見出し画像

選ぶということ

こんにちはRing Artistのinsulaです。

無事に退院して自宅安静も解除となり、二週間ぶりに普段通りの生活にもどりました!いろいろとご心配、お気遣いいただきありがとうございます。

今回は初めての京都の個展(二人展)を計画しておりましたが、そちらにも在廊することができず、なんとか品物を並べてもらうだけで精一杯で残念でした。次はもう少しディスプレイなどにも力を入れたいと思いますので、京都での活動もよろしくお願いいたします!

さて、何度かテーマにしている「選ぶということ」
人生は選択の連続で、「決める」というのはなかなかにエネルギーのいることです。疲れている時は何を食べるか決めるだけでも結構大変。

ましてジュエリーのように高価格になれば「決める」には何か後押しが必要な気がします。

私も商売上たくさんのジュエリーのアカウントのSNSを見て、いつか欲しいなー!と思い、実際にお店に足を運んだりします。買う気満々で行って、どれもしっくりこなくてやめたり、逆に予算外なのに即決で決めてしまったり、その時決めきれなくて売り切れてしまいずっと後悔していたり…。いろんな経験があります。

ひとめぼれ即決で買ったものがずっと気に入り続けることもあるし、意外とすぐに壊れてしまったり、なんとなく着けなくなったり。なんとなくこれでいっか、というテンションで買ったものが毎日手放せなかったり。ジュエリーとのご縁というのも人に似て本当に不思議なものだなと思っています。

まずはそのブランドを「知る」というのは一つの大きなご縁だと思うのですね。特に私は実はジュエリーをたくさん買わないので、「ここで買おう!」と思うことがあまりないのです。まず星の数ほどあるジュエリーショップやクリエイターを「知る」ことができた点でご縁があったと思います。ですからこうしてinsulaのnoteの記事を読んでいただいている時点でご縁が発生してるということです。

次に、なんとなくしっくり来るな、好きだな、手放すのが惜しいなと思ったら私はもうGoのサインだと思っています。何か理由があっても良いし、特に理由がなくても構いません。予算に釣り合わないし、他にいい人がいるよきっと!と思えたらそのジュエリーは諦めてまた次の出会いに向けてもいいかもしれません。

その「なんとなくいいな」にはたくさんの工程の上に成り立った指環が持つ魅力があります。どんな場所でその鉱物が育まれたのか、どれほどの長い年月が流れたのか。どんな人によって掘り出されて、誰が磨き、どんな扱い方をされて人々の手から手に渡ってきたのか。最終的に誰かが買い上げて日本に持ち込み、私の目に留まって無事にジュエリーになる。その塵のような選択とご縁の最終地点が今目の前にある指環なのです。「なんとなくいい」「しっくりくる」その一瞬のため、心を尽くして磨いたりデザインを0.1mm単位で調整したり、石が砕けないように最新の注意を払い、指環は完成します。

insulaの指環は正直「石を身につけるための指環」なのでデザイン性や高度な技術を売りにしてはいません。その分石の持つ魅力を一番に重視します。それが結果質にもつながってくるのですが、時にはクラックや内包物をも魅力だと捉えています。現代の厳密な宝石の基準から外れているけれど魅力的な石は本当にたくさんあるのです。むしろそうした石を探し出すことを一番大切にしています。

もし自分の好みじゃないのに、なんとなくずっと気になる指環、手にした時になぜか馴染む指環、目にすると心がほころぶような指環がありましたら勇気を持ってお迎えいただけると嬉しいです。きっとありふれたように感じる日常が少し楽しく感じられるようになるでしょう。人生を共に楽しむパートナーを送り出すつもりで指環を作成しています。

不思議なことに、指環がずっと持ち主を待っていることもあります。
なんでこれが売れないのかな?と思う時は決まって数ヶ月数年単位でお待ちしていると、持ち主の方が現れるのです。

私たちは石と違って短い時間しか生きることができないから、できるだけ自分の心に叶うものに囲まれて生きる時間がいいなと思います。それは好きなものを片っ端からたくさん買う!という意味ではなく、じっくり選んで、そばにいたいものだけをそっと選んで大事にする。心に響くもの、人生のサポートになるもの、何か転機になりそうな予感がするもの、を手にいれることを迷うには、時間の方がもったいないかなーと思います。「迷う理由が金額なら買え、迷う理由がそれ以外なら買うな」というのは名言だと思っています。笑

もちろん、生活に必要なものではないので、無理して購入する必要はないですよ!そのときどうしても払えない場合には次のご縁を探すのがいいと思います。私もそれで何度涙を飲んだことか。笑


日用品や消耗品と違い、ジュエリーというのは少し特殊なお買い物かもしれません。はっきり言って生活が便利になるわけでもないし、何かお得なことがあるわけでもありません。ハイブランドのジュエリーなら社会的な価値もあるでしょうが、insulaの指環はそういうこともありません。すっごく珍しくて自慢できる鉱物でもないし、とっても高価な石でもないし、きっと買取に持って行っても地金代くらいにしかならないくらい市場での価値もないでしょう。

ただ、私は人生が行き詰まった時、勇気を出したい時、思考がぐるぐる回ってどうしていいかわからない時、勇気を出して購入したジュエリーに救われたことがなん度もあります。NYの蚤の市で見つけた銀細工の素晴らしいペンダントや琥珀のピアス、アクアマリンのペンダントなどはもう身に付けてないけれど私の夢を思い出させてくれたり、大事な人からもらったピアスや指環が入院中の自分をしっかりとさせてくれたのをとても心強く思っています。

そういう力のあるジュエリーを作り出したいというのが今のRing Artistとしての原動力かもしれません。そんなinsulaの指環にであってくださり感謝いたします。

手に取ってみて、または写真を通して、語りかけてくるように感じる石や指環がありましたら勇気を持ってお迎えいただくには充分な理由かなと思います。

もしお迷いのことがありましたらどうぞお気軽に公式LINEやメッセージなどでご相談ください。いろんな方にアドバイスしてきましたので、よき相談相手になれると思います。無理して購入しなくてもいい時には勧めませんし、すごく似合っていて指環も持ち主の方に寄り添っているように見えたら無理にでもお勧めします。笑

長文最後までお読みいただきありがとうございました!

新しいECサイトができましたのでよかったらご覧くださいませ^^

insula

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?