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『花鳥』

こんにちは!Ring Artistのinsulaです。

さて、お振込の口座名義が変わりましたので、気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、最近入籍したので苗字が変わりました。
名前で呼ばれることがあまりないのでご存じない方も多いかもしれませんが、プライベートのご報告でした^^

さて、現在応募受付中の『指環のサイズオーダー体験』ですが、少しづつお申し込みをいただいておりまして嬉しい限りです。今の一番人気はやはり『金木犀』です!

そこで今回使用するリング枠『花鳥』デザインのご紹介をさせてください。

はじまり

これまで「花枠」としてオーダーなどをお受けしてきたデザインですが、かなり初期に資材屋さんで見つけた花枠のデザインと踏襲しております。

こちらが以前の『魔法の指環体験』で作成していたリングです。ちなみに現在もこのカボションタイプのものは以前のデザインでオーダーできます。(特にお申し出がない場合は新しい『花鳥』デザインで作成しています。)

この手作り感がある感じもとっても気に入っており、またたくさんの方に手に取っていただいたデザインでもあります。

最初は小さな石枠を、銀の線をなまして丸く曲げたリング部分に一つ一つろう付けしていました。このろう付けが小さいものほど難しく、どうしても真ん中を取れなかったり、少しずれたりしてとても大変でした。それでもたくさん数をこなすうちに少しづつこれならなんとか販売できる、というところまで来たと思います。

じきにその中で上手にできたものを型に取り、鋳造を依頼するようになって、大幅に時間と手間を短縮できるようになりました。これならば量産できるかもしれない、と始めたのが『魔法の指環体験』です。大変ご好評いただき、毎回40〜50本ほどのリングを作成させていただきました。

たくさんの部分を外注できるようになったものの、研磨と石留めは自分でやらねばなりません。特に研磨が仕上がりに大きく影響します。段階を省略すれば安っぽくなり、丁寧にやればとても全てをやり切ることができません。石留めを失敗すれば全ての鋳造も研磨も一からやり直しとなります。その手間から個展など他の業務まで手が回らなくなってきてしまいました。

そこで最近、そもそも花枠のデザインを一から指示して作ってもらい、そのまま製品化するところまでお願いする。という方向へ舵を切りました。「作る」という部分を最小限にし、「ジュエリーデザイナー」として自分の特性を十分に活かそうと思ったのです。

そこで始まりの花枠を踏襲した『花鳥』が生まれました。

できる限り無駄を省いたデザイン。
それでも小さな花のような有機的なデザインを残しつつ、今までの直線的なデザインから少しふっくらと丸みと膨らみを持たせたデザインとなりました。
中に留める石によって花にも蝶にも鳥にも風や月にもなる。そんな日本の「花鳥風月」の思想を込めたデザインになるようにとの願いを込めて『花鳥』と名付けました。

現在

少しづつ、花枠は新しい『花鳥』に切り替わっています。

『宵月』

デザインがシンプルな分、細かい部分に気配りをしています。
石留めの爪がなるべく石を邪魔しないように、先が丸くひっかからないように。マット加工も荒すぎず、細かすぎないようにちょうどいいところを何度も調整してもらっています。細かすぎて均一すぎてもinsulaっぽくないな、と感じたので、このマットな表面加工にはこだわりました。

作り込みすぎないけれど、きっちりこだわる。

そんなinsulaのブランドの精神が表れています。
石のフォルムやクラック、傷などはなるべく活かす。
でも肌触りや質感には妥協しない。
人が作った手作りの風合いは大切にする。

そんな部分を楽しんでいただけたら幸いです。

おわりに

こちらの『花鳥』は2023年の3月にオーダー会でお披露目し、少しづつオーダーや個展でお披露目してきました。ちょっと変わったんだな!と思って愛着を持っていただけたら嬉しいです。

もしよかったら、新しくなった『花鳥』デザインを「指環のサイズオーダー体験」でお試しいただけると嬉しいです。

insula

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