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【ELセミファイナル】インテル−シャフタール プレビュー

こんにちは🐯

今回は初挑戦!ELセミファイナルのインテル−シャフタールのプレビューです。

本記事はTwitterのフォロワー様きっかけで執筆いたしました!こんな3流マッチレビュワーにリクエストして頂き、本当にありがとうございます…!

●内容

データと筆者がチェックしたシャフタールの試合のインプレッションを元にプレビューしていきます。

・データについて
各データサイトを参照しましたが、データそのものは今回記載せず、データからの考察を記すのみとしています。

またデータ参照の対象はELだけです。

・チェックした試合について
CLグループリーグ(×アタランタ0-3)
ELラウンド16(⚪︎ヴォルフスブルグ2-1)
ELラウンド8(⚪︎バーゼル4-1)

データも試合も分母が小さいのであくまで参考程度にお読み下さい🙇‍♂️

●システムについて

シャフタールは4-2-3-1表記のフォーメーションですが、実際は攻守に渡り4-5-1(4-1-4-1)がベースです。

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まずはここを念頭にして頂けると次項がスムーズかと思います。

●ボール保持について

・データインプレッション 

✔︎パスアテンプト(試みた回数)、パス成功率ともに良好。にも関わらずプログレッシブなパス(ここでは【ゴールに向かい、かつ効果的なパス】とイメージして下さい)が非常に少ない。
✔︎ミドルサードのボールタッチが多めに対し、アタッキングサードのボールタッチは少なめ。
✔︎組織的な攻撃は得意ではない(=チャンスの質が良くない)。
✔︎しかし決定力がある(=個での得点が多い)。

ポゼッション率は高いですがボールを握るのではなく、縦に突破する為の仕込みでアテンプトが多くなる形でしょうね。ただ、最大の目的はボール非保持にあると思います(後述します)。

着目すべきはこんな簡単なデータだけでもアタッキングサードでの勢いや迫力が感じられる点。端的に言えばイケイケなチームですね。笑

・戦術インプレッション
バーティカル(縦方向)な攻撃に特化したチームです。チームに多く在籍するブラジル人アタッカーたちによる縦の突破で一気にゴールに襲いかかるのを得意としています。

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キーになるのはアウトレーン。ここをいかに突破できるかがシャフタールの生命線でしょう。
その為、SBは高めに位置取りし、CHが1枚降りてビルドアップのボールの引き出しとネガティブトランジション対策のタスクを担うのが特徴です。

遅攻時は無理に攻めずミドルサードでレーンを変えるパスを多用し、ブロックを揺さぶってくるのでパスアテンプトが多い=ポゼッション率が高い形になります。

・選手インプレッション
タイソンはチームが不得手としているプログレッシブなパスを出せる選手です。ドリブルも得意でチームで最もボールを前進させるのが上手いプレーヤーと言えるでしょう。

ただ、ボールが集まる分、ロストやコントロールミスも最も多いです。噛み合わせ的にゴディンがマークすることが多いでしょうから持ち前の守備性能を遺憾なく発揮して欲しいところ。

●ネガティブトランジションについて

・データインプレッション

✔︎ドリブル突破に弱い。
✔︎ハイプレスはあまりかけないし、成功率も低い。

・戦術インプレッション
即時奪回は好条件のみって感じで注力してません、帰陣してセットするのが優先。保持に勢いがある分、裏返されるとスペースや姿勢で不利になることが散見されます。

ドリブル突破に弱いのはこれが要因でしょう。ただし、インテルはドリブルアテンプトがかなり少ないチームなんですけどね。。

・選手インプレッション
ドドーをピックしたいです。シャフタールのサポーターの方には申し訳ないですが、彼は攻撃性能こそ良いものの守備性能はずば抜けて悪いと断じれます。

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コントロールミスやロストなど荒さも目立つので、トランジション時、彼の背後は1つの狙いどころになるでしょう。

●ボール非保持(守備)について

・データインプレッション

✔︎前線、中盤は守備性能が低い(もしくはボール奪取の意識が低い)。
✔︎空中戦に難あり。

ディフェンシブサードでボールを取る割合が多く、アタッキングサードはその逆。かなり重心低めのチームであることが分かります。

おそらく前線、中盤の選手は守備性能が高くありません。が、その分最終ラインには信頼が感じられる点が厄介かも。
ヘタフェやレヴァークーゼンはここに明確なアドバンテージがありましたがシャフタールはどうでしょうか?

