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【考察】自民党の「LGBTQは精神障害」と言うのは、LGBTQの人だけでなく、精神障害者の現実に対しても理解が足りていない。

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 この記事は誹謗中傷する意図はなく、ただ精神障害者の一市民が感じたことと捉えてお読みください。
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 2022年7月1日(金)。えっ7月? あれ?

 7月である。暑いねえ。きついねえ。自民党の総会か何かで(正式な名称は分かりません)「LGBTQは精神障害」って記録されていたのが見つかったとかなんとか。そうか、精神障害の幅を広げるのか、と思っていましたが、世間様の怒っているところは、「LGBTQは精神障害ではない! 何を言っているんだ自民党は!」ということらしいです。この発言には精神障害がいかに世間様から見下されているかが分かりますね。

 暑い。脳が回っていない。

 まあ、世間様の精神障害への認知などその程度で、精神障害=何もできない人、みたいな認知度なんでしょうね。うつ病とかだと「誹謗中傷がきつかったんだね」「疲れちゃったんだよ」みたいに扱われるのですが、精神障害となると皆様の態度が変わります。うつ病も精神障害の一つなのですけれどね。

 なんというか、精神障害の中でも双極性障害(躁鬱病)、うつ病、発達障害、などはなんとか返り咲ける、誰がなってもおかしくない病気だと思われがちで、同情なども多い気がしますが、統合失調症と言われると、世間様は一瞬引くというか、関わろうとしなくなるのですね。謎の病で、当事者も謎。気味が悪い。君が悪い。みたいな。私が統合失調症になったときも「ゆっくり休んでね」から一斉に返信が来なくなった思い出があります。休んでたら生きていけないよ。だけど、誰からも何にも誘ってくれなくなりました。統合失調症って相当特殊というか、一度なったら治らないというか、奇妙なことを連発するという思い込みとか、気持ち悪いことを平気でするという思い込みとか、そういうのが世間様の間では統合失調症に関して言えば、当たり前のように起きていると感じてしまいます。

 統合失調症は話しにならない。
 会話がままならない。
 アダルトチルドレン。(※キダルトの間違いです)
 奇妙な大声で叫び出す。
 一人の世界にずっと入っている。
 なんか臭う。

 みたいな感じですかね。並べるだけ並べてみました。

 かくいう私も、閉鎖病棟の隔離室に入れられ、「人権侵害では?」と思いながら過ごしたのちに、数ヶ月後に「統合失調症です。この薬は一生飲む薬だと思ってください」と言われ、「そうですか」と答えた後に、「あまりショックを受けていないのが驚きです」という医師との会話が思い出されます。三ヶ月ほど閉鎖病棟に無理矢理入院させられていましたが、真実を告げられる有効的な時間はその十分間だけ。他は何もできずに、ただ、窓の外を自由に行きかう人をにらみ続けていました。「どうしてこうなった?」「何を間違えた?」「私がおかしいのではなく世界がおかしくなったのでは? でもそれを言ったら入院期間が長くなってしまう」などを延々と考えていました。

 「統合失調症です。一生飲む薬と思ってください。糖尿病と同じと思ってください」
 「そうですか」

 それしか返事ができなかったのは、延々と考えた結果の結論として、こういう人生を歩むしかなかった、と完全に諦めていたことでした。受け入れたというか諦めた。努力も何もかも、積み重ねてきたことは全て失敗だった。それで諦めた。

 統合失調症で閉鎖病棟の隔離室で動物の観察のように措置された本物の精神障害者が言います。

 LGBTQの方を精神障害と軽く言わないでください。

 LGBTQの方は普通に生きて、好きなパートナーと繋がって何が悪いというのですか?

 自民党は精神障害をなめるな。精神障害者に対しても侮辱行為だと思いました。

 人権を踏みにじられるような、徹底的な絶望を経験しています。

 精神障害者に対しても理解が足りていません。


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