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投資戦略を見つめなおす

「戦略」について考えたことありますか?

戦略という言葉はよく目にしますが、理解の度合いは真っ二つに割れる模様。既に理解されている方は、本記事をひとつの意見としてお読みください。今まで理解できていなかった、考えたこともなかった、という方は、この記事を考えるためのきっかけにしてもらえると嬉しいです。

「戦略」という言葉を紐解く

Wikipediaによれば、戦略とは以下のように定義されています。

戦略(せんりゃく、英: strategy)は、一般的には特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で力や資源を総合的に運用する技術・応用科学である[注釈 1]。

出典:wikipedia -戦略-

この定義に沿って、ダイヤモンド戦略がなぜ戦略と呼ばれるのかを私なりに説明すると、以下のような表現になります。


ダイヤモンド戦略は、「高い利回りで確定利益を得るために、過去数年の値動きを参考にしながら、事前に定めた予算を運用する技術」だから、ダイヤモンド戦略と呼ばれます。


私は戦略を、目的を達成するためのストーリーやシナリオ、と捉えています。ここで大事になるのは、目的の方です。戦略が目的を達成するための技術と定義される以上、目的を明確に定めて初めて、適切な資源運用ができることになります。反対に運用手法を先に定めた場合は、達成できる目的が限られる恐れがある、ということは意識した方が良いと考えられます。

投資の場合、資源を運用する手法は証券会社やブロガー等の有識者が提供してくれます。しかし、自分が達成したい目的が何か、が曖昧なままでは、どんなに良い手法でも使いこなすことはできません。きっかけは単に「お金を増やしたい」で良いかもしれませんが、時々立ち止まってご自身の目的を具体化していくことで、より適切な手法にたどり着き使いこなすことができるのではないでしょうか。

自動売買戦略の特徴から考える達成可能な目的

戦略が目的達成のためのシナリオである以上、シナリオの特徴によって達成しやすい目的にも違いが出てくると考えられます。そこで、私が今取り組んでいるFX/ETFの自動売買戦略を例として考察します。

トラリピやトライオートに代表されるFX/ETF自動売買は、CFDをベースに発注行為の自動化を組み合わせた手法であるため、大きく以下のような特徴があります。

  1. レバレッジを利かせられる(CFDの特徴)

  2. 利益確定を頻繁かつ自動的に繰り返す(自動化の特徴)

  3. 売りからエントリーすることができる(CFDの特徴)

1.については、強制ロスカットリスクを負う代わりに資金稼働率を高めることができます。2.は設定にも依りますが、手動トレードと比べて利確頻度が高いため、キャッシュ・フローを高めやすくなります。3.はトレード対象にもよりますが、リスクオフに強い設定を作れます。
しかし、この3つの中で自動売買固有の特徴は2.だけです。つまり、自動売買戦略によって実現できる目的は、突き詰めると、「キャッシュ・フローを高める」ことに限られます。自動売買戦略自体には「利回りが高い」という特徴はないということも、注意したいポイントです。

下記、BiscuitBearさんの記事がとても参考になりますので、ご一読ください。

自動売買ではありませんが、手動トラリピのパイオニアであるめがねこさんの戦略「めがねねこFR」と自動売買を対比するとわかりやすいかもしれません。この戦略は自動売買ではないので前述した2.の特徴はありませんが、1.と3.の特徴を戦略の一部として活用することで、資金効率を高め安定した利回りを獲得する、という目的を達成しようとする意欲的なつくりになっています。(単にレバレッジを利かせるのではなく、通貨ペア同士の相関や利幅、レンジ設定など総合的に工夫することで効果的にレバレッジを利用する戦略である…と筆者は解釈しています。)


おわりに

記事執筆時点(2022年1月末)で米国株が大幅な調整相場に入っており、投資方針を見直す良いタイミングを迎えています。このような相場では、自身の目的を改めて見つめ、確信をもって戦略を用いる必要に迫られます。長期での資産運用に取り組むにあたって、芯を定めることはとても大切です。この記事が、読者様が考えを深めたり、見直したり、考え始めたりするきっかけになれば、幸いです。

文責:Ony@トラクラ

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