蛍光色くん

だいぶ前に考えた絵本になりそうな物語があったので載せてみたいと思います。
お暇でしたら観てみてくださいね!

蛍光色くん
レッドくんばいばーい!ブルーくんばいばーい!ピンクちゃーんまたねー!グリーンくん明日は遅刻しないようにね!

ここはカラー学園。みんなといるのが辛い。皆は自分が何色かはっきりわかっている。僕は何色なのか分からない。
それをクラスメイトが面白がりながらいじって来る!「お前何色なんだよー!?」
いじめみたいなものだ!大丈夫?
「わっ!びっくりするじゃないか!ホワイトくんか!!顔しかないからびっくりしちゃったよ!」僕には色が無いからねー!

確かにさ、レッドくんは戦隊ヒーローの主人公の色してるもんなぁ!
ブルーくんもピンクちゃんもグリーンくんもみんなみんな戦隊ヒーローの色に選ばれて羨ましいなぁ!他のみんなも色があってみんな楽しそう!

僕は何色なんだろ?誰かに必要とされるのかな?
世の中の全ての物には何かいいところが一つはあるときくけど僕は何があるの?
色が欲しい!何色でもいいからはっきりとした色が欲しい!僕にはっきりとした色があれば誰にもいじめられず、友達と仲良く楽しい毎日を過ごせると思うんだ。

変わった色というだけで嫌がられてしまう。知らない事を恐れてしまうのだ。

次の日もその次の日も無視をされたり、話しかけてくれたとしても、嫌な事を平気で言われるんだ。それが当たり前。その中で嫌な空気を出しながら何度も何度も話しかけてくる奴がいたブラックくんだ!
ブラックくんも僕ほどではないにしてもクラスで少し浮いている方だった。ブラックくんはそんな毎日が嫌で仕方なかった。いつかカラー学園を支配するといつも聞く気もない僕に話しかけてきてた。
そんなある日ブラックくんは言った。「明日遂に、カラー学園のカラフルなあいつらをどん底に落としてやる!!」と言ってきた。その後にこういってきた。
「どうだ!!お前も内心むかついてるんだろ!?なんで色があるだけで偉そうにしてるんだって思ってるだろ!!見た目でカラーだけで判断するんじゃないって思わないか!?そうだ!お前も一緒にこのカラー学園を支配しよう!!」何言ってんだろと?無視をしていた。

そして事件は起きた!!次の日今まで一度も色を失わなかったカラー学園は真っ暗になっていた。
みんな、本当にパニックになっていた!
どこかから声が聞こえてきた!
「全国のカラフルな諸君!おはよう!!といっても誰が、レッド君なのかな?誰がブルー君かな?色がない真っ黒になっちゃったからわからないやー!はっはっはっー!!!色なんて黒しかない世界からしたら無意味!」

何でこんな事するんだ!
少し黒になっているが、レッド君らしき声が言う。
「何でこんな事するだと!お前らは俺様の事を毎日毎日馬鹿にしすぎたんだ!!だから怒りのパワーを闇のパワーに変えてこうやってカラフルな世界を真っ黒にしてやった!!5時間後にはもっと真っ暗になってみんなの色なんてないものにしてやる!皆俺と同じブラックだ!ブラック色しかいない世界にしてやる!!」

皆不安になるけど、だからと言ってどうするという事も出来ない。ただただカラー学園が黒色に染まるのを見てるしか出来ない。

何とかしようと一致団結するものもいれば、何もせずに待っているものもいれば、ずっと泣いてる人もいる。それぞれがそれぞれの時間の過ごし方をしている。
そして、遂にその時間は来てしまった。

5時間後、ブラックくんが言った通り全てが真っ黒になってしまった。
絶対に許さないぞ!!レッドくんが怒っていた。

ずっと僕のことを馬鹿にしていたレッドくんが泣いている!レッドくんというよりレッドくんだった物。今は黒い塊。

あんなにカラフルな学園だったのに!

僕も色がなくな・・らない。
むしろピカピカ光っている!
茶色の長老が僕をみてこういった。
「あなたは、伝説の蛍光ペンだ!」光を失った時再び光を与える存在。あなたこそそうだ!
「僕が伝説の蛍光ペン!?」

あなたが私達に触れてくれれば私たちは改めて色を取り戻せる。
僕は思った。「なにがなんだかわからないが困った人の助けになれるならなんでもやるよ!!」

みるみるうちに光を取り戻すカラフル学園!!みんな色がもどった!赤も緑も黄も青も全て。

残るはみんなを不安にさせた黒色くんだけだ。
「助けてくれー!」黒色くんはこう言った。
みんなはこんなやつやっつけろ!と言わんばかりに罵声を浴びせている。
僕はそんな黒色くんにこう言った。
嫌われる色だから嫌だったんだよね!その気持ち凄くわかるよ!みんなそれぞれの色があるんだから大事にしよう!

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