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①高い成長力を持つ小型株 $WRAP アナリストの予想売上成長率194.10%

企業概要

WRAPは携帯遠隔拘束装置などを開発するセキュリティテクノロジー企業です。

Wrap Technologies, Inc.は、公共安全の技術とサービスを提供する企業で、法執行機関やセキュリティ担当者向けのポリシング・ソリューションを開発しています。同社が開発したBolaWrap 100は、手持ち式の遠隔拘束装置で、8フィートのボラ式ケブラーテザーを放出し、10~25フィートの範囲で対象者を絡め取ることができます。アメリカ大陸、ヨーロッパ、中東、アフリカ、アジア太平洋地域で事業を展開しています。同社は2016年に設立され、アリゾナ州テンペに本社を置いています。
出所:Yahoo Finance



驚異的な成長速度

時価総額は267M程度とかなり小規模の会社です。売上は6M程度です。PSRは50に迫るもので、一般的には非常に高い数値かと思います。これはこの会社の成長力が評価/期待されているためかと思います。

出所:Finviz

成長率が高く売上はQ/Qで194.10%と驚異的です。2018から2年連続高い成長を記録しています。これは今後の成長を保証するものとは言えませんが、アナリストは高い予想を出しています。

出所:Yahoo finance

大型よりは小型の方が高い成長率に関しては優位性がある部分もありますが、それでもWRAPの成長率は驚異的です。テクノロジー領域のマイクロサイズの銘柄で見るとWRAPは12/45という好位置にあります。

出所:Finviz

成長力の源泉①:TASER(現AXON)とCEO

成長力の源一つはCEOかと思います。WRAPのCEOであるスミスは、WRAPの先行企業ともいえるTASERで取締役会長まで務めており、この企業はWRAPと近い領域で年20%以上の成長を持続している超優良企業です。ここで、販売周りで市場のニーズを把握し、コネクションをつくり、勝ち方を学んだスミスの存在は非常に大きいと思います。以下に、WRAPのHPにある紹介文の機械翻訳を引用します。

スミスは、1993年にTASER International(現Axon Enterprise, Inc. 2006年10月から2012年2月に引退するまで、TASER社の取締役会会長を務めました。TASER社での最も重要な役割と責任の中でも、スミス氏は国内外の販売を管理し、100カ国以上の17,200以上の連邦・州・地方の法執行機関への販売を含め、TASER社製品の販売と流通を大幅に拡大しました。2012年には、アキレス・テクノロジー・ソリューションズを設立し、子会社のATSアーマーを通じて、法執行機関や軍用の弾道ソリューション製品を開発しました。
スミスは、法執行機関向けにテクノロジーを販売する、オペレーション、ロジスティックス、製造、グローバルセールス、マーケティングの幅広い経験を持つ、実績あるエグゼクティブです。
アリゾナ大学で生態学・進化生物学の理学士号を、北アリゾナ大学でMBAを取得しています。
出所:WRAP



AXON(TASER)の製品の改良版を狙った製品も開発しています。

Wrap Technologies Introduces A Policing Tool That Will Rival The Taser

ちなみにCOOもまたTASER出身です。

成長力の源泉②:買収の活用




まだ小規模の会社ですが、先を見据えた投資ができており、買収も活用しています。VRという今後が期待される技術を持った企業であるNSENAを買収しています。NSENAはVRを使ったトレーニングの開発・提供を行う企業です。

海外展開が進展している

案外に米国株にも多いのが展開が国内に閉じており成長が早期に頭打ちとなってしまうパターンです。この点に関してはWRAPは懸念が少ないのではないかと思います。Motley Foolによれば2020/1時点ですでに「米国ではすでに150以上の機関から注文を受け、26カ国にBolaWrapを納入しています。」

出所:The Motley Fool

つい最近もイタリアのジェノバでBolaWrapのフィールドトライアルを開始しておりグローバルな活動をしている様子が伺えます。

リスク

WRAPは高い成長力を持ち、ノウハウを知るCEOがいる一方で小型企業かつ市場に強力な競合(AXON)を持つ企業であり、リスクも多くあります。

以下の記事にあるように、小規模であるために製品のポートフォリオは充実しておらず、爆発力がある一方で売り上げは不安定とならざるを得ません。また、ビジネスモデルもAXONが採用しているリカーリングモデルではないという点が指摘されています。

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