【オリジナル】メンデル栄光型【ガイアッシュ覇道】デッキガイド

更新履歴)
12/03…この日時点での構築を更新。
12/04…デッキ相性に5cザーディ対面を追加。


1.はじめに

 初めまして、イヌ科です。
 知らない人に自己紹介するとGP9th優勝のカリヤドネ使ってた人です。あの頃から髪型が変わって「誰?」と言われることが増えました。

 さて、ぼく自身しばらくデュエマから離れていたのですが11月ごろから競技シーンに戻ってきました。
 好んで使っているデッキが今回のタイトルにもなっている【ガイアッシュ覇道】。現状の成績はオリジナルで優勝1回ベスト8が1回。

 僕がこのデッキに惚れ込んだ理由は大きく2つ。
 まずは栄光メンデル基盤のマナの伸びを初体験してしまったこと。バカみたいに2ブーストするもんだから脳汁止まらなくてシャブ漬け顔になっちゃった。

 そしてもう1つこそがこの記事を執筆した動機。
 それは自由枠の多さ、それによってデッキの性質を大きく変えることができることです。

 基盤をもらってから早1ヶ月、色んなカードを試しては抜け試しては抜け……
 パッと見で感じた"ミッドレンジ"という印象はどこへやら、僕のガイアッシュ覇道は全く別のデッキへと変貌してしまいました。

 それを解説するためにもまずはガイアッシュ覇道というデッキを詳しく紐解いて解説していきましょう。
 ちなみにレギュレーションはオリジナルに絞って解説します。僕の地域はオリジナルのCSが多いから必然的にオリジナルの理解度ばかり上がっていく。

2-1.確定枠

画像1

 僕が考えるガイアッシュ覇道の確定枠はたった21枚だけ。
 人によってはメンデル栄光の部分をReライフなどのブーストカードにするアプローチもあるかもですが、
 ドラゴンを多く積む必要がない点で大きく構築が異なるReライフ型まで解説するキャパシティは僕にはないのでメンデル栄光も確定枠ということにさせてください。

 さて、この確定枠こそが【ガイアッシュ覇道】の強さの屋台骨。それぞれを細かく解説していきましょう。


《メンデルスゾーン》《ボルシャック・栄光・ルピア》

 撃って祈れば2ブースト。祈る行程がなければ1ブーストになる確率が上がるので省略は忘れないように。
 その強さは語るまでもなし。ブースト1回で5マナ、6マナのカードに手軽にアクセスできるのは超強力です。

 一見デッキ構築をドラゴンに縛ってしまうように見えるデッキですが、これらの存在こそが自由枠に採用するカードに多様性を持たせています。
 詳しくは有料部分にて解説します。


《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》

 現代デュエマの悪1。その値段は全盛期のニコルをも超える勢い。

 吸い込む内臓マッハファイターで各種革命チェンジに対応、こいつの強さも今更語ることはないしこのデッキでも別に変な使い方をすることはない。
 変に弱いこともほとんどないので余程のことがない限り減らされることはありません。

 また、このデッキにおいてロングゲームをする際は自身をバウンスして効果を使い回す動きをよくやります。これによってサーチカードを撃たずともデッキの中身を一周することが簡単にできます。
 このカードの存在からピン投の殿堂カードや銀の弾丸的なカードに触りやすいこともこのデッキの特徴ですね。

 そして、このカード最大の強みはこのデッキを"メタられるデッキ"として強度を高めていることだと考えています。
 これも詳しくは有料部分に記載します。


《流星のガイアッシュ・カイザー》

 現代デュエマの悪2。登場早々カツキングに追いつけ追い越せと値段はぐんぐん鰻登り。

 効果の強力さは言うまでもありませんが、このカードの最も強い点は場に出ずとも存在をほのめかすだけで相手の行動を強烈に制限する点だと考えています。相手ドロマーハンデスだから墳墓ケアしなきゃな…ってやつと同じです。
 しかもこのカードが制限しているのは墳墓ケアどころでなくデュエマにおいて最も強力な行動である踏み倒し。
 常時場にオニカマスがいるようなものなので、「ガイアッシュが入っている」という情報ひとつで相手は踏み倒しに対して慎重にならざるを得ないのです。