・戦術インプレッション
THE ブロック守備、THE ゾーンディフェンスです。イケイケな保持に対して、非保持はお堅いというかとても真面目な印象

押し込まれた際はステパネンコが最終ラインに吸収されて5-3のブロックになるのが特徴で、ライン間をコンパクトにし人数をかけてボールを奪います。

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尚、ボール保持の項でポゼッションの最大の目的はボール非保持にある、と述べました。
これはシンプルにポゼッション率を高めて守備の時間を減らしているという意味です。

至極単純ですがデータだけでなく、試合を見てもシャフタールの守備力はお世辞にも高いとは思えません(またまたサポーターの方、申し訳ありません)。なので、あながち間違いでもないと思ってます。

・選手インプレッション
左SBのマトヴィエンコ(元々はスタメンCB)はチームの核かもしれません。
長期離脱中のイスマイリー(SBでNo.1の攻撃性能を誇る)の代役を務めていますが、ボール保持の面でも穴を埋めてますし、非保持は元CBの要として当然の貢献を見せています。冬にアーセナルが狙ってた噂がありましだかこれは頷けます。

結果としてシャフタールの左サイドは総合力が増したと思っていますが、一方でサイドにマトヴィエンコを持ってくることで、ルカクと相対するCBは出場機会が多くないサブになる可能性が高いです(ボンダル?ホチョラヴァ?)。ここがどう転ぶかは試合のターニングポイントになるかもしれません。

●ポジティブ・トランジションについて

・データインプレッション

✔︎ドリブルアテンプトが非常に多い。
✔︎ロングパスが少なく、ミドルパスが多い。
✔︎クロスが少ない。

・戦術インプレッション
シャフタールの最大の武器でしょうね。ブラジル人アタッカーの推進力を活かしたショートカウンターで一気に襲いかかります。

もちろんトップの選手が決め切るのに越したことはありませんが、シャフタールの驚異は2列目の厚み。ここにも得点力があるのがこわいです。

・選手インプレッション
↑の厚みを作る鍵になっているのはモラレス。チーム得点王のモラレスはテクニックもあるラウムドイター(広範囲に動き回り、スペースやチャンネルを突く選手)といった印象。

バイエルンのミュラーをイメージしてしまいました。フィニッシュポイントを嗅ぎ分けるだけでなくデコイランも抜群で、非常に捕まえづらい選手です。

クロスが少ないのはこのモラレスが1トップな為でしょう。明確なターゲットマンがいないんですよね。

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その為、サイドやハーフスペースからダイアゴナルなキーパスを多用してきますが、インテルがこの対応を不得手にしているのが気がかり。

●まとめと妄想

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長々記載しましたが、一言で言えばシャフタールは「強い」です。

個人的に試合のポイントはどう失点を免れるか、ではなくどう点を取るか?だと考えてます。

データを見ても試合を見ても人数や体勢が整っていないシャフタールの守備は質がガクンと下がるのでリードしてる状態を保ち、相手を前がかりにさせるのは試合を優位に進められると妄想してます(ただし、ボローニャ戦のようになるのはダメ!絶対!)

なので、スタメンを前回と同じと仮定して、前半をドローで折り返すようなら(内容にもよりますが)、

エリクセン→ELではチーム1となるキーパス、プログレッシブなパスを通し、チャンスクリエイターとしての実力を証明している。

センシ→スモールスペースで質的優位を出せるのでシャフタールのブロック守備と相性が良さそう。出場できるのか?

のどちらかは早い段階で見たいと思っています。

以上です。

インテルはウクライナのチームとは相性が良いので今回もしっかりと実力を発揮して、FINALの舞台へと進みましょう!!

FORZAINTER!! ⚫️🔵

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