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音楽未来人教養講座 Archives #005(1/8)『「耳を鍛える」の未来』Part1

株式会社インビジ(代表:松尾謙二郎)と、多目的スペース「御茶ノ水RITTOR BASE(リットーベース)」(運営:株式会社リットーミュージック)は、音楽ビジネスの未来を毎回多彩なゲストとともに考える連続ワークショップMusician’s New Experience Project 「音楽未来人教養講座」の第5回を2022年3月31日に開催、オンライン配信しました。

※2022年3月31日にオンライン配信したものをnote用に再編集し公開しています。
※掲載内容は、配信時点の情報であることにご留意ください。

第5回のテーマは『「耳を鍛える」の未来』
【全8Part】

音楽を生業にする私たちは、それがどんな職種であれ、常日頃から様々な音に接しています。「楽器から」「スピーカーから」「パソコンから」直接出る音や、レコーディングされた音など実に様々です。そしてその音を“どう聞くか”、“どう伝えるか”は非常に大切なスキルといえます。
また、音自体を評価したり表現するうえで、いろんな言葉が飛び交っています。オーディオ評論家のいう「粒立ちのよい音」とか、クライアントのいう「もっとまるっとした音」とは、実際どんな音のことを言うのでしょう? 収録に立ち会って、エンジニアの話す「1,000Hzの音」や「6dB小さく」といった会話をさっと理解できるでしょうか?
多くの人と協働して音楽を作る上では、お互いの「基準」が明確でないとコミュニケーションがうまくできません。つまり、より具体的で正確な情報をやり取りするスキルが必要ということです。

そこで第5回「音楽未来人教養講座」は、現代の音楽家にとって「耳を鍛えること」「音を表現すること」の重要性について切り込んでいきます。
「聴能形成※」という、耳を鍛える学習プログラムの専門家である河原一彦先生と森尾謙一氏を招き、日々現場で「音」を媒介としたコミュニケーションに奮闘しているインビジ代表松尾謙二郎がモデレーターを務めます。

音に対する表現の幅を広げたい方、クライアントやエンジニアとのコミュニケーションをより円滑に進めたい方、自動車や電化製品などのサウンドデザイン、オーディオ機器の音質向上といった音響技術者の仕事の最前線に関心をお持ちの方など、多くの方々に購読していただきたい内容です。

※聴能形成とは
音響技術者に必須とされる、音の物理特性に関する幅広い知識や最新の技術に関する知見に基づいて、音の違いを表現し、他者に伝える能力を習得するプログラム。大学など教育機関をはじめ、企業でも業務上のコミュニケーション向上のために導入されています。

Part1:イントロダクション〜ゲスト紹介▼



#002 Guests:

河原一彦(かわはら かずひこ)
九州大学大学院芸術工学研究院 准教授
1964年生まれ。九州芸術工科大学音響設計学科卒業、九州芸術工科大学大学院情報伝達専攻修士修了。1989年、東亜特殊電機(現在TOA株式会社)入社。ディジタル信号処理プロセッサ、ディジタルミキシングシステムの開発に従事。1991年、九州芸術工科大学助手。九州大学との統合を経て、2007年九州大学大学院芸術工学研究院助教。2019年より現職。ネットワーク音響の応用、スピーカの評価技術・利用技術、聴能形成の訓練開発等に関する研究に従事。日本音響学会 音響教育委員会委員長、Audio Engineering Society (AES) Vice President (Asia Pacific)、AES Education Committee Vice Chair (Asia Pacific) を務める。

森尾謙一(もりお けんいち)
日本音響エンジニアリング株式会社 ソリューション事業部 副部長
1980年生まれ。京都大学工学部地球工学科卒業、同大学院工学研究科都市環境工学専攻修了後、2006年日東紡音響エンジニアリング(現 日本音響エンジニアリング)入社。入社1年目から聴能形成システム"真耳"のソフトウェア開発を担当。その他、ビッグデータによる航空機騒音自動識別技術や手のひらサイズの音響カメラ"SoundGraphy"など開発業務に従事。近年は聴能形成運用支援サービス"真耳Online"を立ち上げ、システム提供のみならず、訓練コンテンツの開発や社内外での聴能形成講師として聴能形成の普及に努める。

Moderator:

松尾謙二郎 (まつお けんじろう)
サウンドアーティスト、作曲家、音楽プロデューサー、テクニカルプロデューサー株式会社インビジ、株式会社coton代表取締役 福岡県出身新しい音の価値と経験(サウンド・エクスペリエンス)を創造することをミッションに、サウンドデザイン、楽曲・映像制作、アートインスタレーション、インタラクティブデザインなど行う。コンセプトは「音楽拡張」

(2022年3月31日現在)


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音楽未来人教養講座 #005「『耳を鍛える』の未来」

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