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デザイン『花鳥』について

こんにちは!Ring Artistの insulaです。
今回は新しいデザイン枠「花鳥」についてお話しします!

もともとこれに似たお花の枠の資材を使って指環を作成していたのですが、昨年、もっとinsulaらしいデザインで、細かい部分の形を整えて汎用性を高めようということで、データを作ってもらい完成したのがこちらの「花鳥」のデザイン枠です。

ありふれたデザインで、似たようなものを他の業者さんでみたことがある!という方もいらっしゃるかもしれません。(デザインのパクリというよりもベーシックな型としてよく販売されている形です。)
もちろん、新しいデザイン作成にあたって、形を全く別のものに変えることもできたのですが、あえて最も基本的な形にこだわってみました。

基本的な形だからこそ、細部にとってもこだわっています。何度も職人さんとお話を続け、細部のカーブ、わずかな丸み、爪の長さ、石にどの程度被らせて留めるか、肌あたりのなめらかさ、鎚目の質感、マット加工の程度、出来上がってくるものを何度もやり直していただきながらなんとか形になったものがこちらになります。さらにinsulaの指環は一点ものなので、一つ一つの石に対して細かく作業を指定することでこのバランスで出来上がっています。

花びらやガクのように茎から有機的につながる自然なライン、かといって自由になりすぎない基本の指環を保った形。みたことがないような目新しいデザインではないけれど、毎日見につけて邪魔にならない、気がついたら何十年も使える指環。いつ見ても古くならない普遍的な形。

植物そのものの形ではなく、かといってデフォルメしすぎず「お花」とわかる形。それでいて甘すぎず石の個性を邪魔するほど主張しない。

そういった絶妙なバランスを追求しました。

あくまで指環の主体は石、そしてそれを見る持ち主の方の心とイメージ。
過度なデザインはその邪魔になってしまうと考えました。

今、ルースを持ち込んで格安にジュエリーを作ってくれる業者さんや作家さんもいて、石好きの方はいろいろな楽しみ方ができると思います。(私もいつか素敵な作家さんに持ち込みでジュエリー作ってもらいたい!と考えたりしています。)

でも、ジュエリーデザイナーが作るジュエリーは石をそのまま枠に留めるのとはちょっと違います。ルース(裸石)だけでみた時は綺麗だけど、ジュエリーに向かない石もあります。かけやすかったり、紫外線に弱くて変色したり、サイズや形がイレギュラーだったり。そして実際に金属と合わせて映える石と、そうでもない石があります。合わせる金属によっても見え方は変わります。さらにその石のサイズや特性を見ながら、石枠を0.1mm単位で調整し、爪の長さや留める具合を見て、石が欠けない、長く使っても傷まないぎりぎりのところで留めるのです。(特にinsulaの指環は今は一般的に使われている接着剤やメッキを使わずに仕上げています。)

そうした部分を全部考えながら石を仕入れて初めて、最終的な仕上がりの完成度が変わってくるのです。(最初は私も綺麗な石を枠に留めるだけだと思っていました。)

以前自分で作っていた花枠のデザインも手づくり感があって、ラフな形が好きなので時々作りますが、新しいこの「花鳥」のデザインは自信を持ってお勧めできるinsulaの代表的なデザインです。「花鳥」の名前は「花鳥風月」の言葉から取り、四季折々の動植物に合わせて指環を楽しんでいただきたいという思いで名づけました。いつか「風月」のデザインも作りたいですね!

シンプルでお花の形で指環のリング部分に鎚目がついているリングは多分日本だけでも似たようなものはあると思います。それでも、石の輝きや金属の質感、肌触りなどに妥協していないので、「違うな」と思っていただけたら嬉しいです。

ちなみに現在「花鳥」のデザインに限り、ルース持ち込みでの作成も行っています。石の硬度が7以上(サファイヤやベリル、ガーネットなどは大丈夫です!)の石でラウンド(円形)の物、2.5mm~6mmサイズくらいの石でしたら対応できますのでご相談くださいませ。(シルバー¥35800〜)

マット加工、鎚目加工も、鏡面加工、鎚目なしなどに変更できますので、好きな質感でお作りいたします。

現在の指環の在庫一覧はECサイトからご覧くださいませ^^


insula

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