてください。
時空の霊魔シュバル/霊魔の覚醒者シューベルト
このデッキの切り札。はじめは1枚で回していましたが”MRC”でほぼ確実に”ライデン”を使用することから”ライデン”の出力底上げのため2枚採用。最強の受け札です。前述したとおり、相手のクリーチャーが出る度に盾を増やし、相手が呪文を唱える度に相手の盾を割る、当に最強の鉾と盾を持ち合わせたクリーチャーです。覚醒条件さえ満たせば相手の除去を挟む暇なく覚醒するのも非常に優秀です。弱いところひとつもねぇなお前。
”シュバル”を並べる枚数は対面によって変化しますが大まかに
・ビート対面には2体
・コントロールやビマナ対面には1体(余裕があれば立てない)
と覚えておいてください。
ビート対面は2体立てておくことで、仮に自分の盾が0でも相手がリーサルを組むことは難しくなります。また”吸い込む”をプレイして片方が除去されても、もう1体が残るため、後続のSAにもギリギリ対応できます。
逆にコントロールやビマナ対面は相手に呪文を打たれた時のリソースを最小限に抑える必要があります。(私は2体並べて”ライフ”→トリガー"吸い込む"×2→”刃鬼”で負けたことがあります。許さん。)
以上のように「自分の受けを厚くするか」「相手のリソースを最大限削るか」を状況によって考え、プレイするようにしましょう。
時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
言わずと知れた除去札。“デスゲート”と合わせて全てのクリーチャーを処理できます。
覚醒後も非常に優秀でアタック時に相手に選ばせて1ハンデス1面処理ができます。相手が選ぶ必要があるため、”ガイギンガ“をEXターンを取られることなく除去できます。”ガンヴィート“の覚醒条件は「相手ターン終了時に相手の手札がないこと」と少し難しいですが、覚醒すれば相手に大きくプレッシャーを与えられます。特に相手の手札がない時に“ガンヴィート”を素出しすることで相手に「カードをプレイせずにガンヴィートの覚醒を牽制する。」か「覚醒を覚悟してカードをプレイする」の2択を強制的に迫るプレイは覚えておいてください。特に【シータモルト】や【ドロマーオラクル】、【白単サザン】に対して刺さるプレイです。逆に“吸い込む”と豊富なドローソースが採用されている【シータ刃鬼】や【4cヴィルヘルム】に対してはあまり機能しません。
また、“シューベルト”が盤面にいる時に呪文を唱えられると盾から手札を増やされるため、“シューベルト”との噛み合いもあまり良くありません。
このギミックをメインウェポンにするのではなく限定的条件でのみ機能する戦術と考えてください。
時空の賢者ランブル/恐気の覚醒者ランブル・レクター
不思議枠。現行のMRCを使う方の殆どは”ランブル”ではなく”勝利リュウセイ”を採用しているかと思います。今回私が”ランブル”を採用した理由は主に
①覚醒条件の緩さ
②基礎スペックの高さ
の2点で”勝利リュウセイ”よりも多くの役割を持てると考えたからです。
まずは①について。”ランブル”の覚醒条件はデッキボトムのカードを3枚の中から当てることです。本来”ランブル”の覚醒確率は1/3になるはずですが、”MRC"がデッキボトムのカードを固定するため、”ランブル”が100%覚醒する最強クリーチャーに早変わりします。特に”ヴォルグ・サンダー”が実装される前はこのコンボを利用し、そこら中で”ランブル”がひっくり返っていたように感じます。”超次元開放”がリリースされてから1年近くたった現在でも覚醒は非常に優秀な効果として重宝されるケースがしばしばあります。基本的に覚醒後は覚醒前よりも高いスペックを持つようになります。そのため覚醒条件の達成が容易であることはそれだけでメリットになりえます。
次に②について。今回はテンプレに採用されている”勝利リュウセイ”と役割を比較してみます。
”勝利リュウセイ”の強みは
・パワー6,000 Wブレイカー
・相手の行動を疑似的に1ターン遅らせるマナロック効果
の2点です。
対して”ランブル”の強みは
・パワー15,000 Tブレイカー
・クリーチャーを問答無用で叩き割る破壊効果
・解除持ち(実質的な除去耐性)
の3点です。
”勝利のリュウセイカイザー”は序盤で大きく役割を持ち、”ランブル”は中盤以降に堅実に働く性能をしています。この”MRC”は前述した通り”シューベルト”で中盤から終盤にかけてコントロールすることをメインプランに据えているため、序盤に相手の動きを阻害する”勝利リュウセイ”よりも”ランブル”の方が多く役割を持てると考えました。また”勝利リュウセイ”による1ターンの遅延は”ジェニー”でキーカードを抜くことでも疑似的に成立させることができるため、”ジェニー”を打つタイミングを見誤らなければ”勝利リュウセイ”を採用する必要がないとも感じています。