《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》

 ついに《“必駆”蛮触礼亞》以外の相棒を手に入れた覇道くん。ガイアッシュが1体いれば4マナで、2体いればなんと1マナで登場します。このデッキだと1ターンに複数枚出ることも珍しくありません。

 ですがその枚数は2~4枚の幅で変動すると考えます。
 その理由は、このデッキは必ず覇道のみで勝つわけではなく、覇道を絡めた複数の攻め手を組み合わせて詰み盤面を作り上げていくから。
 ガイアッシュ覇道によるカウンターが必要となる対面が多い環境では4枚必須ですが、そうでないなら別に少し削ったところで支障はありません。
 ガイアッシュを絡めなければ8マナを要求するファッティ。その面だけ見ると4枚は適正枚数とは言えません。

 とはいえ赤単色マナなのが偉い場面が多々あるため普通に3枚とか4枚入りがちなんですけどね。


《蒼き団長 ドギラゴン剣》《時の法皇 ミラダンテXII》

 カツキングからの革命チェンジ先として最も強力な殿堂カード2枚。
 どちらも攻めの起点として非常に強力で、デッキの回転率が高いことから多くの試合で勝ち筋として貢献します。

 ちなみにミラダンテの効果は召喚を制限するので、召喚扱いとなるガイアッシュ踏み倒しを無効化することができます。えらい。


《メガ・マナロック・ドラゴン》

 栄光ルピアから繋がる最強の6マナカード。現環境は3色以上を扱うデッキが多いので強く使える場面は非常に多いです。

 攻めの起点やそのまま勝ち筋に絡むことが非常に多いカードで、赤単色であることも強いので特別な理由がなければ採用が推奨されます。


2-2.準確定枠

 確定とは言いませんが、現環境において多くの構築に採用されつつ、ぼくもまあ採用するかな~ってカードはここで解説します。

《ボルシャック・スーパーヒーロー / 超英雄タイム》

 今の環境ではもうおなじみですね。【ゼロルピアジョー星】のジョー星を破壊するカードかつドラゴンとして多くの構築に採用されています。

 このデッキタイプにおける数少ない軽量除去でもあるので、【赤単】や【赤黒邪王門】などのアグロデッキにも重宝します。
 相手がジョー星を抱えるプレイやジョー星を経由せずゲンムエンペラー早出しプランを選択してそうだな、ってときは本体で出すのも【ゼロルピアジョー星】に有効です。

 赤単色なのも偉いのですが【ゼロルピアジョー星】が少ない、などの環境的な要因で0枚になることもあり得るかな~と思います。


3.自由枠について

 さて、確定枠の解説が終わったところで残りの15枠ほどをどう使うか考えていきましょう。

 とはいえ実はこのデッキ、自由枠をどう使うかに関してはかなり繊細にならなければなりません。ポイントは以下3点。

1.メンデルを撃つためのマナセット

 当然ですが2マナでメンデルを撃つためには赤か緑、どちらかの単色マナが必須となります。
 先ほどからさりげなく赤単色を高く評価していた理由がこれ。同様の理由で緑単色カードの評価も高くなります。

2.多色カードの枚数

 このタイトルを踏まえたうえでもう1度確定枠を見てみましょう。
 メンデル4、栄光4、カツキング4、ガイアッシュ4、革命チェンジ2……

 すでに21枚中多色18枚。デッキほぼ全部多色じゃねーか!
 このままだとタップイン地獄に陥るので、単色カードを極力多めに採りたいところです。

 ということで必然的に多色カードの価値は下がり、単色カードの価値は通常のデッキよりも高くなります。

3.デッキの方向性

 極端な話をすると、《凶戦士ブレイズ・クロー》と《勝利宣言 鬼丸「覇」》を同じデッキに入れると漏れなくネタデッキ扱いされてしまいます。
 なぜかといえばそのカードと相性がいい戦略が180度違うからです。ブレイズクローはアグロ戦略との、鬼丸「覇」はランプ戦略との相性が優れています。
 僕はこのようにカード同士の相性がいい戦略が違う場合、「向いている方向が違う」なんて言い方をします。当記事でも同じような言い回しをよく使うことになると思います。

