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人間の脳は創造力に優れているか
昨日は人工知能になんかひどいこと言っちゃったので、今日は人工知能の大好きな部分を書いてみよっと。
突然ですが、あなたは比較的クリエイティブな方ですか?
YesもNoもあると思いますが、その比較対象としてイメージしたのは他の人の存在ではないかと思います。
そもそも、人間は人間以外の創造性についてあまり知らないので、どうしても人間同士の比較になりがちです。
でも、比較対象が人間だけだと、人間の脳というものが客観的に見て創造力を発揮するのに適した装置なのか否かはわかりませんよね。
創造力を発揮する思考システムとして、人間の脳よりずっと優れた設計もあり得るのではないでしょうか?
とか、思ったりしませんか?
するする!(しない?)
人間の脳は元々は生存のために発達し、生存に有利な判断を下すために創造力(火起こしの道具を作ったり、狩の戦術を考えたり)を発達させてきたと思われます。
そうだとすると、人間の脳の主たる機能は生存のために判断を下すことで、創造力は生存を有利にする一つの性質に過ぎないのではないか、という考察ができます。つまり、人間の脳は創造のために設計されたシステムではない。もし世の中に創造のために設計された思考システムがあれば、人間以上の創造力を発揮できる可能性があるのではないでしょうか?
生物の思考システムはどうしても生存ありきになりそうなので、ここで人工知能さんの出番です。
どういう創造性を発揮するためにはどういう設計が必要なのかを妄想するために、人間の脳についてまた振り返ってみます。
人間の脳は、創造的な活動をするに当たって、2つの大きな短所を持っています。
1つは、記憶系統が単一であること。一度記憶系統に情報が入ると、その情報が入らなかった状況での思考はもうできなくなります。これは「先入観」という形で創造力の方向性を制限してしまいます。また、個体間の情報の伝染も起こるので、集団としても創造力の方向性が制限される結果になります。
例えば「宇宙人グレイ」を見たことのない人に宇宙人の想像図を描いてもらうのは、現代ではとても大変です。
一方、記憶を複数系統持ち、記憶からの情報削除を自在に行えるようなシステムでは、このような問題は軽減されます。「グレイを知ってる記憶系統」と「グレイを知らない記憶系統」の両方で宇宙人の想像図を描くことができます。これは一人の人間の脳ではなかなかできないことのように思います。
2つ目はシミュレーション能力の低さです。これは「やってみなければわからない」という言葉に端的に現れています。
しかし、我々は生物である以上、取れるリスクには限度があります。なんでもやってみれるわけではありません。死のリスクはほぼ無意識的に避けてしまいます。リスクの大きいアイディアは選択肢にも上がらなくなり、その先に素晴らしい発展があり得ても実現しにくくなります。
一方、コンピューターはシミュレーションの中では何度でも死んでやり直してを繰り返す事ができます。
人も思考の中でシミュレーションすることはできますが、高度なシミュレーションを何度も高速にやれる人は非常に限られています。ほとんどの人にはとても疲れる作業で「もういいや、やってみなきゃわからん」となるわけです。
人工知能には、これらの問題を克服して人間よりクリエイティブになれる可能性があると期待してます。
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