以上の二つから現在でも”ランブル”は多くの役割を持てると考え、”勝利リュウセイ”よりも優先して採用しました。
勝利のガイアール・カイザー
"リバイヴ”から射出できるSA。ビートプランや除去に使用します。
基本的には盾を詰める時のダメ押しとして出します。
またおまけのようについているアンタップしているクリーチャーを殴れる効果ですが、「選ばれない」効果を持つクリーチャーを除去できる数少ない札です。最近の環境では“アンタッチャブル”によく刺さります。
また不用意に相手の盾を減らしたくない時にも即殴れる1点として使えることも優秀で、“勝利ガイアール”で1点ずつ刻むプランを取ることも稀にあります。
3-2.検討枠
ぼーんおどり・チャージャー
”クルチャ”や”ロスチャ”と枠を争うチャージャーです。2枚墓地を肥やせるため上記2種よりも僅かながら多く墓地を肥やします。しかし”ぼんチャ”は上記2種と比べ任意のカードを墓地に落とすことができず、戦略が後手に回ってしまいます。特に”MRC”を落として”ヤミノオーダー”をSTにできるかどうかは対面によっては勝敗を大きく分ける可能性もあり、今回は”クルチャ”と”ロスチャ”を優先して採用しました。
プライマル・スクリーム
言わずと知れた墓地回収札。”ホネンビー”と役割が似ていますがこちらは
・肥やす枚数は4枚
・回収は任意(探索)
の2点で”ホネンビー”と差別化できます。
”プラスク”自身も呪文であるため、クリーチャーを回収しなければ墓地を5枚肥やせます。”プラスク”は4マナであるため、"MRC"のコストを1だけ軽減することができます。墓地の枚数が僅かに足りない時に重宝する呪文です。しかし【呪文型MRC】では呪文の種類が多いため”MRC”で超探索が濁ることはそれだけでデメリットになりえます。現行のリストでも超探索範囲内の呪文は6種類採用されており、これ以上の呪文の嵩増しは動きに支障をきたす可能性が大きいと考え不採用にしました。
超次元ミカド・ホール
超探索範囲内の闇の超次元呪文。当初は採用していましたがリストを練るにつれ不採用になりました。理由は“プラスク”でも前述しましたが、呪文の種類が過剰になるからです。もちろん超探索で超次元呪文3種類を引っ張ってきた時の出力は非常に高いですが、逆に”リバイヴ“や”ライデン“が探索されなかった時の裏目が大きいと感じ、安定感を重視し不採用に至りました。
4.プレイ解説
ここからは各対面やプレイについてお話します。
青単ツヴァイ対面
all最強デッキです。"マーキュリー”と”コンクリオン”が特にしんどく、”ヤミノオーダー”が2枚しか採用されていないこのデッキでは特に繊細なプレイが要求されます。
【青単ツヴァイ】相手にはとにかく「最大値を取らせない」ことが大切です。
【青単ツヴァイ】はリソースを補充する手段が豊富かつ手札を与えるとロクなことにならないため、他のデッキと比べて特に”ジェニー”を打つタイミングが重要です。具体的には3ターン目、”ジャバジャック”や”ジェスタールーペ”が着地するギリギリ手前で打ちます。”チャージャー”とプレイターンがかぶるため気後れするのも分かりますが、勇気を持って”ジェニー”をプレイしてください。
では”マーキュリー”が着地したら負けなのか?と言えばそんなことはありません。”マーキュリー”は”ヤミノオーダー”で処理できるので”ヤミノオーダー”の除去範囲(墓地が6枚以上)になるまで耐久し、”ヤミノオーダー”を当てればかなり有利に立ち回れます。
ここで”マーキュリー”の欠点をお話しますが
①リキッドピープル3体を進化元にするため、”ツヴァイ”のG0条件の達成が難しくなる。
②アンブロッカルはついていないため、”ブロッカー”が立つとキルターンが大きく遅れる。
”ツヴァイ”+”マーキュリー”で動かれるとかなりしんどいですが、貯めてくる相手に対しては適度に妨害を挟んで”要求値を上げ、時間を稼ぎます。
そのため無理にマーキュリーを立ててくる相手には”ホネンビー”で耐久して、”ヤミノオーダー”で処理する、貯めてくる相手に対しては適切に盤面を処理し、”MRC”を着地することを念頭に置いてプレイしてください。
シータモルト対面
