ナムラクレア悲願の戴冠へ(スプリンターズS 23 ラップ分析)
はじめに
スプリント路線でトップを張る馬たちは、実力伯仲の横一線という印象が強いですが、今回はナムラクレアの走りに注目します!
2歳夏に仕上がりの早さを見せて重賞を勝利。3歳春には、桜花賞でスターズオンアースの0.1差の3着に入り、たんなる早熟馬ではないところを示しました。その後はスプリント路線に転向。続く函館スプリントSで古馬を相手に完勝し、一気に短距離界の次世代のエースとして頭角を現しました。
函館スプリントSでは負担重量が50キロと非常に軽く、乗り替わりも噂されましたが、浜中ジョッキーはいつも以上の減量を自分に課し、その手綱を誰にも譲りませんでした。ナムラクレアの素質をよく伝えるエピソードです。
しかし、スプリンターズSは荒れやすいG1で、昨年も8番人気ジャンダルムと7番人気ウインマーベルのワンツーでした。前日オッズで1番人気を背負っているナムラクレアは、人気通りに戴冠することができるでしょうか。
ラップグラフ
・スプリント戦ではありがちの、右肩下がりのグラフ。苦しくなっても最後まで止まらない、終盤の底力が問われる展開がベースとなる。
・ラストを除き、1Fが11.5を切ることはあまりない。少し緩めのペースで結果を出して来た馬には辛いかも。
・良馬場なら勝ち時計は1分8秒を切るくらい。1分7秒前半での決着もざら。スプリントの頂点を極める舞台だけあって、持ち時計にも少し気にしてみたい。
気になる馬
ジャスパークローネ
気分よく逃げさせると、しぶとい二枚腰で相手を競り落とす底力の持ち主。一気に相手が強化されるG1でも、同じ走りができるかは未知数なものの、やることが決まっている分、鞍上も腹を括って迷いなく競馬を作れるところに怖さあり。とはいえ、同型もいて外枠なのであっさり潰れるかも。それでも12倍つくなら勝負に行きたい。
アグリ
前走セントウルSでは、前残りの展開を中団から差しの競馬で2着と、新境地を開いてみせた。1200の経験値が少ないのが懸念だが、調整過程は順調そのもので、力を出せる状態にあると見る。
本命
ナムラクレア
昨年のスプリンターズSでは5着と馬券内を逃したが、外々を回りつつたった0.2差と、展開の綾といえる内容。今年の高松宮記念では、ファストフォースの乾坤一擲の走りに屈したが、不良馬場をものともせず0.1差の2着。
良だろうと重だろうと関係なく、馬場不問で好走できるスピード・パワー・競馬センスの高さがあり、この馬が1200mという距離で崩れたことは一度もない。今、間違いなくスプリントの頂点にふさわしい存在。
単勝なら2.4倍くらいでも勝負したいところ、前日3.5倍ならまだ甘く見られている。馬券妙味もある。最内枠で直線詰まる可能性はもちろんあるけど、そこまでの不運まで考慮しては馬券を組めない。
ただ、もし重馬場であれば、相手になる馬はいなかったはず。その意味では、他馬もふつうに走れる良馬場というのは、相対的に不利といえるかもしれない。
おわりに
ナムラクレアの戴冠の可能性はとても高いと考えています!G1戦線で鎬を削ってきた相手は、6~8歳くらいの比較的高齢の馬たちが多く、彼らが引退や回避をした結果、スプリントG1の経験豊富な馬が、今回はナムラクレアだけになってしまいました。
アグリやママコチャといった同世代のスプリンターが頭角を現し、人気もしていますが、ナムラクレアは最初から強く今でも強い牝馬です。短距離戦線を引っ張ってきた立役者の一人として、ここはきっちりと勝ち切ってほしいと思っています。
υ`• ﻌ •´υガンガレ!!
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