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2021.5.14『M-1トレーニング 2021』

2021.5.14(金) 『M-1トレーニング2021』配信!

来たる『M-1グランプリ』に向けて、本番さながらのシチュエーションで4分の漫才を15組が披露していく、というライブです。

MCは ”にちょけん” こと 二丁拳銃の2人!3ブロックに分かれてネタを披露する合間に中MCがあり、そこでは1組が呼び込まれてにちょけんとトーク。

「二丁拳銃」というコンビ名は、翁長さんも大好きなTHE BLUE HEARTSの『44口径』という曲の歌詞からきています(たぶん)。私がこの曲を知ったのは、にちょけんが自ら『44口径』をカバーした音源を出囃子として使っていたのがきっかけでした。魂ずが中MCに出てブルーハーツの話をした訳でもないのですが、なんだか思い出しました。

M-1は出場資格が 結成15年以内 になったようなので、魂ずが出られるのはあと4回前後?これは個人的な考えですが、「M-1に向けて!」というよりも、魂ずが魂ずとしてやりたいことをやった結果がそこに繋がれば、というだけで、今いちばんおもしろいのは魂ず!というのは今回も揺るがなかったし、なんならそれがより確信に変わったほど。いちばん、おもしろいんですよ。やっぱりズバ抜けてた気がします。

ネタは、最近の魂ずを凝縮したようでありながら決して焼き増しやただの繋ぎ合わせではない、留まることを知らない向上心が生んださすがの ”実弾” でした。今回も最初と最後、決まってました!惚れ惚れします。ものすごく目立つとか、突拍子もないことをするとかではないけれど、だからこそ息の長い漫才師になることが目に見える安定感。もちろんこの ”安定感” というのは、現状にあぐらをかくということではなくて。常にアップデートはしているけれど、スタンス… いや ”コンセプト” は絶対に崩さないという。”魂ずのコンセプト” っていいワードだよなあ、「なんだよそれ」っていう(笑)


『M-1トレーニング』はネタバレ禁止ということで細かい内容は書けませんが、こんなところでしょうか。

今回やったネタをこのまま持っていくこともないだろうから、別にいいと思うのだけれど… というより、魂ずは何回同じネタやろうが同じレベルでおもしろいからな!!!笑

そうなんです。最近改めて思うんですが、魂ずのネタって何回観ても飽きないんですよね。このネタよりあのネタの方が好きだな、というのはあっても、おもしろくなかったことがない。これ、本当です。一過性のブームや勢いではない、それこそ安定したおもしろさ。いつの時代も生きていける漫才師なんじゃないかと思っています。逆に言うと、勢いが足りないのかもしれない。仮にそうだとして、じゃあ勢いをつけたらいいのか?うーん、それは長く続かない気がする。だからこのままがいい。このままでありながら、魂ずなりのアップデートを重ねていく、重ねる努力ができるのが彼らの強みです。歳も芸歴も、「若手です!」というほどでもなくなってきて、それがまたネタに深みを与えている気もします。

途中間違えて映像をどアップにしてしまった私、「え、老けた?」。

肌ボロボロ翁長さん。


いいじゃんいいじゃん、若々しくないあたり、超魂ずじゃん!!!いやこれ悪口じゃなくて!なんだろう、「魂ずがキラキラしてたらなんか嫌だろ!」みたいな?ネタに説得力が出るというか?あれ、上手くフォローできない、いや ”フォロー” って言ったら悪口ってことになっちゃうけど、違う!そういうことじゃなくて!違うんだ魂ず!まだ怒るのは早い!言葉って難しいね!そんな ”言葉” のやり取りで人を笑わせる ”漫才” って、本当にすごい!しかも魂ずは、他人よりもそこを大事にしているんだもの!顔や動きに頼りすぎない、言葉選びだとか間だとか!!これが漫才師ってやつだな!!!

しかし今回もカッコよかったんですよ。取り返そうとして言っている訳ではなくて!笑 「どうもーっ!」って出てきた魂ずを観たいちばん最初の感想「翁長さん髪切った?」。お前魂ずしか見てないんか。あながち間違いではないけど。どアップになった拍子に足元も見えたんですが… 翁長さんの靴カッコいいじゃん!ただの黒い靴だと思ってたのに、コバシさんと同じようなのだと思ってたのに、根底にあるオシャレ出してきてるじゃん!抜かりないな本当!なんだよ散々「ダサい」って言わせといて、ファッションセンス抜群かよ!(「ダサい」はお前が勝手に言ったことだし言いすぎだから本当に怒られろ) でも、コバシさんも同じの履いてたらそれは違うのよ、いやコバシさんにファッションセンスがないという意味ではなくて、”軟派 コバシ” と ”硬派 翁長” が徹底されてるんですよ。それから翁長さん痩せ(略)

イケメン!キャー!みたいな次元ではなくて、そんな薄っぺらいもんではなくて、生き様のカッコよさ。舞台袖から出てくる指先から、舞台袖に戻る背中が見えなくなるまで。


未だに昔のネタもよく観ていますが、インベージョンの頃にしろボケツッコミ逆の頃にしろ、「魂ず」なんです。魂ず=翁長・小橋川 が創りあげるもの だと思っているので、コンビ名こそ違ったけれど、インベージョンの頃もそう。小橋川だってコバシだってそう。どれも、”なんか全部魂ず” なんです。どれも似通っている、みたいな意味ではなく、それこそコンセプトというか、ボケツッコミを逆にしたって芯が通っている。これってすごいことだと思うんです。じゃあ頑固なのかというとそういう訳でもなく、彼らなりに柔軟に、それがたとえ迷走であっても、頑固じゃ迷走はできない。アップデートをしようとしている証拠だと思います。

”お笑い芸人” に対して ”真面目” と言うことを営業妨害とするならば(ひと昔前はそんなことを聞いたりもしました)魂ずに対して私はとんでもない営業妨害をしていることになる訳ですが(笑) 私が魂ずを好きな理由、それは自分たちがやっていること(漫才であったり芸人としての他の活動でも)に常に真面目に真摯に向き合っているからだと思います。不器用なりに、今の自分にできる精一杯をやること。そして ”精一杯” の先を見据えること。私も器用ではないので、魂ずを見習って、とにかく一生懸命になることを意識するようになりました。ただ、先を見据えるところまではたどり着けていません。まだまだ魂ずには敵いません(私はどこを目指しているのか)。「こういう人にはなりたくないな、そう思われたくてやってるのが魂ずだろ!」って翁長さんは言っているのに(笑)


それと、これよりももっと大きな、私が魂ずを好きな理由。それは、


”おもしろいから” 


です。


魂ず、おもしろいから好きなんです。

めっちゃ笑ったわ!!!

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