新弾最強デッキです。”Nワールド”がゲロ重いですが、逆に”N”を引かれなければかなり余裕をもって立ち回れます。”N”を打たれないために”N”の着地前に”ジェニー”を当てるようにしましょう。”N”さえ打たれなければSTで挽回できる可能性も過分に有ります。
ゲームプランとしては、妨害を挟んでリーサルをずらしながら”MRC”を着地。”シューベルト”を2体立て、強固な受けを作ってからリーサル+1で詰めることを目的にします。”シューベルト”が2体立つことで”エクス”→”モルト&ガイハート”をプレイされても盾が4枚増えるため、リーサルに届かなくなります。
また”N”を打たれ、”MRC”の着地が難しい場合は”ヴォルグ・サンダー”でビートするプランを取る場合もあります。しかし、”吸い込む”1枚で簡単に返されてしまうため、最終手段として考えてください。なるべく諦めず、”MRC"の着地を目指しましょう。
【シータモルト】対面では”デスゲート” "炎獄”のどちらも有効なため、キープしておくことが望ましいですが、どちらかと言えば複数盤面を処理できる”炎獄”を抱えておく方が多い印象です。状況にもよりますがマナ置きに困ったら参考にしてみてください。
この対面はある程度STが捲れることを前提にしたプレイを強要されることも多く、STが引けなければ簡単に殴り飛ばされることもしばしばです。そのため少しでも”デスゲート”や”ヤミノオーダー”の役割を強く持たせるため、墓地に”MRC”や”ホネンビー”を用意するようにしてください。
ドロマーオラクル対面
ほぼすべてのデッキに明確な不利対面がないデッキです。【ドロマーオラクル】は高い安定感と”オリオティス”のメタで徐々に盤面を制圧していくデッキで、気づけばリーサルが揃っていることもしばしば。【MRC】は特に”オリオティス” "オリーブオイル”がどちらもキツいです。ですが【ドロマーオラクル】自体のデッキパワーは高くないため、一度でも”MRC”が着地してしまえば、ほとんど捲られることなく勝つことができます。
全体的なゲームプランは相手の光臨持ちクリーチャーを処理しながら盤面が広がるのを最小限に防ぎつつ、”MRC”の着地を目指していきます。
具体的には
序盤
”ジェニー”や”ヤミノオーダー”で妨害し耐え凌ぐ。
中盤
超次元呪文や”デスゲート”でリソースを回復しながら妨害を行う。また”スクラッパー”2種を複数使用し、相手の盤面を大きく処理する。
終盤
”ヴォルグ”+”MRC”で動き”シューベルト”を2体出して制圧
この流れをメインプランとして動きます。
”ヴォルグ・サンダー”を着地しても”オリーブオイル”で返されてしまうため、確実に”ヴォルグ・サンダー”+”MRC”でプレイできる確信がない時はプレイしない方が賢明です。
また、”ドロマーオラクル”対面は”デスゲート” ”炎獄”の役割が大きいため、なるべくマナに埋めず手打ちできるよう最低1枚、余裕があれば2枚抱えておいてください。”炎獄”は言わずもがな多面処理で光臨持ちを複数処理できます。”デスゲート”は”ストロガノフ”に当てて”ジェニー”を蘇生することで、”陰謀と計略の手”のような動きができ、”ストロガノフ”を実質破壊できる数少ない手段です。
”ドロマーオラクル”対面はとにかく試合が長期化しやすく、プレイの分岐も多く存在します。相手の手札を常に把握し、どこで”ヴォルグ・サンダー”を挟むか、適切に除去を当てるべきタイミングはどこかを常に意識してください。長い試合中、常に頭を使う必要があるためプレミを誘いやすい対面ではありますが、逆に言えば長い試合の中でトップ解決する可能性やプレミを捲れる可能性も過分にあります。負け確になるまでリタイアしないで下さい。
ビマナ対面(シータ刃鬼、4cサイクリカなど)
ナーフが決まったNew最強デッキ。普通にAllでも強いです。Allでは”オリーブオイル”が採用されているケースもあります。
基本的には【シータモルト】対面と変わらず、”N”を落とすために”ジェニー”をキープして戦います。また【シータモルト】対面では”炎獄”を優先してキープしていたのに対し、【ビマナ】対面では”デスゲート”をキープして戦います。”ビマナ”では中型のリソース札(パンツァーや四ツ牙など)が展開されることが多いため、”デスゲート”+妨害やリソースで動くことで相手のリソースの伸びを阻害することができます。
ビマナのキルターンは7ターン以後であることが多いため、それまでに決着をつけるようにプレイします。具体的には”ババン”が着地するまでにとどめを刺しましょう。”ビマナ”はSTがふんだんに採用されてますが、半分以上がリソースを稼ぐSTなので、有効なSTは”吸い込む”と”母なる大地”の二種だけです。そのため後ろ向きに貯める必要はありません。リーサル+1の打点を意識して殴りましょう。”シューベルト”が立っていれば1枚程度の”吸い込む”や”大地”は問題なくリーサルが通りますが、万一2枚捲れる可能性を考慮し、リーサル+1を作るように意識して下さい。