 【ガイアッシュ覇道】というデッキはよく"ミッドレンジデッキ"に区分けされると思います。早いゲームから遅いゲームまで、あらゆるレンジに対応できるのがミッドレンジのいいところというのが通説。
 であれば残りの15枚もミッドレンジと相性のいいカードを積めばいいか……と一瞬思ってしまいますが、一概にそういうわけでもありません。

 例を挙げると、《“龍装”チュリス》などのアグロ戦略のみと相性のいいカードを多少積んだとしても、デッキ全体があらゆるレンジに対応できるミッドレンジに寄っているために邪魔な要素にはなりにくいです。
 その結果、最終形態としては”手札によってアグロもできるミッドレンジ”としてデッキが成立します。

 が、同時にここに《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》のようなカードまで入れてしまうと"アグロもランプもできるけど手札の噛み合い方がちぐはぐになりがちなミッドレンジ"になってしまいます。
 想像してみましょう、ドルガンとVANが同時に来る手札を………まさに最初例に挙げたブレイズクローと鬼丸「覇」の関係と非常に似通っていることが分かると思います。

 このように、個々のカードが向く方向性というのはある程度統一させてあげたほうがデッキとしてやりたいことが明確になりやすいです。

4.アグロアプローチ

 方向性が大事、という話をしたところで実際の構築例を見ていきたいと思います。まずはアグロから。

画像2

 様々な理由が重なって確定枠が一部抜けてしまった。

 ということで、これが"アグロもできるミッドレンジ"【ガイアッシュ覇道】の一例です。
 "ドルガン閃"パッケージを取り入れてそれと相性のいいモモキングRXを積んでアグロを狙った構築です。

 ……ですが、もう聡明な読者なら気付いているはずです。
 【ガイアッシュ覇道】でこのアプローチを行うには様々な障害があると。

1.多色枚数

 ドギラゴン閃4枚が多色!モモキングRXパッケージが全部多色!このままじゃデッキの8割以上が多色!わーっ!!

 必ずしも2コスト初動を行う必要がないことからメンデルスゾーンをリライフに変え、ドルガンに対応していないことからミラダンテが抜け、なんとかやりくりしようとしても多色枚数24。実にデッキの半分以上を占めています。
 これがどれくらいヤバいかというと《裏切りの魔狼月下城》が4枚入れれたころに多色武装ビマナ作ってたときと同じ枚数の多色が入っているくらいヤバい、つまり4ターン目まで毎ターン多色セットが現実的なラインってくらいヤバいです。

2.アグロ×踏み倒しの現環境における問題点

 そもそも僕は現環境において"ドルガン閃"によるアグロをあまり評価していません。
 その理由は王来編から多く登場した軽コストメタクリーチャーの存在です。

 例えば【ジョー星】のセガーレや【赤単】の各種2コスメタクリ。
 なんなら自分が採用しているガイアッシュですら刺さってしまいます。返しに覇道が飛んできて吹っ飛んじゃいますね。

 他にも受けの硬い各種【5c】がキツいなど、ただ踏み倒しとデカブツだけに頼ったアグロは現環境にマッチしているようには思えません。
 踏み倒しを伴うアグロはもうそのまま殺し切るくらいの勢いじゃないといけないんじゃないかな。バスターアパッチリュウセイが恋しい。


★Column.1 メンデル栄光基盤の特徴

 2つ目のアプローチに入る前に、先ほどチラッと話に出したメンデル栄光基盤が採用カードの幅を広げていることについてお話ししたいと思います。

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