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後期流産:家族で過ごす最後の日

出産を終えた後、個室に移動しました。
看護師さんにお気遣いいただき、
家族3人で一緒に過ごす時間をつくっていただきました。

写真を撮ったり、
看護師さんと一緒に手型足型をとったり、
抱っこしたり、
夫婦でよく見ているワンちゃんのYouTubeを一緒に見たり、
外の景色を一緒に見たり…

家族3人で一緒に寝ました。

翌朝、葬儀屋さんが赤ちゃんを引き取りに来てお別れをしました。

お別れの時間、呆気なかったな。
火葬前に最後もう一度会えるよね、と思っていました。

その数時間後に退院となり、
荷物をまとめて外に出ると
看護師さんと葬儀屋さんがいて、下までお見送りしますと言っていただきました。

スタッフさん用のエレベーターで1階まで降りたところに
主治医の先生や出産に立ち会ってくださった先生もいて、
少し歩いた先に献花するお部屋があり
そこに我が子がいました。

こんなふうにお見送りいただけると思っていなくて
涙が止まりませんでした。

私たち夫婦、主治医の先生、看護師さんの順で献花しお別れをしました。


入院した初日
「妊娠継続は難しい」と言われたあの日から
1週間以上もお腹の子は元気に生きてくれて
看護師さんは温かい言葉で何度も励ましてくださり
主治医の先生はわたしたち夫婦の意向を尊重して治療してくださりました。

この病院で出産できて本当に良かった。
おせわになりました、ありがとうございましたと
何度もお礼を言って病院を後にしました。


2週間近くぶりに我が家に戻ってきて
初めて、声を上げて泣きました。
本当は取り乱して泣けるだけ泣きたかった。
旦那さんが何度も頭を撫でてくれました。

元気に動く姿を見たかった。
歩く姿、走る姿、成長を夫婦で見守りたかった。
家族3人で一緒に暮らしたかった。


退院後、産後の後陣痛の痛み、排尿痛、立ちくらみや眩暈に耐えつつ
泣いて、涙が枯れて、少し寝てをまた繰り返しています。

明日が火葬の日。最後のお別れの日になります。


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