ライゾウ対面
All史上、最も嫌われたデッキ。”ロマネスク”を捥がれた後もぼちぼちいるデッキタイプです。【ライゾウ】で一番危惧すべきことは”ライゾウ”から”ナンバーナイン+ドラゴ大王”などの複数のロッククリーチャーで盤面を制圧されることです。”ライゾウ”が着地しなければどうにでもなるので全神経を注いで”ライゾウ”の着地を妨害しに行きます。
”特攻人形ジェニー”の頁で前述したとおり、”ジェニー”をギリギリまでキープしましょう。具体的には”ライゾウ”が着地する前のターンに”ジェニー”を当て、”ライゾウ”を抜きに行きます。”永久龍”を抜いた貴方は日頃の行いを反省してください。
”ドラゴ大王”や”ナンバーナイン”が単騎で並ぶ分には”デスゲート”や”ヤミノオーダー”で問題なく処理できます。特に”ミステリーキューブ”が採用されている【ライゾウ】には”デスゲート”で返す試合も多いためできるだけキープしてください。
また【ライゾウ】はSTの質が高くありません。【MRC】に対して有効STになるのは”イージス”だけです。そのため、最悪”ライゾウ”を落とせなかった際には”ヴォルグ・サンダー”+”MRC”+”勝利ガイアール”でリーサルを作り無理やり通す状況もあります。もしこのプランを採る際は必ず”ヴォルグ・サンダー”から殴るようにしてください。こうすることで後ろに”MRC”が控え、もし”イージス”がトリガーしても”炎獄”や”デスゲート”で処理してリーサルを通せます。
白緑アガサ対面
前New環境の覇者。Allでは”お清め”と”シュバル”が採用でき、1段階デッキパワーが上がります。
こちらも【ライゾウ】対面と似たプレイで、”アガサ”が着地する前のターンに”ジェニー”をプレイし、"アガサ"の着地を阻害します。”アガサ”が着地してしまった場合は”デスゲート”で処理することで盾から”アガサ”が沸くことなく安全に処理できます。
【白緑アガサ】は手札を稼ぐ手段が乏しいため、ハンデスや除去を適切に打っていれば基本的には負けません。”アガサ”の着地ターンに注意しながらプレイしましょう。
またこのデッキ相手にも”シューベルト”は1体だけ出すようにしましょう。”フェアリーライフ”から手札を増やされたくないのも勿論ありますが、”雷獣ヴォルグ・ティーガー”が”アガサ”というデッキに大きく刺さるのが一番の要因です。”雷獣ヴォルグ・ティーガー”は最高コストのカードをハンデスできますが、【白緑アガサ】の最高コストは”アガサ”と”ミルザム”の9コストであり、どちらも【白緑アガサ】の中核を担うカードです。これらをピンポイントで抜ける”雷獣ヴォルグ・ティーガー”は非常に優秀なため、私は”シューベルト”よりも優先して出すようにしています。
白単サザン対面
Newでの環境上位、”オリオティス”が軒並み刺さるためAllでもよく見るデッキです。”オリオティス”と”シュライバー”がそこそこ怠いので、どちらにも有効な”ヤミノオーダー”をキープしながら戦います。またデッキの性質上、小型が横に広がっていくデッキなので”炎獄”も刺さります。”ガガ・アルカディアス”が着地するとかなり厳しくなるので”ガガ・アルカディアス”より前に”MRC”を着地できるようプレイしましょう。【白単サザン】には墓地メタが採用されていないため、”MRC”が着地すれば勝利が濃厚になります。
”MRC”の除去手段は破壊やパワーマイナスしかありませんので、”エバーラスト”の耐性が効きませんし、かなり余裕をもってプレイすることができます。
あとがき
G Izumo Cup 誇張抜きで睡眠時間を削って潜り続けました。正直死ぬほどしんどかったです。今期はのんびり最終目指します。
昨日誕生日でした。よければ投げ銭していただけると懐が温まります。ケーキ食べたい。好評でしたらまた書きたいと思います。
謝辞
今回の記事を執筆するにあたり、以下の方々のご協力を頂きました。
この場を借りて謝辞とさせていただきます。またお名前とTwitterアカウントをリンクしておりますので是非フォローをお願い致します。
捲ノ命さん(デッキリスト提供)
へいたんさん(計算式提供)
チームFeltの面々
今回の記事は以上です。ありがとうございました。
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