少子化対策は何もしないのが正解
韓国の少子化対策は日本よりずっと進んでいるが効果がない
合計特殊出生率1未満で、少子化では最先進国の韓国の状況のルポ。
20年前からずっと少子化対策をやっていて、日本で考えられている対策は全部やってる。ところが合計特殊出生率は全く反転せず、少子化は進む一方だ。
少子化原因を説明できる理論は一つもない
こちらは国連と日本の人口問題研究所の研究員だった人が書いた本。人口動態を説明できる理論はまったくないのだそうだ。
巷間流布している人口転換理論というのがある。
多産多死➔多産少死➔少産少死
というやつだが、これも、地域によってはあてはまらない。死亡率低下よりも、少子化が先に始まっていることがある。
人口動態の原因説明ができないのに、少子化対策をやっても、政府予算の無駄遣いにしかならないだろう。
少子化対策は何もしないのが正解。合計特殊出生数を政策目標にするのではなくて、こどもの健全育成に補助を出した方がいい。具体的には、施設養護数の増加だ。
家族に養育能力がない世帯のこどもが600人に1人のわけがない
現在、施設養護されている未成年は3万人。18歳未満人口は1800万人だから、施設養護の割合は、600人に1人でしかないのだ。経済や健康の問題で、親に養育能力がない家庭がこの程度しかないとは、到底、信じられない。
子持ち世帯に援助するのではなくて、こどもに直接援助をすべき
困窮や虐待で苦しんでいるこどもよりも、周囲の家族が援助されている。民主政治的にはこれが正しい。こどもには発言権がないからだ。しかし、これだと、金がいくらあっても足らなくなる。