5大通貨の総量と流通量
日本で暮らしていると「お金」といえば「円」を連想しますが、お金(通貨)は国や地域ごとに違います。
この記事では、その中でもIMF(国際通貨基金)のSDR(特別引出権)を構成している世界の5大通貨(アメリカドル、ユーロ、日本円、イギリスポンド、中国人民元)に着目し、その総量と流通量を比較してみます。
通貨の総量
通貨の総量としてM3(Money Supply)を見ます。
M3には、現金(紙幣)と、銀行・信用組合などの預金取扱金融機関に預けられている預金・決済性預金・定期預金などが含まれます。我々が「おカネ」としてイメージするものすべてを合算したものと考えてよいでしょう。各通貨のM3は以下のようになっています。
基軸通貨であり、GDP世界最大国の通貨である米ドルが圧倒的に多いかと思いきや、いちばん多かったのは中国人民元でした。なんど米ドルの倍近くあります。
US Dallors($)
20,825,300(百万USドル), 2023年8月
Euroes(€)
15,972,065(百万ユーロ), 2023年10月
1€=1.1米ドル換算で、17,569,271.4(百万USドル)
米ドルのM3の84.4%
Yen(¥)
1,592兆円, 2023年10月
1ドル=150円換算で、10,613,333.3(百万ドル)
米ドルのM3の51.0%
Sterling Pounds(£)
3,473,701(百万ポンド)、2023年10月
1£=1.27ドル換算で、4,411,600.3(百万ドル)
米ドルのM3の21.2%
Remembi(人民元)
289,665,910(百万人民元)、2023年10月
1人民元=0.14ドル換算で、40,553,227.4(百万ドル)
米ドルのM3の194.7%
通貨の取引量
次に外国為替市場での通貨取引量を見ます。
BIS(Bank for International Settlements、国際決済銀行)は3年に一度、4月の1カ月間の通貨取引量のデータを公表しています。下の図は各公表年の4月の1日当たりの通貨取引量です。
ざっくり言うと、取引量の45%が米ドル、15%がユーロ、8.4%が円、6.5%がポンド、人民元が3.5%となっています(2022年)。
現預金総量20.8兆ドルの米ドルが、たった1日で6.6兆ドル売買されています。4日経てば取引量が預金総量を超えます。売っては買い、買っては売りをしているトレーダーがいますね、大量に😬
それに比べると人民元の取引量は少なめですね。あくまで比べれば、ですが。40.5兆ドルの現預金に対し1日あたりの取引量は5,260億ドル。8日経てば取引量が預金総量を超えます。
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